iPadとNetの投網
かつて小説家を目指して書き殴っていた。
今もそれを辛苦しながら愉しんではいる。
30年前との違いは、全てはiPad1枚で資料を検索できるということだ。かつては小説の構成前に資料集めに時間を要していた。それが一瞬でできる。取材にいく必要もない。大概の様子はGoogleアースで見れるし、Youtubeで誰かが取材してくれている。
離島とはいえ文物はネットで簡単に注文できる。
数日前にFASHIΘNというバンドの話を書いた。それで検索してみるとPink Floydのリチャード・ライトとの接点があった。
fabriqueというセカンドアルバムの曲を全て書き、ベースとギターのツインネックを操りながらヴォーカルも担当したデイヴ・ハリスが脱退する。その彼とリチャードがたった一枚ではあるがユニットを組んだという。
えっ。そんな情報が転がっているなんて。
さらに、どちらも私の好物であって。
すぐにYoutubeで視聴してみた。
サイケな切り口を隠し味にした、Floydっぽい曲層の断面が見て取れる。Floydほど文学調ではないし、耽美的なリズムにデイブの骨髄が顔を出している。
両者の実績は天地の差があるはずだ。リチャードはその若者に何を見出したんだろうか。
しかも本国では全テイクを収録した完全盤が発売されている。
FASHIΘNが再評価されているのも実感できる。