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まさか私が!?30歳で卵巣嚢腫が見つかり人生初手術をした話:手術&入院編

閲覧ありがとうございます。
わたしが卵巣嚢腫で腹腔鏡と小切開の手術と入院をしたときの記録です。
退院してから覚えていることを記載しているので、これから手術を受ける方の参考になったら嬉しいです。

こちらの記事は入院期間のお話で、通院については下記記事にまとめたので見てもらえると嬉しいです。


入院1日目:腹痛と闘う手術前日準備

午前から入院

入院受付時間は病院からの指示で午前の早い時間だった。入院病棟の説明と入院スケジュールの説明を受けてからは麻酔科の担当医が挨拶に来たくらいで、日中はご飯とシャワーの時間以外何もなかった。
その時はこれが最後の平和な暇な時間と気づいていなく、緑茶を飲んで景色を眺眺めてほっこりしていた。

絶食&絶飲開始

夕飯後からは全身麻酔に向けた絶食&絶飲が始まった。絶飲といっても病院から渡された経口補水液と栄養補助ドリンクは飲んでOK。

しかし栄養補助ドリンクは決められた時間までに渡されたものを飲み切らなければならないミッション。わたしは朝食としてそのドリンクを飲むことにした。

下剤で寝付けない夜

ここからが長く辛い時間の始まりだった。
普段の生活では考えられない時間の消灯。
寝る前の座薬を入れてもらい、寝つこうとしていた時に座薬が効きすぎたみたいで腹痛。消灯時間が過ぎて暗い廊下の中、何度もトイレへ。トイレに篭っていると水分が抜けきって体が冷えてくるし、胃の中が空で気持ち悪くなるしで更に寝付けないモードへ。
ファイナルアタックは初めましての固い枕。寝付けない環境が十分に揃い、寝てたのか寝てないのかわからない状態で手術当日の朝を迎えてしまう。
ポケモンスリープでは睡眠記録がついていたからとりあえずオーケー。


入院2日目:体感時間がゆっくりな手術前、怒涛の手術後

続く下剤

手術当日も寝起きから座薬を入れてもらう。もう体の中にはなにも残っていないのに。自分はそう思っていても体はそんなことなくてまだ出てくる(キタナクテゴメンナサイ)
薬が効きやすい体質なのか寝不足気味のせいなのか胃がぐるぐるして気持ち悪い。

栄養補助ドリンクのノルマ

ここからが前日に課されたノルマの栄養補助ドリンクとの戦い。薬でお腹は痛い、胃はぐるぐるしている、そんな中で決められた時間までにスポーツドリンク風味のドリンクを飲む。1時間で1本ずつと決めて計600mlをなんとか飲みきった。
そして、本当の絶飲タイムが始まる(経口補水液もダメー)

こわかった人生初の点滴

午前中から点滴が始まった。実は人生で点滴をしたことがなくて、注射も苦手で緊張でドキドキしていた。人生初の点滴は、なかなか血管が見つからなくて痛い思いをして3回目の挑戦で針を入れるのに成功した。(先生注射苦手だったのかな)
でも、点滴が成功した場所が肘の内側だったから肘を曲げたら痛くて腕を伸ばしたまま過ごしてた。

呼ばれるまでのドキドキ

手術着に着替えて準備ができたら、あとは呼ばれるのを待つのみ。
わたしは午後の回で、順番が前の人が終わって手術室の準備ができたら呼ばれる段取りなので、時間は明確ではなかった。
緊張しすぎてXとインスタを徘徊していたけれど、何も頭に入ってこなかった。結果的に予定の1時間半後に呼ばれた。
「早く呼ばれないかな」って思ってたけれど、呼ばれたら不安で帰りたくなっちゃった。

オペ室と全身麻酔と手術と

手術をするようなオペ室は初めて。昔お世話になった口腔外科のオペ室は窓から中庭が見えてリラックスできる雰囲気だったけれど、大学病院のオペ室は無機質でドラマで見るような雰囲気で緊張感に包まれていた。担当してくれたスタッフは婦人科2名、麻酔科2名、オペ看護師2名の計6名。
狭い手術台に乗ったら先生から手術箇所と麻酔方法の確認があるので、聞かれたことに答える。それから手術着と下着を外されて(体にはタオル一枚かかっている状態)、足にマッサージ機をつけられて、バンドで体を手術台に固定されて、心電図のパッドと酸素マスクを付けられる。

準備ができたら麻酔科の先生から麻酔が効く時と、麻酔から覚めた時の説明を受けて、少しずつ麻酔を入れていく。体がふわふわしてきて、麻酔の量を増やすと言われた直後から記憶がない。浮遊感は体が手術台に固定されてたおかげで不安に感じることはなかった。
意識が飛ぶときは眠りについたり目を閉じたりする感覚があるのかと想像していたけれど突然落ちたって感じだった。

目覚めと痛みと熱感

夕方に目が覚めたら入院部屋のベッド。酸素マスク、心電図、点滴、指先の酸素計、カテーテル、足のマッサージ機といろんな物が体に繋がっていた。
全身麻酔から覚めるときに肩を揺らしたり話しかけられたりするって聞いてたけど何も記憶にない。
頭痛とか吐き気はなくて喉のイガイガ、点滴の痛み、傷の鈍痛、暑さ、眠気が印象的だった。看護師さんがついていてくれたから点滴の位置を変えてもらって、掛け布団を取ってもらって、うがいをさせてくれた。
それから2時間後くらいに酸素マスクを外して、消灯時間に痛み止めの点滴を入れてもらった。手術跡の痛みはそこまで強くなく、生理3日目くらいだった。
夜に眠れないのは不安だったから消灯時間まで眠気に耐えてスマホでアニメを見ていた。起き上がるのは禁止で、左手の人差し指に機械がついていたからゲームするのは無理だった。

鎮痛剤で眠る夜

寝る前は持参した濡れマスクを付けて、氷枕を用意してくれて、鎮痛の点滴を入れて眠りについた。点滴に眠くなる成分が入っているのと、前日にあまり寝付けなかったから朝までぐっすり眠れた。
足のマッサージ機が動いている音が異質だったけれど、眠気が勝ったから気にならなかった。寝返りで体の向きを変える時は手元にある酸素計を持って動かないとコードが絡まっちゃうから注意が必要だった。夜中に点滴交換で何回か様子を見に来てくれた担当の看護師さんには感謝しかない。
暑さで布団をかけないで寝ていて、明け方にちょっと寒くなったから布団をかけて眠った。

入院3日目:痛みの中で歩く練習

歩ける未来が見えない午前

朝は看護師さんが来て起床。まだ起き上がっちゃいけないから横になったまま検温と採血。寝る時につけた濡れマスクのおかげで喉のイガイガ感は良くなってた。咳をするとお腹の傷が痛いからなるべく喉を乾燥させないように気をつけてた。
朝食の時間からは飲み物を飲んでOKになった。ベッドの頭の部分を上げて、気持ち悪くならないか様子見して、うがいして、水をひと口飲み込めるかを確認。
朝食として栄養機能食品のドリンクが計250mlくらい出てきた。カロリーと栄養補給のためにお昼までに飲むように言われたから3時間かけてなんとか完飲。普段甘いものを飲まない生活だからスポーツドリンク風味のドリンクを飲むだけで味覚は満腹に。とにかく水とか緑茶とかカロリーがないものが飲みたかった。
午前中で点滴の投入は終わり、針は差したままだけど体に繋がれている管が減るだけで少し回復してる気がした。
午前から歩く練習と言われたけど、傷が痛くて歩ける気がしなかったから、鎮痛剤を飲んで座ったまま午前中を過ごしていた。

午後から歩く練習

昼食からご飯開始でうどんが出てきたけど、手術で入れたお腹のガスが内臓を圧迫している感覚があって食欲が湧かずに小さなふた口くらいしか食べられなかった。味付けはめっちゃ美味しかったから残念。
傷の痛みが弱くなってから足のマッサージ機と胸の心電図と指の酸素計を外してもらって身軽になった。看護師さんに付き添ってもらってトイレまで歩く練習。傷に響くのが怖くて前屈みでゆっくり歩いてた。トイレが近い部屋で良かった。
歩けるのが確認できたから、カテーテルを外して、手術着からパジャマの着替えを手伝ってもらった。このとき驚いたのがナプキンに血がついていたこと。手術は縫ったところからの出血だけだと思っていたからナプキンが汚れているのは予想外だった。

痛みで立ち上がり方を忘れる

歩けるようになってからは自由の身だけど痛みが怖くてずっと座ってた。なるべく立ち上がりたくなかったから水分は控えめにして、痛みが弱いタイミングでトイレ行ってナプキン交換するくらいだった。2、3時間ごとにトイレ行こうとするけど、毎回起き上がり方とベッドの降り方を忘れてた。とにかくゆっくり動いて刺激を与えないようにしていた。
夕飯までの時間はとにかく暇だったからゲームするかアニメ見るかだった。この時、微熱が続いていたからゲームのストーリーはうろ覚え。
夜は鎮痛剤と睡眠薬と氷枕を出してもらって眠りについた。

入院4日目:微熱と痛みであまり記憶がない

戻らない食欲

朝から普通のご飯が出てくるけど、食欲が戻らなくてほとんど何も食べていない状態。1時間かけておかずをちょっと口に運ぶ程度。食欲ないときのためにひと口サイズのゼリーを持ってきたけれど、それも全く手をつけなかった。食欲がないと自分の体じゃないみたいでちょっと不安になるど回診の先生が数日で食欲が戻ってくると言ってくれたから焦らず深刻にならないように思えた。
普通のご飯からおかゆに変更してもらったけど、なぜか変更されていなくて普通のご飯が出てきた。

続く微熱

手術から2日経っても微熱は続いていた。1日中頭がボーっとしていて、検温したら熱があって納得。この日は特に何もなく安静にしていた。
夜は前日同様、鎮痛剤と睡眠薬と氷枕を用意してもらって眠った。もちろん濡れマスクも装着。睡眠薬ってあまりよくないものだと思ってるけど、痛くて寝付けない不安を解消してくれるから、こういうときは使うべきものだなって思えた。

入院5日目:点滴を外して生身になる

寝起きの血液検査、これが最後の注射

手術後3日目の朝は検温と採血からスタート。これが入院生活最後の注射だから、注射苦手だけど乗り切れた。ベッドで横になって採血してくれるからイスに座って目の前で針を刺されるよりはリラックスして採血できた。
手術後から続いていた微熱はようやく下がってくれた。

傷の痛みが引いてきて割と自由になる

この日はやっと手術の傷の痛みが引いてきた。動いていないときの痛みがないってだけでだいぶ回復した気がして前向きになれた。動くときは痛いからなるべく慎重にゆっくり動いてた。よく歩いた方が傷の治りが早くなると言われてたけどベッドから降りる動作が不安でトイレに行くくらいしか歩いてない。
ご飯も急に食べれるようになった。お腹が空く感じはないけど出てきたご飯を食べれる量が増えた。

シャンプーでスッキリ

シャワーはこの日から解禁だったけど自力で体を洗える気がしなかったからシャンプーだけしてもらった。シャンプーは車椅子を倒してシャンプー台に頭を乗せるやり方だった。仰向けから上体を倒すのがお腹に響いてちょっと痛かった。
5日ぶりのシャンプーでさっぱりできて少し元の生活に戻った感じがした。病院が適温であまり汗をかかなかったのと、シャンプーシートで何回か頭皮を拭いていたから頭皮の不快感は感じなかったけど、髪を洗うと気持ちいいね。

点滴を外して薬なしで眠る夜

朝の採血の結果に問題がなかったから夜に点滴の針を抜いてもらった。点滴は繋いでなかったけど、管をまとめてネットで腕に括りつけてあったから動くときに当たらないように気をつかっていた。点滴のアザは痛々しく見えたけど、腕についてたものが取れて身軽になれた。
この日は鎮痛剤と睡眠薬と氷枕を使わないで眠れた。

入院6日目:退院診断が終わって初シャワー

早朝起床、早朝二度寝

前日に睡眠薬を飲まないで寝たから、まだ外が暗い時間に目が覚めちゃった。21時に寝たら3時とかに起きちゃうよね。4時から6時まで贅沢な二度寝をした。入院中だからこその状況を思いっきり楽しんだ。

朝から退院検診

この日は朝から退院健診があった。健診の内容はエコーと傷跡の確認。傷を保護しているテープの交換で古いテープを剥がすのが痛かった。
特にトラブルはなかったから退院が決まって退院時に出してもらう薬を処方してもらった。

手術後の初シャワー

退院前日だから夕方にシャワー室の予約を入れた。30分の枠で余裕かと思っていたけれど、傷をかばいながらゆっくり洗ってシャワーを当てていると時間がギリギリだった。持ってきたボディソープが少し傷に刺激になっちゃったから敏感肌用のものを持参すればよかったと反省。
シャワー後はすっきりして久しぶりにフェイスマスクをして、ボディクリームをぬって、肌が生き返った感じがした。

入院7日目:待ちに待った退院

朝食を食べたら退院まで待機

退院日はやることがなくて、朝食を食べたら退院の書類が完成するまで待機。待ち時間で荷物をまとめたりしていた。前日に言われてた時間に声がかかったから、午前中のうちにお会計をして退院できた。

帰り道の車も対策が必要だった

入院の持ち物はバッチリ対策していたけど、帰りの車は油断していた。予想外だったのが車の振動が傷に響くこと。ずっと病院内の平面な床を歩いていたから普段なら気にしない外の道のでこぼこが刺激になった。それにシートベルトのお腹の部分が痛い範囲にかかりそうでヒヤヒヤしていた。
かなり丁寧にゆっくり運転してもらったけど痛みがあったから家に着く頃にはぐったりしていた。外に出たらスタバ寄ろうなんて思ってたけど全くそんな気分になれなかったね。お腹あたりの手術をして車で買える人はクッションとかタオルとか用意した方がいいって伝えたい。

久しぶりの家だけど思うように動けなくて辛い

1週間ぶりの家は何も変わっていなかった。帰ったら荷解きして、洗濯してって計画してたのに立ったり座ったりが辛くて思うように動けないのが悔しかった。この時は日常生活に戻ることが想像できなくて、休職が足りるか不安になってた。

退院後の生活

痛みは術後10日くらいで治まった

家に戻ってきて一番に辛かったことは就寝&起床時の横になる姿勢。ヘソから内臓の一直線が痛かったから寝るのも起き上がるのも痛かった。日中は眠たくても横にならずに机に突っ伏してお昼寝してた。
でも、そんな痛みは気づいたら消えていて、術後10日くらいで普通に動けるようになってきた。歩くのは変わらないけど横になるときに痛みを感じなくなったから回復を実感できた。

復職に向けてリハビリの日々

復職に向けて体力を戻すために歩くようにしていた。家から駅の往復ができるようになることを目標にしてた。退院から1週間くらいで入院前の速度で駅の往復ができるようになった。

1ヶ月まるまる休んで復職

休職はちょうど1ヶ月。デスクワークだから2週間の休暇で復帰できそうな体感だったけれど、会社員をやっていてこんなに休めることは稀だと思うから贅沢にお休みした。
入院を含めた前半2週間は痛みであんまり動かなかったけれど、後半2週間はせっかくの平日休みでネカフェ通い。前から気になってたけれど巻数が多いマンガを読みきって満足。
休職最終日は退院後の検診。嚢腫の病理検査は良性で通院もおわり。
腹帯だけはなんとなく手放せなくて、履けるボトムスがなかったから通勤用のワンピースを買い足した。復職は何事もなくて日常が戻ってきた感じがした。1ヶ月ぶりに通勤して体力が落ちてたから夜はぐっすり眠れた。


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さや
明日もコーヒー飲みたい(*/◎\*)ゴクゴク