私が「肌の色」の違いを意識した日
スリランカ留学の思い出
少し昔の話になりますが、私は大学4年生の頃、スリランカに1年間交換留学で行きました。
なぜスリランカなの?
と、よく聞かれるのですが、ただただ、大学2年生の頃にスリランカへ留学に行った先輩の女性がかっこいいなーと思ったからだけでした。
スリランカに1人で行って、現地調査をする勇気。
当時の私にとって、その先輩がとても輝いて見えました。
だから、私もスリランへ行きました。
スリランカでの思い出は、語り尽くせないくらい、私に新しい視野と、人生の素敵な経験をもたらしてくれました。
それとともに、人種や民族の違いという普段意識するのことの少なかった、とても大きな課題と向き合うきっかけをもらいました。
Sayaの白い肌いいなー
勢いと、やる気だけでスリランカへ留学をしたわけなのですが、実は、私はスリランカへ行くまで、自分の肌の色なんて気にしたことがありませんでした。
ただ、夏は焼けるのとヒリヒリして痛いので、日焼け止目を塗っておく程度の気にし方でした。
でもスリランカへ行き、私の肌は「白い」ということを意識するようになったんです。
というのも、スリランカ人の女性は、自分の肌の色にコンプレックスを持っている人が多いんです。やはり、イギリスの植民地であった歴史的な背景も影響しているのでしょう。白いことへの執着心があります。
これはスリランカに限ったことではありませんが、「白い」ということは「美しいこと」なんです。
だから、少しでも肌が白めの女性がいれば
「スドゥ アッカ(白いお姉ちゃん)」
「スドゥ ナンギー(白い妹ちゃん)」
というようなあだ名を付け合います。
私は、ある時友人に腕をとられ
「Sayaの肌はスドゥ(白い)だね」と言われました。
「いいなー、私の肌は黒いからさ・・・」
その時私は、なんて寂しいことを言うんだろうと思いました。
肌の色なんて関係ないじゃん!って。
イギリスで差別された日
それから数年後
私は改めて、肌の色は関係があるんだなと思う出来事がありました。
それは、イギリスにきて、コロナウィルスが蔓延している時のことでした。
私はマスクをつけて街を歩いていたのですが、その私を見て、人々がどんどん私から離れていく経験をしたんです。
時には、「ウィルス!」と後ろ指も差される。
その時、私はふと、自分の肌の色について考えました。
あー、私の肌の色は白ではない。黄色であると。
そして、スリランカの友人がずーっと白くなりたいなーと願っていたあの頃を思い出し、私もなんで私の肌の色は黄色なのかなーと思ってしまいました。この時に、私も肌の色は変えられない現実と面した感覚になりました。
そして、コロナが落ち着くまでは、外に出るのはやめようって思ったんです。
肌の色は関係ないと思いたい。でも、関係あるのかもしれない。そして、関係なくなる世界が訪れることを願いたいと思っています。
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