【往復書簡】この春、やってみたいことは何ですか？

のんちゃんへ

20℃を超える暖かい日だったので、今日は語学学校に行くのにちょっと寄り道をして、いつもは通らない道を歩きました。

そしたらポストを見つけました。トップ画像がその写真です。フランスのポストは黄色いのです。ポストが遠い、と思っていたけれど、もしかしたら気付いていないだけかもしれないので、これから見かけるたびに写真を撮ってみようと思います。

さて、コロナウイルスの件。
今私が住んでいるのは、フランス南部のモンペリエという街ですが、こちらではまったくと言っていいほど、マスクの人を見かけません。アジア人だからといって意地悪されることもないです。

一度、とある集まりに行ったら、急に「何人ですか？」と聞かれたので、来たーっと思って身構えたのだけれど（国籍や出身地を聞くのはやや失礼とされることのように思います）、日本人だと伝えたら、めちゃくちゃ目をキラキラさせて「日本語勉強中なんです！」と言われました。　

とはいえ、油断は禁物です。マスクをしないで咳を平気でゴホゴホやる人が多いし、フランスでは総合病院にかかるハードルが高いから。まずは自分のかかりつけ医に会って紹介状を書いてもらわないと、総合病院には行けないのです。

そしてそもそもかかりつけ医にもすぐには見てもらえないので、みんなまずは薬局で薬を買ってしのぎます。「重症化するまで自宅待機」が自動的に達成されている形です。だから実はもしかしたらもうけっこう患者がいるのかも…対策としては人混みを避けるしかないのかも…　

なんだか対策が中世じみているので、エルダーフラワージュースを飲むことにしました。エルダーフラワーは、魔法系ファンタジークラスタにはおなじみの「ニワトコ」の木の花です。ハリポタにも出てくるニワトコは、ケルト神話などで魔除効果があるとされているのです。魔法でウイルスを撃退する作戦です。

というのは半ば冗談で、エルダーフラワーは今でもハーブ薬局で風邪やアレルギー対策に役立つものとしてシロップやお茶を売っているようなのです。まあ、私が飲んでいるのはIKEAのシロップを水で割ったジュースだけど。のんちゃんと一緒に行ったあのハーブ薬局にも売っているはず。まあ、気休めにすぎませんが。

心がいろいろとざわつくときには、ちょっと先に楽しみをぶら下げたり、何か挑戦したいことを考えたりしておかないと、そればっかり考えて疲れちゃう。今の私の心のざわつきの原因は、私が考えても何にもならないこと。なので、できることはやって、その傍で3月くらいにできることをいろいろと考えています。マテ貝の潮干狩りとか、野草（イラクサとか）を食べてみるとか、旅行とか。のんちゃんがこの春、やってみたいこと、やりたいことは何ですか？