全て込みで、自由に楽しむ|「共演者」出演者座談会②
初演から引き続き、女優の熱いバトルを演じる4人に集まってもらい、初演のエピソードやそれぞれの役について伺いました。写真右からコング役の佐藤沙紀さん、まなみ役の近藤陽子さん、ショウ役の鈴木彩乃さん、やっちゃん役の白石花子さんです。楽しんでお読みください!
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「共演者」初演時のとっておきエピソードを教えてください。
白石 劇中の、私たち4人の劇団名が「劇団ハネムーン」なんだけど、一番最初は「劇団ポイズン」でした。
佐藤 あった笑
白石 ポイズンまじでやべえって思った。
佐藤 結構長いことポイズンだったよね。
近藤 今の話になる前の、クソ面白い破綻してる設定いっぱいある。
白石 全然覚えてないけどね。
近藤 覚えてられてないくらい破綻してたんだと思う。
白石 よくここまで来たよね。
再演するにあたって意識したいことはなんですか?
近藤 初演の時は勢いでやってたところが多かったんだけど、1年たって同じセリフをもう一回言うってなった時に、それだけだとちょっとしんどくなってきたかな。足りないな、繋がらないなって思ってしまう所があるから、ちゃんと自分の心も動かしていきたい。
(撮影:保坂萌)
初演から変えないで守っていきたい所はありますか?
白石 初演の時はなんか、謎の感動があったよね。謎は解いた状態で、あの感動レベルは絶対下げたくないなと思ってる。
近藤 まなみたちの、「4人で面白い演劇やりたい」っていうゴールはブレないでいきたい。
演じている役は、自分に近いと思いますか?
白石 私はわりと(自分)そのまんまでやってる。
佐藤 私も割と自分に近いかも。
鈴木 ショウは自分とは全然違う。なんか、そういうポジショニングをされやすいんだけど、本質は全然違うから。
白石 のあ(鈴木さんのあだ名)ちゃん可愛いんだけど、可愛いキャラではないじゃん。意外とおっさんだよね笑。
鈴木 ね。見た目とかでそういう風に見られてる所もあるんだろうなってのはなんとなく分かる。
(可愛いのにおっさんな鈴木さん。撮影:大河原恵)
鈴木さんは二場の4人がバトルするシーンですごく生き生きしていますよね。
鈴木 二場からのショウは私と近くなってくるんだと思う。一場のあの「女の子」な感じとか、ああいうのは普段本当にないから。
人生であんな風に喧嘩したことありますか?
白石 私はある。男とも女とも。だからやりやすいんだよね笑。
近藤 あたしはないな。でも、あれだけ喧嘩できる人に出会えてるまなみは幸せだなって。それってすごい素敵なことだと思う。ああやって向き合える人に一生のうちどれだけ出会えるんだろうって。観てくれる人にもそう思ってもらえたらいいな。
皆さんは、二場の喧嘩のシーンは演じててどうですか?
(撮影:保坂萌)
白石 テンション上がる。楽しい。終わったあとに、バッチバチだったぜイエーイ!ってなる。うまくいくとね。うまくいかないと全方位謝罪の気持ちになる。
佐藤 私は黙って聞いてる時間が長いから、3人の喧嘩をひたすら受けるってことをちゃんとしない爆発できなくて。途中ちょっとでも違うこと考えちゃったら私も全方位謝罪ですよ。本当に集中力切らせない。
近藤 そうだよね。再演の稽古してて、初演はやっぱり短編だったからできたんだなって思う。今よりもうちょっと簡単に集中できてた。
一場もすごく楽しそうですよね。
佐藤 いやあそこが一番しんどい。
近藤 私もまだ息できない感じだわ。
白石 楽しくなれるシーンなんだけどね。遊べるようになってくると思うんだけど、まだ頭ん中で台本めくってる感じする。
佐藤 初演の時も最初のシーンはもう綱渡りで。
白石 異常に目が合う瞬間が多かったよね。お互いに縋り合うみたいな。「お願い!」って。
今回はスムーズにいけそうですか?
佐藤 稽古する時間たくさんあるからね。
近藤 それを思うと楽しみだよね。耕していく楽しみみたいな。前回は楽しいとか悲しいとか「やる」って意識してやってる感じだったけど、長尺でやった時に登場人物が抱えてる厚みがもっと出てくるんだろうなって。
「共演者」の見所を教えてください。
白石 やっぱ進撃の巨人時の佐藤さんの顔だよね笑。
(撮影:保坂萌)
佐藤 私あれの時、全然顔とか意識してなかったの。でも初演の時の写真見ると全部やばいじゃん。あんなことになってるんだと思って自分でもびっくりした笑。
白石 でも私のお客さんの中で伝説的にファン増えたよ。進撃の巨人であんなに笑ったの初めてって。美しいって言ってたよ。
近藤 認知の歪みだよ。
鈴木 あれほんとに面白いと思う。
真面目な感じでお願いします!笑
鈴木 短編は女優の話に集約されてたから役者さんにけっこう刺さってたっぽいけど、長編になって分かりやすさが広がった感じがしていて。役者じゃない人にも響いてくると思う。だから何って思わずに見たらいいんじゃないかな。
近藤 私たちも何か重大なテーマを出したいわけではなくて。とりあえずお客さんが帰る足取りが軽くなってくれたらいいなっては思ってる。
白石 そうだね。「あー笑った笑った」って帰ってほしい。
(チラシの構図に合わせて。)
最後に、意気込みを教えてください。
白石 前回、声を枯らしたので、この美しいハスキーボイスのまま千秋楽まで終えたいと思います。
佐藤 色んなものに負けないように頑張ります。喉もそうだし、プライベートのことも全部はねのけたい。なんかトラブルがあっても絶対負けない。
鈴木 私はなんか、もう楽しむ一点。全て込みで、自由に楽しむ。
近藤 one for all, all for oneで。
一同 笑
白石 かっこいいね。いいじゃん。
ありがとうございました!
(編集・構成:谷川清夏)
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「共演者」
日時:2019年1/9(木)~1/15(金)
場所:小劇場 楽園
予約:https://ticket.corich.jp/apply/104093/
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