成れの果て夫婦
夫婦って一体なんなんだろ?
結婚してちょうど30年。
今は一般的に考えられてる夫婦のテイは全く成していない。
寝室も別。食事も別。話しもほぼしない。一緒にも出掛けない。
ただの同居人。それも、仲の良くない同居人。
こういう形に変わった原因。
子供の独立。
夫の昇進。
コロナ禍。
更年期。
この4つだと思う。
夫婦関係がギクシャクし始めた頃、私なりに2年程、再構築的な事をしてみた。でも、夫は全く協力してくれなかった。話をしても、「そんな事ない」が常套返信。話し合いはいつも一方通行で成果は何も生まれなかった。結局、私の方から匙を投げた。
離婚届を記入して渡すと、夫はたった一言、「困る」。離婚の意思は全くない、と言う。
ならば、もういいや、と、今の家庭内別居の形を取り始めた。
幸い、家計管理に関しては今まで通り、すべて私に一任の為、生活に困る事はない。使い込む事なく、しっかり管理は続けている。家のローンも最近、終わった。
ただの同居人生活。
本当に楽で楽で楽で!!!
離婚などしなくても、勝手に暮らせるのであれば、私的には何にも問題ない。夫には、「離婚したくないなら、しなくてもいい。でも、私は離婚したつもりで、自由に生きるから。文句は一切、受け付けない!!!」と申し渡しをした。
全ての時間が全て私のモノ。毎日の食事の支度の事も一切、考えないでよい。
ひとりで旅に出たり、デートをしたり、食べたい時に食べたいモノを自分のためだけに作り、遊び、寝る。
前はよく夫婦で外食をしたり、旅行をしたり、とお金をたくさん使っていたが、今はその出費が全くもって無くなったので、案外、お金も貯まる。
「誰かのために生きる事が幸せと言うものよ」と母親に刷り込まれて育ったので、自分のために生きる事がどうしても出来なかった。それは、我儘であり、自分勝手であり、良くない事、と感じていた。
50歳を過ぎ、ようやく、本当にようやく、自分のために生きる、と言う喜びを知ったように思う。
いつかまた、誰かのために何かをしてあげたい、と自然に思うようになったら、その時はまたそんな生き方も部分的にしてみてもいいかな、と言う心持ちで快適に過ごしている。