注目新人ブランドRYUNOSUKE OKAZAKIって?
こんにちは、sayakaです。今回は東コレで大注目を浴びた「RYUNOSUKE OKAZAKI」について解説していこうと思います!
今回の東コレでは新人ブランドもたくさん名を連ね、注目されていました。その中でもたくさんの注目を浴びた新人ブランドといっても過言でないのが「RYUNOSUKE OKAZAKI(リュウノスケオカザキ)」だと私は思っています。
今回がデビューショーとなったリュウノスケオカザキ。私自身もなにも知らずにルックを見て、これが新人なの!?ととてもびっくりしてしまいました。
これを機会にリュウノスケオカザキについて私自身も調べ、まとめさせていただきます。
まずは簡単にデザイナーのプロフィールからご紹介します。
RYUNOSUKE OKAZAKI デザイナー、岡崎龍之祐。
1995年、広島県生まれ。現在は東京を拠点に活動中。
2021年、東京藝術大学大学院美術研究科デザイン専攻を修了。
クマ財団4期生卒業後、継続支援枠として選抜。
「人間と自然の境界線に衣服がある」と捉え、調和をテーマとし制作する。
第69回東京藝術大学 卒業・修了作品展 買上賞 受賞
コミテコルベールアワード2018 グランプリ 受賞。
藝大アーツイン丸の内2019 三菱地所賞 受賞。
ブランドを設立されたのも2018年とつい最近。今年東京藝術大学を卒業後今回コレクションに参加されました。また賞もいくつか受賞し、今回のショーも文化庁の支援を受けておこなわれるなど注目の新人ということがわかりますよね。
彼自身の服作りへの考え方も面白いです。
1995年に広島に生まれ、幼少期から絵を描くことや物作りに魅了されていた岡﨑は、東京藝術大学デザイン科在学中から、生まれ育った街がもつ歴史と風土を感覚しながら「平和」について何度も思案したといいます。国内外での平和活動や、広島で定期的に開催される「平和」をテーマにした展示にも出展していました。平和を願うこと、あるいはそのための所作や行為は、彼の表現における抜きがたいエッセンスのひとつといえます。そして、「祈り」が人間の行為であること、自身の思いを投影できる、もっとも身体に近接した表現としてファッションデザインに関心が向くことは必然でした。
今回のショーのタイトルは「000」テーマは「祈り」
彼の創作に通底する、ラディカルなテーマのひとつは古来から続く「PRAY」です。そして、現代に通ずる「祈り」のプリミティブな性質や、造形に内包される精神性に向かう眼差しにあります。東京藝術大学在学時から最新作まで、これまでの活動を包括する最初のコレクションとして「000」と冠しました。
先程のプロフィールにもありましたが、岡崎さんは「祈り」という行為をどのようにファッションに投影するのか、人間としての行為として「祈り」をファッションで伝えることが一番容易ではないかと考えました。
人間の行為をファッションで表現するという考え方、ファッションが身近な表現方法として用いられるファッションの多様性を改めて私自身が感じられました。ショーも「リアルクローズ」だけが美しさではない、ということを強く感じさせられます。
リアルクローズとは一線を画す、“着られるアート”
祈りをアートとして表現した結果ファッションになり、それを現実的などとは一線を引いて着れるものにしてしまうクリエイティブさが面白いですね。
それでは写真を交えてコレクションを見ていこうと思います。
まずこちらは「Wearing Prayer」という作品。
最初期の作品〈Wearing Prayer〉は、広島に贈られる折り鶴の再生紙に絵を描き、細かく切って糸のように撚ったものを織り上げたテキスタイルで生み出されたドレスでした。世界中でつくられた折り鶴という平和への祈りの象徴は、彼の手を介することで無数の祈りを内包したままに姿形を変え、「祈りを纏う」という異なる行為に結びついていきます。
祈りが洋服に具体的に反映されている作品。折り鶴という平和の象徴であるものをテキスタイルとしてまた新しく洋服として生み出すという服作り。岡崎さんのポリシーの祈りの表現方法の新しさ、そして1つのアートにする技術には圧巻されます。
そして最も印象的だった「JOMONJOMON」
縄文土器からインスパイアーを受けた服である。
岡崎は、祈りの歴史の中でも最もプリミティブ(原始的)なものの一つとして、縄文時代における土器をあげる。縄文時代の人々は、自然に恩恵を受け、それ故に自然の脅威にも晒されていた。自然に対する畏怖と畏敬を同時に抱えていた縄文人は、縄文土器や土偶を作り、願い、信仰することで自然との営みを続けてきたと言われている。自分たちではどうしようもない大いなる力によって、受け入れがたい現状に直面した人々は、呪術的とも呼べる祈りや信仰を用いて説明付け、ひいては「この禍は、理由があってもたらされた」と受け入れようとする。禍への畏怖の歴史は、縄文時代から脈々と語り継がれ、我々現代人の生活にも続いている。例えば、自らを鼓舞するための験担ぎは、現代まで続いている祈りの形と言って良いだろう。岡崎の言葉を借りるなら「人々が生きていくことそのものに対する願い」が、土器に込められ、またそれは祈りの歴史として現在にも続いている。
素材は、伸縮性のあるリブ素材の軽量ニット。ボーンを入れており、歩くたびに弾むように揺れ動く。
私自身も縄文土器にこのような祈りが込められていたことは今回のコレクションの解説を見て初めて知りました。また動画を見ていただければわかるかとは思いますが、素材も面白く、伸縮性のある生地のおかげで洋服が生きているようにバウンドして揺れ動きます。またデザイン画を描かない服作りをされているという岡崎さん。素材に触れ、特性を理解し最大に魅力を引き出した服作りになっています。
こちらは「Nature's Contours」という作品。
現実世界には、絵画における実線のような輪郭は存在しないが、人間は対象を認識する時に輪郭を必要とする。自然崇拝の観点から製作されたという「Nature's Contours」の花弁のような造形は、ハリのある厚手のメッシュ素材を黒く縁取り、本来自然界には存在しない「輪郭」を思わせる。曲線的で有機的なアウトラインは、ロックミシンによって強調されている。
岡崎さんはこのように語っています。
花弁や昆虫のような造形を人がまとうことで「自然を内包し、自然に擬態し、自然に還っていく循環を表現したかった」
カラフルな色合いや白と黒でシンプルに花や昆虫を表しまわりの色を変えることで輪郭を作り上げ表現しています。ボリュームのある作品ですが、腕やお腹部分を少し肌見せしたりして、綺麗に全体のシルエットのメリハリがでるようになっています。
どの作品にも共通する様々な角度からの考えの衣服への反映の仕方。またテキスタイルの使い方もとても面白いのが特徴です。
リアルクローズに注目される世の中でアートとして圧巻されるような洋服を久しぶりに私自身も拝見してとても心が躍りました。なんでこんなに魅了されたのか調べてみるとデザイナーの考え方や反映のアプローチの仕方が影響しているのだと今回この記事を書きながら感じました。
これからも目が離せないブランドの1つになりそうです。みなさんは東コレどのブランドに注目したでしょうか?
コロナ禍でデジタルの開催も増えている中で、改めてファッションの力を感じることのできるブランドだと感じました。
こちらショーの動画になっております。是非ご覧ください。
感想やリクエストなど私のインスタグラムの__sayaka41のDMにお送りいただけると嬉しいです。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました!
sayaka
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