2020年の締め括り:オックスフォード大学受験から今日までの日々
2020年の締め括りとして、2020年12月30日の今日に今年のまとめを記したいと思います。
・達成できたこと
・達成できなかったこと
・悔しかったこと
・新しい自分を見つけられたこと
文章を書いていると、こんな思いがたくさん溢れてきます。ゆっくりと一年を振り返りながら、来年の自分へ努力のバトンを渡したいと思います。
一月:オックスフォード大学の受験
2020年1月、私はオックスフォード大学博士課程への出願準備と共に、お正月を過ごしました。
オックスフォード大学の受験準備をしている時の私は、毎日が必死で生きた心地がしませんでした。
今となっては、この時期に無理をしなければ良かったと思うのですが、オックスフォード大学を目指し努力した日々は私の中で、一生の思い出となりました。
二月:気持ちにゆとりが出てきた日々
二月には、少し気持ちにゆとりが出てきました。ロンドン大学の大学院の勉強にも慣れてきて、修士論文の方向性も分かってきたため、少し不安から開放された日々でした。
せっかくなので、大英博物館に行ってみよう!と思って、初めて大英博物館に行ったのもこの時期でした。ロンドン大学から歩いてすぐのところにあるのに、二月まで私には心のゆとりがなくて、博物館へ行くことすらできなかったんです。大英博物館は想像を超えるほど、素晴らしい歴史的な展示品が多く、来れてよかったと感じました。
それから、二月には我が家で、日本人の友人を呼んで、みんなでローストを食べながらホームパーティーをしました。ようやく、憧れていた留学中のちょっとした楽しみを味わえ、楽しい思い出を作ることができました。
三月:コロナの恐怖に怯えて
三月になると、ヨーロッパでコロナ患者が増えてきました。そして、ロンドン市内でも、一気にコロナ患者が増えていきました。
私はアジア人であるという理由から、人種差別を体験することにもなりました。コロナ以上に、色々な人の視線が怖くて、怖くて仕方なかったです。
そんな世の中になっているうちに、イギリスもロックダウンの話が持ち上がりました。
大学は閉鎖され、街中のお店が閉まりました。
国民全員が食べ物の貯蓄を始めたため、スーパーから品物が一気に消えました。
この先どうなってしまうんだろう。
という不安ばかりが襲ってきました。
四月:テレビの取材を受けた日
ロックダウンは1ヶ月もすると終わるであろうと期待し、私はイギリスに残る覚悟をしていました。
しかし、状況は良くなるどころか、深刻さを増していきました。
大使館からは、飛行機減便のメールが届くようになり、医療現場も医療崩壊間近となっていました。
そんな状況が続き、私は「やっぱり帰国すべきか・・・」と思い、4月25日のチケットを購入しました。
そんな最中、日本政府による入国規制が強化され、日本では帰国者に対する嫌悪感が高まっており、私は結局、帰国を諦めました。
そんなことを私はツイッターやブログを通して発信していると、テレビ局の方からご連絡をいただき、現地の様子についてインタビューを受けることになりました。
せっかく現地に残る決断をしたのだから、落ち込んでいるのではなく、現地の様子を伝えよう!と思い、取材を受けることにしました。
その報道は、関西系のテレビで取り上げられ、翌日のYahooのトップニュースにも掲載されていました。
五月:じっと我慢する日々
現地でのロックダウンの生活は、気持ちが鬱々とする日々でした。友人が一人、また一人と帰国していく様子を見ながら、私はいつまでイギリスに居ようかと悩んでいました。
九月になる前に、もう一度大学に行けるのではないか?という希望を持ちつつも、九月までずっとロックダウンの生活をするのではないか?という暗い気持ちになる日もありました。
そして、やはり気になるのはお金のこと
日本に帰る場合の隔離費用や、移動費用などを考えつつ、イギリスでただ毎日部屋にいるだけの生活費用を考えると、早めに帰国した方が、経済的負担が少ないのではないかと思い、大学が再開する希望を捨て、六月に帰国することにしました。
六月:帰国!
帰国すると、羽田空港の方々はとても丁寧に説明をしてくださり、スムーズにPCR検査等が終わりました。私は、PCR検査の結果を受け取るのに時間がかかったため、2泊3日政府の隔離施設で過ごすことになりました。その後、自分で確保したホテルで2週間の隔離生活を送りました。
久しぶりの日本は、なんだか安心しました。しかし、コロナへの日本とイギリスの対応の違いに違和感も感じました。
私の友人も海外の至る所から帰国し、彼らも隔離生活を経験していましたので、私の2週間の隔離生活中は、色々な人がZoomで連絡をくれました。とても、助けられました。
持つべきものは友だと思います。
七月:新しいブログの運営開始
帰国のタイミングとともに、私は「異文化の魔法」という新しいブログを立ち上げました。隔離期間中、部屋で篭りながら、ブログの準備を整え、七月から軌道に乗せることができました。
「異文化の魔法」というタイトルは、私が数ヶ月悩んで悩んでつけたものです。
私自身が海外の異文化に触れ、価値観が変わったり、人生の歩み方が変わったりしたので、異文化に触れると魔法がかかったみたいに、人生が変わるよ!一緒に文化の違いを楽しもう!
ということを伝えたいという思いで、そのタイトルにしました。
私のブログを読んだ方々の中に、少しでも人生がいい方向に変わっていった人がいれば、それこそ私のブログ運営の目的の達成です。
そして2020年も終わる今、私はロンドン大学を修了し正式な所属先がない状態となりました。しかし、異文化の魔法を運営しているブロガーとしての肩書きだけは残っています。
そう考えると面白いもので、ブログは私のアイデンティティーの一つになっていることに気付きました。そう、異文化の魔法は、私の一部なんです。
八月:修士論文の追い込み月
八月は、とにかく修士論文の追い込みで忙しかったです。一日何時間パソコンと向き合ったことでしょう。
20,000 words(ページ数でいうと90ページほど)の英語の修士論文を書き上げることは、私にとって人生で初めての試みでした。
その20,000 wordsを書くのに、私は何度も書き直しをしたので、合計60,000 wordsは文章を書いたと思います。
その経験が今、noteを書いたり、ブログを書いたりする中で、すごく生きているように感じます。
文章を書くことは大変なことも多いですが、自分と向き合う楽しい作業でもあります。
九月:修士論文の提出
大変だった修理論文も九月の上旬に提出することができました。感無量という言葉が私の気持ちを表現するのに一番ぴったりな言葉だったと思います。
修士論文の結果は最も良いA判定で、総合成績はDistinctionという最優秀成績をいただきました。
この結果は、2020年と言わず、ここ数年の中で一番嬉しかったかもしれません。
しかし、修士論文が終わったあと、私の心の中にポッカリ穴が開いてしまったような気持ちになったのは事実です。
毎日朝から晩まで論文を読み書きしていたので、それがなくなると寂しさもあるんだな〜と感じました。
十月:お世話になった先生・旧友にご挨拶旅行
十月、少し日本国内でコロナが落ち着きはじめていました。そのチャンスを狙って、私はお世話になった大学の先生や、大学の頃の友人に会いに行ってきました。
行先は北海道でした。
北海道での日々は、本当に懐かしくて、学部時代の私にタイムスリップしたような感覚になりました。
旧友と悩みや将来の目標を語り合い、すごく気持ちが晴れやかになりました。
やっぱり、持つべきものは友だと思いました。
十一月:地元でセミナーを開催
十一月、私は地元のコワーキングスペースでセミナーを開催する機会をいただきました。その中では、私の留学経験や、私が勉強している多文化共生、異文化理解についてのお話をさせていただきました。
実は私にとってこのセミナーは九月に行わせていただいた、関西大学での講演に引き続き2回目の機会でした。これだけの短期間の中で、色々な人に私の話を聞いていただけるなんて、本当に光栄だと感じました。
このセミナーには、私の84歳になる祖母にも参加してもらいました。
私が人前に立って、話をする姿を見てもらうことは、なかなかありませんでしたので、祖母には参加してほしかったんです。
しかし、きっと祖母には内容が難しかったかもしれません。
それでも、祖母は「感動した」と言ってくれました。その一言が嬉しかったです。
十二月:静かに来年度の準備をして待つ
そして十二月。
一月から振り返ってみて、2020年は本当にあっという間に日々が過ぎ去っていったような感覚です。
考えてみると、私は5年ぶりくらいに十二月の冬を日本で過ごしているような気がします。実家で最後にクリスマスを過ごしたのはいつの頃ぶりなんだろう?とふと思い返してみても、あまり記憶にありません。
ただ、久々に実家に長いこと住んでいると、海外で暮らすこと、仕事をすること、家族のこと、私自身のキャリア形成についてのことを、たまに深く考えたりします。
私の実家は東北地方にあり冬はとても寒く、雪も降りますが、温泉があり、ご飯も美味しく、景色も綺麗でいいところです。そう考えると、私は将来どこに定住し、どんな人生を歩むべきなのか、少し考えてしまいます。
でも、それは時間と人との巡り合わせが解決してくれることなのでしょう。今は時に任せ、できることを一歩ずつ着実にこなすのみだと感じます。
2021年へのバトン
2020年の私は、自分自身の気持ちから滲み出る「不安」という悩みに苛まれることが多かったような気がします。
ロンドン大学への留学を達成できたことは、私の数年の努力が報われ、達成感に満ち溢れました。しかし、ロンドン大学を卒業することが私の目標ではありません。目標はまたその先にあるわけで、ロンドン大学を卒業することはその目標達成の通過点にすぎないのです。
そう思えば思うほど、不安という恐怖が自分を襲ってくる日もありました。でも、2020年、私は自分ができることを一生懸命全うしたと思います。
なので、自分を褒めてあげたいです。お疲れさまと。
現在の私は、2021年のイギリス渡航に向け準備をしています。次は、きっと1年とは言わず、長期間になるでしょう。
最後になりますが、2021年の年末、私は今日のようにイギリスでnoteを書いていることを願って、2020年の締め括りとします。
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