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急に"狂ったように山を走り始めた"一般女子の真意

平坦な道ならまだしも、急なデコボコ山道を数十キロ走るなんて、想像を超るほど、キツい。泣きながら走り、「もう2度とこんな大会出てやらないんだから!」と思うも、、
3日後になったら、また次の大会に応募してしまう…


大きな声では言えないですが、実はトレラン*を初めて3ヶ月ほどの私。

「趣味はトレランです!」
「山走ることが大好きです!」
とか大声で言っていますが、いつもの私らしく完全に見切り発車ですね笑

まだまだ初心者の私ですが、この数ヶ月で分かった「このトレランの魔力とは何なのか」を、伝えられればと思います。

*トレラン:トレイルランニング。山や森、自然の中を走るスポーツ。舗装された道路ではなく、岩や土、木の根っこなどがある道を走るので、普通のランニングとは違った冒険感がある。(chat GPTより)


どこを走ってきたの?

トレランの魅力をお伝えする前に、まず事実としてどこを走ってきたのかを紹介します。YouTubeにも様子を載せているので、動画を見ていただくとよりイメージ湧くかも。

最初にお伝えしますが、私の場合は完全に見切り発車です、ごめんなさい。トレランに興味がある方はまず13kmくらいからがおすすめ。気持ちよく走り切れる距離。

【トレランデビュー戦】2024年6月30日

大会名:中央アルプススカイラインジャパン
場所:長野県駒ヶ根市/伊那市/宮田村
距離:38km
結果:9:09(完走認定時間に9分間に合わず。女子20人中11位)

出場前の気持ち:

40km?走ったことないけど気合いで走れるでしょ!ワンチャン入賞??

走った後のワイ:

舐めてましたごめんなさい。しんどい。(現実を知り、敢えなく散る)

【2回戦】2024年7月13日

大会名:The 4100D マウンテントレイル in 野沢温泉
場所:長野県野沢温泉村
距離:37km
結果:7:38(女子14位 / 37人中)
YouTube:

出場前の気持ち:

まずは時間内完走したい。前回の反省ふまえ、最後まで楽しんで走り切りたい。

走った後のワイ:

余裕の時間内完走でハッピーハッピー。トレラン楽しいやん!

【3回戦】2024年9月8日

大会名:白馬国際クラシック
場所:長野県白馬村
距離:28km
結果:6:42(女子64位。出場人数は記憶の限り130人くらい?)
YouTube:

出場時のワイの気持ち:

28km?今までで一番短いんだから、楽々走れるでしょ♪

走った後のワイ:

スキー場登るのツラい。ベスト尽くせなかった。悔しい。

【4回戦】2024年10月20日

大会名:SEOUL 100K
場所:韓国ソウル
距離:50km
結果:10:31(順位、出場人数不明)
YouTube:coming soon

出場時のワイの気持ち:

自分史上最長50km走りきりたい。初韓国、初海外トレラン大丈夫かしら。

走った後のワイ:

長野の山と違って、海外の山も楽しい!完走して自信でる。もっと、、、!

引くほどキツいトレランの現実

あたりまえ体操ですが、距離が長ければそりゃあキツいです。
息が上がってキツい、足が痛い、膝が痛いとかはもちろんありますが、終わらないと錯覚する上り坂を目の当たりにすると、何よりメンタル的にしんどい。

以下は私の身に起きた本当の話。

  • リアルに泣きながら走る

  • 足の爪、8本剥がれる
    力が入りすぎると爪の中で内出血が起こり、剥がれるようです。今も爪は生えてこず、親指のみ(2024/10/20時点)

  • 周りに人影すら見えない中、森を走り続ける不安と孤独

  • 両足に1kgのおもりつけたような絶望的に重い足で進む、残り5kmで心折れかける

  • 腕を振り続けることに慣れていない(?)のか、高度変化なのか、未だ原因は不明だが、走った後に手がパンパンに腫れる

  • 大雨でも大会は続行。雨と泥と涙に塗れながら40km走る


参考までに。
これまでの私の経験をお伝えしますと、高校はゆるテニス部、大学はダンスサークル、趣味は映画鑑賞。

もともと陸上経験していたわけでも、マラソンが好きなわけでもありません。敷いて言うなら少し山登りに興味があるくらい。とはいえ登山経験は往復3時間の小さな山を含めて4回くらい笑笑

自分で考えてみても、そりゃあ、しんどくなるわ。という感じ。

で?それでもまた走りたい理由

こんなに辛いと思うのに、なぜ走り続けるのか、以下3つ。ひとつずつコメントしてます。
・言わずもがな、達成感
・自然を走る爽快感
・強くなれる感

言わずもがな、達成感

最後の1kmを走っている瞬間、そしてゴールが見えてきた時、それはもうアドレナリンでドゥバドゥバ。

何かをやり切った後って、めちゃくちゃ気分いいですよね。達成感が嫌いな人なんて、いないんじゃないですか?やり切った後に飲むビールは、何より美味しいです笑 ここで伝えたいのは、そんなことじゃなくて…。

日常を流れるままに生きていたら、達成感を感じることは多くはないんじゃないかと思います。自分で取りに行かなきゃ、降ってはこない。自分の頭で考え、行動し、経験して、苦労を超えてやっと手に入れられるからこそ、得られるものが"達成感"なんじゃないかと個人的には思っています。(当たり前を当たり前に文字にしただけですが)

これはトレランと類似するスポーツ、山登りでもマラソンでも言えますが、「人生を豊かにする一つのスパイスである"達成感"を、数時間で得られる」というのは、時間に限りがある人生の中で割とコスパが良いのではないじゃないでしょうか?笑
(時間は大事だからね:)

自然の中を走る爽快感

山にはデジタルも、AIも、ゴミゴミの人混みも、人と人との嫌な気遣いもありません、なんなら人間すら感じないことも。

自分の思うがままに、直向きに山を走っている瞬間。これは自分が、働く社会人である前に、人間であること。そして人間である前に、いち動物であること。動物である前に、地球に存在する、一つの単なる生命であること、を感じられます。

こんなふうに表現したら大袈裟に聞こえるかもしれませんが、シンプルに「自分て生きているんだな」と生を確認できるのです。(空気を吸って、吐くことができるって幸せ!)

強くなれる感

安直ですが、私的にはこの理由が推しです。3つのパートに分けてお伝えさせてください。

① そもそも人と競ってるわけじゃない

これを読んでいるあなたの、今のトレイルランニングのイメージはどんなものですか?

タイムを競い合う競技であること、みんなで一斉にヨーイドンで走り出すこと、走るのが速い人が目立っていること、ワイワイ登山の中ちっさいリュック走っている人をみたりすると、
「早く走れる人だけができる、スポーツなんじゃないか」
「タイム競って、ギスりながら走ることになるんじゃないか」

なんてイメージを持つ方も多いのではないかと思います。

ノンノン。

もちろんタイムを全く気にしないと言ったら嘘になりますが、正直順番や時間を気にして大会に参加している人は、トップの3割くらいの方々なんじゃないかと思います。

残りの7割はいわゆる「エンジョイ勢」です。

現時点私もこちらに属しているわけですが、正直考えていることは
「怪我なく、ゴールに戻ってきたい」
「完走して、完走賞の景品がほしい」
こんなもんです笑笑

選手の方々も(?)、エンジョイ勢も、それぞれ走る目的・目標は異なるとは思いますが、"自分のベストを尽くすこと"が目標なのは、出場する方々みんなに変わらないんじゃないかと思います。

② 周りに気を取られてたら死ぬ

出場距離にもよるとは思いますが、私の経験した30~50kmのトレランは、長期戦です。

「①そもそも人と競ってるわけじゃない」でお伝えしたように、トレランの大会に出場をする目的はさまざま。狙う目標タイムもさまざま。加えて、山登りが得意な人、平坦な道路が得意な人、崖を下るのが得意な人(ワイ)、得意不得意もさまざま。

そんな中「周りが走っているから自分も走らなきゃ」なんて考えて、自分のレベルに見合わないスピードで飛ばしてしまった日には、後半でばてること間違いなしです。死にます。

ベストを尽くすには、ペース配分が非常に重要になってくるのではないかと思いますが、これを決めるのも自分です。

そのため「何が目標なのか」「得意パートはどこなのか」「身体のコンディションはどうか」を、自分と相談しながら走ります。

③ つまり己との戦い

もう一点、自分の最大限走り切るために重要となるのが、メンタルコントロールです。

例えば、限りなく続く上り坂を見たとき、転んだとき、たくさん抜かされたとき、足が重くなり走り切る自信を失うとき、完走できるかギリギリな時…
ツラい時は訪れます。

最後までベストを尽くし切るために、自分のご機嫌をどうとるのか、を決めるのも自分です。
これはトレランに限ることではなく、人生においても同じことが言えるのではないかと予想します。

ツラい事があっても、自分でなんとかするための活力を失わない力。これがトレランで養われる気がしています。
(メンタル強くなれるよ!)

読んでくれてありがとう

最初にトレランに出た時の理由はシンプルに興味。どんなもんなの?言うていけるでしょ!な感じ。

やってみたら、意外と面白かったと言うわけです。

これを最後まで読んでくださった方々の興味が、行動という経験に一歩前進することを願っています。
そしてそれがトレランだったり山登りだったりして、いつか山でお会いできることがあれば、私はとても嬉しいです;)


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