北欧・デンマークの性教育週間③〜自分の「境界線」を知ろう〜
2回目の授業。昨日のクッション合戦のおかげか、今日も楽しいことが始まる予感、といった面持ちで子どもたちは床に座っています。
今日の授業の活動は4つ。
①昨日の授業のおさらい。
②自分の境界線を知ろう。
③クラスメイトの境界線を知ろう。
④クッション合戦
①昨日の授業のおさらい。
昨日も使った写真を見ながら、おさらいをします。Uge sexについて話し始めると、「僕のお兄ちゃんも学校でUge sexやってる。」とBくん。家族で話題にしているようで嬉しい限り。教室の床に張ったテープを指さして「これはなんだっけ?」と聞くと「線」と。「どうしてテープが貼ってあるの?」と聞くと「テープの向こう側に入らないように」と。「境界線」という言葉はまだ子どもたちの口から出ません。
②自分の「境界線」を知ろう。
「Rart(気分が良い・心地よい)」と「Ikke Rart(気分が良くない・心地よくない)」という言葉について話しました。子どもたちに言葉の意味を聞くと、イラストのおかげもあってか「好きなこと」「好きじゃないこと」などと答えました。
「友達と遊ぶ」「クラスメイトと手を繋ぐ」「ひとりでお留守番をする」など約20の事柄に対して、各々「Rart(心地よい)」「Ikke rart(心地よくない)」のどちらかを選んでプリントに記入します。この20の事柄は、Uge sex教員向け教材のものを使いました。子ども3〜4人ずつのグループに大人が1人ついて、具体的な例を上げながら一緒にプリントに記入。
たとえば「友達と手を繋ぐ」は具体的な友達の名前をあげて子どもに問いかけます。「知らない人と手を繋ぐ」は「スーパーでみかけた知らないおじさんと手をつなぐのはどう?」と聞きました。すぐに答えが出た状況と、しばらく考えて答えた状況など色々。意見が別れたのは「一人でお留守番」。ねらいは自分の「境界線」を知ること。Ikke rartな事柄だと、子どもたちは顔をしかめ、Rartだと「〇〇ちゃんと手をつなぐのは好き」と自分の経験を語っていました。
③クラスメイトの境界線を知ろう。
教室の両端に「Rart」と「Ikke Rart」と書かれた紙を貼りました。そのあと、教室の真ん中にテープをピーっと貼ります。「Rart」と「Ikke Rart」を分ける境界線です。私が20の事柄のいくつかを読み上げ、子どもたちは」「Rart」と「Ikke Rart」のどちらかを選んで右に左に移動します。みんな同じ答えでなかったときに、特に言葉を添えます。「CくんとDくんはお留守番が好きだけど、AちゃんとEくんはお留守番は好きではないのね。どちらが良いとか悪いとかはなくて、それぞれ違って良いのよ。お互いの境界線を尊重しようね。」と言葉を添えました。
④クッション合戦
昨日のクッション合戦で思いげがず汗をかいたので、今日はトレーニングウェアでのぞみました。「境界線」という言葉を意識的に使いながらルールの再確認。子どもたちはルールを覚えていました。子どもたちから「子供同士でやってみたい」とのリクエストが。「何度も繰り返して、みんながルールを覚えたら子供同士で対戦しよう」と伝えました。クッション合戦は楽しく終了。今日の授業時間は30分ほどでした。
今日のふりかえり
⭐病欠職員多発で、子ども7人に大人2人という体制での授業。本来なら大人5人のはずでした。特にプリント記入のところは、子ども一人ひとりと対話しながら記入したかったなあ。学びを深めきれなかった感が。明日も同じアクティビティーを繰り返そう。
職員が足りない時は、予定した授業をキャンセルして別の活動をするフレキシビリティーさが必要。
⭐保護者に予めUge sexの授業内容をメールしておいた。家で話題になったときに、保護者が学びのサポートしたり、授業について質問をしやすいように。家族で話題にしているのは嬉しい😀
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