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ことの経緯

結論から言うと、自分でもよくわからない。
愛おしい家族がいて、衣食住整った環境で、どうして抑うつ状態が出てきたのか、それが悪化しうつとなったのかは自分でもはっきりわかっていない。

実はうつ病を患うのは二度目です。一度目は最初の結婚での相手からのモラハラDVが原因でした。
まだ乳幼児の息子を抱え大変でしたが、原因がわかっていただけに単純にそれから離れる、逃げるという方法でなんとか良くなりました。

元々好きなものは好き、無理なものは無理!だけど楽しいことはやってみよーぜなんとかなるっしょ!的なギャルマインドだった私が、そこから自己肯定感は爆低、人と関わることの好奇心や安堵感よりも顔色を伺ったり後からなにか言われるんじゃないかと勘ぐり疲れることの方が多くなった。
それでも生活はそこにあるからごちゃごちゃ言っていられない、社会的活動はしていかなければいけない。子供への利他性を第一に、自分で自分を立て直す術も取り戻してきていた。
心が落ち着き始めてきた頃、後の生活を考え私も寂しさを感じ始めるようになった。

そして今の夫との再婚に至る(省略しすぎ)
県を跨ぎ夫達の住む家に引っ越し、私は就活も兼ねて土地に適応するためにも2ヶ月ほど自由にさせてもらった。
片付けや事務的な手続きや道を覚えることも必要だったし、アッサリ近くの病院の仕事も決まり、あっという間に2ヶ月が過ぎた。
その間に北海道旅行もし、いろんなところへ行き時間を共にしてだんだん夫婦として、家族として馴染んできたように思えた。
この地で出会う人全員優しかった。お義母さんも、隣に住んでる親族も、仕事先の上司や看護師さん、近所のおばさんも、犬の散歩ですれ違う人も、郵便局の窓口のお兄さんまで優しい。それがすごく嬉しかった。

しかし、今年に入ったあたりから、精神的に調子の悪い日が増えてきた。最初は良かったものの他人の生活に入っていくストレスを感じ出し、まるで居候しているような気分になった。
ご飯も洗濯も子供たちの活動も仕事もちゃんとしなきゃという思いもあった。喧嘩の仲裁は出来るだけ公平になるように努めた。
仕事は楽しくやりがいがあったのが救いだが、家に帰るとタスクが多くうまくやれない自分の無力さ、ダメさに打ちひしがれる日が増えた。
これではいけないと、できることはやってみた。やることを細分化したり、先回りして言い合いが起きないようにしたり、できないことはできないとキッパリ言ってみたり。夫はなんでも協力してくれた。元から料理も洗濯もやってくれていたが、それ以外に私の精神面に注意を払ってくれてたと思う。
だけど、この頃の日記を見てみると、ものすごい勢いで日々意気込んでるのが伺える。どうにかしてやり遂げたかった。たくさんのことに興味を持ち、知識として蓄え、出来ることを増やし、子供と共有し、自分を高めなきゃいけない。その上で生活をこなしていく。家族として成り立たせ、母として妻として存在感を出す。
それが出来て普通でしょ?みたいな自分が定めたハードルがあって、そこに到達しないと、もうダメ。技術、知性的に劣っている。ダメだ、はい、終わり。と、自分を責め続ける日々。

人の声に対しても敏感になっていった。
子供だから喧嘩もするし理不尽なことも言い合う。
夫も躾として子供に注意する。
本当に申し訳ないが、その口調なんかに先に述べたモラハラや他人への不信感を感じてしまい、しまいには子供がお互いをなじりあう言葉も聞いていられなくなった。
「そんなこと言ったら相手が傷つくからやめようね」の一言で終わるところを、注意の範疇を超えて、怒鳴り散らしてテーブルを叩いたりもした。
上手くいかないと物にあたることも増え、不眠、頭痛、食欲不振など体調も悪くなりだし、突然泣き出したり怒りたくなったり情緒不安定になり、メンタルクリニックに診察とカウンセリングを予約した。

2月の後半には、朝がものすごくしんどくて、何にも興味が持てなくなっていた。テレビもラジオも音楽も要らない。新聞の字が頭に入ってこない。食べたいと思うものがない。鼻歌さえ歌わなくなった。そんな気分じゃない、しんどいしんどい。閉じこもりたい。仕事には行くけど帰ったらぐったり。子供にはテレビを見せて、私は横になっている。

そして、3月初めの診察でうつ病と診断を受けた。
私は自分がおかしい自覚はあったが、病気とは認識していなかった。いろいろ疲れたせいで、怠けが出てきてしまってると思ってた。ちゃんとやらないと!自己嫌悪だ!と、その日のカウンセリングでも叫んでいた。病気です、病気がそうさせてるので、治していきましょうね。薬を飲んで、休養してください、と言われた。
どうしてこうなった、なんのせいでこうなった、と聞き返したが、負荷かけ過ぎです、環境変わっただけでストレスなのに脳がフル回転であれもこれもと頑張り過ぎです、そこにモラハラのトラウマや自分を責め続けることで、もうあなたは病気になって当然なんです、でも全部ひっくるめて今は置いといてとりあえず本当に休養してください、と言われた。
仕事も辞められますか?と聞かれたが、仕事が唯一の普通の私(偽りの姿だろうけど)でいられる場所であり、やっと始めたところで自分自身のためにも辞めたくないと伝えると理解してくれた。

夫に電話。まだ自分の病識についてはちゃんとわかっていないけど、声を聞いてなんだかホッとした。この時も優しかった。
望んだ再婚生活。可愛い子供たち。申し訳なさでいっぱいになったけど、主治医に言われた通り薬を信じて休養していくしかない。しかし、休養って一体どうすればいいのだ?
つづく

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