移住したら洋服いらなくなった理由
元々毎日紙袋を下げて帰ってくるほどの洋服好きで、おしゃれが大好きだ。
移住前は毎日外に出て人に会うし、人前に立つ仕事なので月の収入の多くを洋服に使うことは避けられないと思っていた。
13年ほど前に、大きな断捨離をしてから、シンプルライフを心がけてはいたもののいつも同じ服とはいかない。
横浜時代の最後に住んでいた人気の団地には、有名な建築家さんやデザイナーさんも多く、一歩外を出れば主婦もパパもみんなおしゃれな人だらけだ。
今思うと笑ってしまうが、子どもたちだってみんなおしゃれだから、うちの子にも適当な服を着せるわけにはいかなかった。
ちょっと駅前にお茶に行けばそこはもうファッションショーレベルでみんなキメキメだ。
朝8時だろうが、21時だろうが人はいっぱいで、子どもからお年寄りまでみんなおしゃれだ。
それにお茶のついでに立ち寄れる洋服屋もたくさんあった。
毎日必ず知り合いにも遭遇するので、ジャージで歩くなんて不可能だ。
で、石川県に移住してからはそれが随分と変わった。
そもそも家で仕事をし、
外出といえば天気が良ければ海に散歩したり、
ドライブ、
あとはスーパーでの買い物。
おしゃれしたところで人に会わない。
スーパーも私が行く時間はお年寄りしかいない。
会う確率は一ヶ月に一回あるかないか笑
自宅に生徒さんがくるけれど、レッスンは動きやすい格好がいいし、
この時期は古着のデニムとフリースが定番だ。
そう、要は私は人に見られるためにおしゃれしてたんだろうなぁ。
と思う。もはやマウンティングだw
で、私にとっては今の生活がやっぱりすごく楽ちんだし、自分にフォーカスできている感じがある。
誰かに会うために毎朝洋服で悩む必要も無くなったし、次のランチのための服を買いに行く必要もないから当然支出も減った。
まさに、「今ここ」に集中できる感じ。
衣装なんかも最近はだらだら買い物に出かけたり、ファッションサイトを見るのをやめた。
そんなことより歌で表現したいし、
いくつか衣装のパターンを決めておけばそこから選んでステージに上がれる。
よく考えてみたら好きなアーティストはみんな私服と衣装の境目がないほど自然体の人ばかりだ。
田舎でも都会でも洋服に命をかける人はそれがその人の価値観で素敵だと思う。
都会に住んでいたらわたしもまた同じようにやると思う笑
でも今の私は、洋服とは全ての作業が捗る着心地良さと、長く使えるものが何着かあればそれでいいかな。
地球にもいいしね。
これも"石川がくれたおくりもの"だなぁって思う。