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亡父の命日 | あれから10年も
今日は亡父の命日です。
もう30年以上も昔のことですね。
当時は私も社会人になったばかり。
ひよっこもひよっこでした。
運命の転換点でもありまして。
関西で大学生活を送り、そこで就職をしていまして。数年の修行を終えれば、父について稼業を継ぐ予定でした。
更に同棲していた彼女は、一緒に長崎についてゆき、祝言をあげる筈でしたが。
私は乳飲み子のときに母親を喪っています。
後妻さんが来てくれましたが、彼女とは養子縁組をしていません。法律上は父の配偶者ではあっても、私とは他人になります。
当然のことながら遺産分割において揉めまして、民事裁判と調停を2件行いました。まともな社会人の生活は送れません。
アルバイトとライターを2足の草鞋として生活費を稼いでおりました。
学生時代から作家を目指していたので、或いは自由の翼を得て、夢を追えたよい時代だったかもしれません。但しその挑戦にかける期間は5年と定めていました。
当時の事ですから出版社への持ち込みもしていましたね。
結果として父の築いた商店の土地・建物を全て後妻さんに渡して、長崎の土地だけが手元に残りました。
父の遺してくれた土地に賃貸物件のビルを建てたのが27歳でした。
ですがそのビルもきっぱりと売却しています。想い出の詰まったその建物を眺めるだけで胸が痛くなり、そして睡眠障害に悩まされました。
正式に離婚が成立して、それで丹精込めて16年間も育て上げた、個別指導学習塾の看板も下ろしました。もう失うものは無くなりました。
そして転地療法を兼ねて、私は移住を志します。
精神的な負荷が重く、長崎から離れる必要がありました。
この離島の3年間で、再び自由な翼を得た気がします。
noteに誘ってくれた教え子に感謝です。物語に託して、己が激情を吐き出すことができています。
還暦も迫っているのに、作家になれないかな~って妄想力を奮起させていますね。いやいや、老いたりとも青年の志を、というのか。
さて。
年の瀬を迎えて。
再び春には、巣立つ準備を始めています。