科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』改変 いくさ世の徒花の記憶 感想⑤
忠興様とガラシャ様編②
細川ガラシャ:七海ひろきさん
ようやくガラシャ様の感想にたどり着きました。
…が、めちゃくちゃ長い感想になってしまって、まとめるのを諦めました。
情熱のままに書き殴っていきます!
序盤は
「あああああ姉上ー!私も!私も姉上ってお呼びしたいです!」
と叫びたくなるくらい美しく凛としたお姿。
第二形態(?)後は
「ここはどこなの?熊本?それとも宝塚?…姉…上…?姉…いや兄…上…?
いやもう姉とか兄とかないわガラシャ様だわ。戦うガラシャ様かっこよすぎる(しかも強い)」
と心を鷲掴みにされましたね…。
見た目の変化もさることながら、色々な表情を拝見出来て嬉しかったです。
シーンや相手によって表情も声も視線の強さも全て違う演技が圧巻でした。
もう全てのシーンが好きなので、思い浮かんだところ全部の感想を書いちゃいます。
<登場時>
凛とした立ち居振る舞いと、強い覚悟を秘めた声…気高さが溢れ出ていて素敵。桔梗の背景と相まってこの世のものでないような美しさです。
これは惑わされちゃう。仕事忘れて見入って忠興様に斬られちゃうのも仕方ないですね!
<地蔵と姉妹…もとい姉弟になるシーン>
地蔵の「せめてこの世界でだけは、そなたに生きていて欲しい」という台詞から、一気に眼差しと声が柔らかくなりますよね。
ガラシャ様が地蔵に心を開いたのがわかって、一連のやり取りも含め大好きなシーンです。
ちょっと意地悪な表情と声音で「何と申しました?」「よろしいでしょう」はずるいです姉上…ときめきが止まらない…!
<熊本城下を地蔵と逃げるシーン>
地蔵菩薩のお導きをと祈る地蔵を見つめるガラシャ様の表情に、葛藤が滲んでいるなと。
地蔵を巻き込んでしまった後悔と、改変を先に進めたいという願いの中でガラシャ様も迷っているのだと感じました。
「姉上は……花だ」と言われた時のハッとした表情、去り際に遠くを見つめるように上を見上げてから視線を落とす表情が可憐で、本当に花のよう…。
<忠興様との再会シーン>
忠興様にしか見せない表情と声が切ない。
悲痛な中にも少し甘さが混じる声と言うのでしょうか。
愛憎入り混じった感情をとても上手く表現されているなと。
忠興様、私を憎いとお思いならその手で殺せばいい
他の誰でもない、あなたのその手で
だって…私もあなたが憎いのです
憎くて憎くて、愛おしくて愛おしくて
身を裂かれそう
憎くて愛おしい人…あなたに斬られるなら本望です
ガラシャ様が目をつぶって手を合わせる場面は、スポットライトの効果もあって、とても神々しい一枚の絵のようでした。
<忠興様との回想シーン>
結婚当初の柔らかな歌声と、弾む声、優しい眼差し。
忠興様もガラシャ様も正に幸せの絶頂にいたのですね。
ガラシャ様の子を抱く姿、舞台開始当初は危なっかしかったのですが(それだと赤ちゃんの首が…とハラハラした)、終盤は安定されていましたね。
https://www.city.sakurai.lg.jp/kanko/manyokahimeguri/kashiramoji/magyo/1394801629872.html
ガラシャ様の歌う子守唄、あしび→牡丹 椿→桔梗 と変えているのも憎い演出。
桔梗は明智の家紋、そしてどちらも歌仙(と歌仙極)の胸元の花ですね。
三諸=三輪山で、三輪山の神の化身は白蛇…末満さんどれだけ小ネタを詰め込んでいるのか。きっとまだ気付いていないポイントがもっとあるんでしょう。台本が読みたい…!
運命に翻弄されて二人の間に確執が生まれてしまい、関係性が変わるのと同時に二人の表情と声音で心の距離が広がって行くのがわかって、歌仙と一緒に胸を痛めていました。
でも「鬼の妻には蛇のような女が似合いでしょう」と啖呵を切るガラシャ様はかっこよすぎた…(小声)
<人ではないものになってしまったガラシャ様>
ガラシャ様の悲痛な慟哭と、声の凄味。
それでも地蔵くんと話す時は人と人ではないものを行き来しているのが印象的でした。
このシーン以降では宝塚に近い姿を観られたことに感謝の一言です。
劇場で横に座っていたお姉さまが咄嗟に口元を押さえていましたが、その気持ち本当にわかります…私も思わず「ヒエッ…」って声が出そうでした。
あのお姿、宝塚に詳しくない私はオスカル様なの…?と思ったのですが、識者の方々によると「白いトート様」らしいですね。履修せねば。
今年七海さんのファンになった私は、宝塚現役時代の舞台を見られなかったので、心の底からありが刀ステ…!と手を合わせて舞台を拝みました。
そして戦うガラシャ様、強い。
舞台袖から薙刀投げていたのが忠興様だったと歌仙役の和田さんがラジオで仰っていて萌え死にそうでしたよ…息の合った夫婦の共同作業じゃん…。
【刀剣乱舞2.5ラジオ】刀剣乱舞2.5ラジオhttps://www.allnightnippon.com/touken2_5/touken2_5_blog/20200913-55035/
あとガラシャ様スタイル良すぎませんか…脚長い…お顔小っちゃい…
もうガラシャ様を薙刀として刀剣乱舞オンラインに実装して欲しい。
死ぬ気で育てるし歌仙と組ませて敵をなぎ倒したい。
<地蔵を突き放すシーン>
地蔵くんを突き放す「ここからは敵同士!」の時の悲しそうな目。
短いひと時であっても地蔵の存在がガラシャ様の支えになっていて、それ故に彼をインヘルノに連れて行くわけにはいけないと決断されたのだなと。
地蔵を弟のように思うからこそ、彼の行く末を思って1人でインヘルノに向かう姿は孤高で美しい花でした。
<歌仙と戦っている時>
歌仙を鬼と呼んだ時の微笑み。躊躇ってはいけないと歌仙を諭す姿。
人でないものになってからの狂気と、それでも気高さを失わないのはさすがの演技でした。
憎くて憎くて憎くて憎くて…愛おしいあの人の刀
ようやく玉を斬ってくださる
ようやく救われるのだという喜びと安堵。
悲しいシーンではありますが、
やはり私は蛇です
だって鬼の妻には蛇のような女が似合いなのですから
と晴れやかな笑顔を見せるガラシャ様に、歌仙も観客も救われたのではないでしょうか。
先程“演技”と書きましたが、舞台にいたのは演技をしている七海さんではなく、生きたガラシャ様でした。
本当に素敵な女性の生涯に触れられたこと、とても嬉しく思います。
何回観ても胸がいっぱいになり、涙があふれる舞台でした。
12月のBlu-ray発売、そしていつの日か行われるであろう「綺伝」の物語を楽しみにしています。
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