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小さい頃のどうしようもない話
私は猫が大好きです。自宅では飼えないので、Youtubeで動画を見たりSNSで見て萌える毎日を送っています。今日は、小さい頃私がしてしまった、どうしようもない話を書こうと思います。
今住んでいる地域では捨て猫をあまり見たことはなく、普段猫を見る機会が少ないのですが、小さかった頃は家の近くに捨てられている猫がたくさんいました。
小学生の頃、家の近所に白い綺麗な猫がいました。毎日学校帰りにその猫を見に行っていましたが、だんだんとその猫が欲しくてたまらなくなりました。
「どうにかして連れて帰りたい」そう思った私は、餌で釣る作戦を考え出しました。学校から帰ったら、お皿と猫の餌を持って、猫に会いにいき、懐いた頃に連れて帰る、というものでした。最初はご飯をあげても怖がって近寄ってはきませんでしたが、毎日あげに行くにつれ、私の足の下まで来てご飯を食べるようにまでなりました。
食べる姿を見ながら手でそっと頭を触ると、一瞬「ビクッ」として逃げ出そうとしますが、私がじっとしていると、そろ~っと近づいてきてまた足元のご飯を食べ始めます。この「触る」という行為に慣れてもらおうと、できるだけそ~っと静かに触ることを繰り返しました。
餌やりを毎日根気よく続け、そのうちに触っても逃げないようになりました。パクパクと食べている猫を見ながら、私は、「いつ持って帰ろうか」と内心ドキドキしていました。
数日経ったある日、とうとう私は「今日はあの猫を持って帰る!」と決心し、学校から帰るといつものように猫に会いにいきました。その日は猫缶の他にビニール袋を持って。
私の作戦では、ご飯を食べている猫の前足片方を掴んでビニール袋に入れ、そのまま持っていく、というものでした。
その日餌をあげると、だいぶ慣れた白い猫は、勢いよくご飯を食べ始めました。私の右腕にはビニール袋が吊り下げられています。猫にさとられないように、なんでもないようにしながら、ビニール袋を開いた状態に持ち直し、様子を伺います。何も知らない猫は食べることに夢中です。
私はタイミングを見計らって、勢いよく前足を掴みました。その瞬間白い猫は、「バッ」と反射的に体を後ろへ向け逃げようとしましたが、私が前足を掴んでいるため離れられません。私のイメージでは、掴んだ足を持ったまま袋の中に入れる簡単な作業でしたが、実際は、掴んだ瞬間に暴れられ、手を噛まれ、私は足を握っているだけで精一杯でした(それはそうでしょうね)。
手を噛まれたショックで、私は猫から手を離しました。すると猫は勢いよく飛んで遠くまで逃げていきました。
心臓の爆音が止まらず、せっかく毎日頑張って餌をあげてきたのに逃げられてしまい、猫の信頼を失ったであろう私の小さな心は悲しくて仕方ありませんでした。あの白い綺麗な猫と一緒にただ暮らしいだけだったのですが、この出来事のインパクトは大きく、こんなことになるとは思ってもみなかったので、とても衝撃を受けたことを覚えています。
私は噛まれた痛さと、同時に猫の恐怖の気持ちも感じていました。かわいそうにあの猫は、美味しくご飯を食べていたらいきなり足を掴まれ、さぞ怖かったでしょう。
それ以来そのようなことは二度としませんでしたが、猫好きは変わらず、箱に入った捨て猫がいるたびに連れて帰っていました。私が拾った猫は大抵おとなしく、人間に拾ってもらうのを本当に待っていた、という感じでした。
子どもというのは時々突拍子もない行動をとるものですね(笑)。今は、いつか猫を飼って、Youtubeに動画を載せることが夢です。
お読みいただき、ありがとうございました。
sayaka