No.010:本当の神になった!! 新日本プロレス WRESTLE KINGDOM15観戦日記@東京ドーム 2日目
皆さんこんにちは!サックスマン上野です!
暫く間が空いてしまいましたが、今回は前回の記事に引き続き、新日本プロレスの東京ドーム大会2日目の模様をお伝えしたいと思います(前回の記事はこちらからご覧ください。)。
1月4日に”ゴールデンスター”飯伏幸太選手が”制御不能のカリスマ”内藤哲也選手を破り、悲願の二冠王者となりました。翌日となる1月5日には”SWITCHBLADE”ジェイ・ホワイト選手との防衛戦が組まれていますが、果たして打ち破ることはできるのでしょうか?それとも一日天下で終わってしまうのでしょうか!?
第0試合:スターダム提供試合
スターダムとは新日本プロレスと同じくブシロードグループの傘下で興行を行っている女子プロレス団体です。昨年の東京ドーム大会にも提供試合を行っていましたが1試合だけでした。今年は2試合と拡大していることから、ブシロードグループは女子プロレスの興行にもさらに注力していくと思われます。
この日はスターダムより2試合が提供され、日本の女子プロレスを代表する存在ともいえる岩谷麻優選手や、2020年度の日本女子プロレス大賞を受賞したジュリア選手など豪華なメンバーが参戦しました。
そんなスターダムで特に印象に残っているのは、1試合目に登場した上谷沙弥選手です。コーナーに登ってフェニックススプラッシュを繰り出したのは圧巻でした。今までスターダムの試合はあまり見たことはありませんでしたが、新日本プロレスの飯伏幸太選手の技を使う選手がいたとは思ってもみませんでした。上谷選手は林下選手の持つワールド・オブ・スターダム(スターダムで最も権威の高いタイトル)のベルトに挑戦を表明しているので、果たして選手権試合が組まれるのか注目です。
第1試合:KOPW2021決定戦4WAYマッチ バットラック・ファレ VS チェーズ・オーエンズ VS BUSHI VS 矢野通
2021年での最強選手を決めるKOPW2021。今年も矢野通選手の年となりそうです。
BulletClubの二人組(チェーズ・オーエンズ選手とバットラック・ファレ選手)vsBUSHI選手vs矢野選手の三つ巴の戦いとなり、数で優位なBulletClubの勝利が予想されました。
しかしどちらがBUSHI選手のフォールを取るかで二人が喧嘩してしまい、その隙に矢野選手がフォールを取ったため、矢野選手の勝利となりました。
果たしてこのトリックスターの矢野選手を止める選手が今後現れるのでしょうか?
第2試合:IWGP ジュニアタッグ選手権試合 金丸義信&エル・デスペラード VS 田口隆祐&マスター・ワト
マスター・ワト選手にとって凱旋後初のタイトル戦となった今回の試合。ですが印象に残っているのは田口隆祐選手のヒップアタックでした。
空中戦での見せ場はありましたが、ほとんどを鈴木軍の二人に封じ込められてしまい、結果として田口選手のヒップアタックの印象が強くなってしまいました。
昨年の凱旋帰国から良い結果を残せていないワト選手ですが、このまま群雄割拠の新日本プロレスの荒波にのまて行ってしまうのでしょうか。
第3試合:NEVER無差別級選手権試合 鷹木信悟 VS ジェフ・コブ
第3試合はNEVER王座らしい激しい肉弾戦となりました。
鷹木信悟選手は2020年2月頃にNEVER無差別級王座のベルトを獲得し、石井智弘選手や鈴木みのる選手などと肉弾戦を繰り広げてきました。その試合内容はIWGPの二冠戦を食うほどの見ごたえある戦いぶりで、1年足らずでNEVER王座の価値を最高レベルまで高めてきました。
対するは昨年の秋頃にTHE EMPIREへ電撃移籍を果たしたジェフ・コブ選手。グアム代表としてアテネオリンピックに出場経験を持つ元レスリング選手です。120kg近くの体重を持ちながらも、ムーンサルトプレスなどの飛び技も行う高い身体能力も持ちます。
鷹木選手はジェフ選手の高い身体能力と決め技”ツアー・オブ・ジ・アイランド”に苦しめられますが、最後は必殺の”ラスト・オブ・ザ・ドラゴン”で辛うじて勝利を掴みました。
第4試合:スペシャルシングルマッチ SANADA VS EVIL
SANADA選手とEVIL選手はロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンでタッグを組んでいましたが、2021年の夏頃にEVIL選手がディック東郷選手と共に突然裏切りを行い、BULLET CLUBの新メンバーとして悪の限りを尽くしてきました。この試合でも案の定、セコンドのディック東郷選手が介入し、ロープでSANADA選手の首を絞めるなどの反則行為を敢行しました。
しかしSANADA選手は間接的にディック東郷選手を事務机に沈めた後、EVIL選手に対し掟破りのEVIL(変形大外刈り)を繰り出し、ラウンディング・ボディプレスで3カウントを奪いました。
第5試合:IWGP ジュニアヘビー級選手権試合 石森太二 VS 高橋ヒロム
ヒロム選手は2020年の夏頃に石森選手のBone Lock(変形Yes Lock)により左肩を負傷し、一時休場に追いやられていました。この試合でも石森選手はBone Lockを繰り出し、ヒロム選手に肉体的にも精神的にもダメージを与え続けました。
しかし、ヒロム選手はその攻撃にも何とか耐え続け、最後は石森選手に決め技のタイムボム2を仕掛けて3カウントを奪いました。
第6試合:IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合 飯伏幸太 VS ジェイ・ホワイト
メインイベントは、前日の試合で新二冠王者となった飯伏幸太選手と、飯伏選手から強引に二冠王座挑戦権利証を奪ったジェイ・ホワイト選手との一騎打ちです。
これまでに幾度となくジェイ選手に苦しめられてきた飯伏選手は、本当の神になるため、この難敵との防衛線に臨みました。
この試合の試合時間はなんと驚愕の50分近くとなり、両者とも体力の限界まで戦い続けました。かなり長い試合時間となりましたが、時間を忘れるぐらい見ごたえある試合内容でした。
最後は飯伏選手がジェイ選手に連続で決め技”カミゴェ”を仕掛けて勝利を掴みました。
試合には負けてしまいましたが、こうした長時間の試合でも観客を飽きさせず、見ごたえある試合を作り続けたジェイ・ホワイト選手の手腕は見事でした。
試合後の会見でジェイ選手は、「もう新日本で戦いつづけるのは無理だ...」と珍しく弱音をみせ、翌日の1月6日の試合以降は姿を見せてませんでした。
新日本プロレスからの離脱はないとは思いますが、悪の限りを尽くす元気なジェイ選手の復帰を、首を長くして待とうと思います。
そして防衛線に勝利した飯伏選手の前に現れたのは、元二冠王者のEVIL選手に勝利したSANADA選手です。初めての東京ドームでのマイクアピールということもあってか言葉を噛んでしまいましたが、挑戦表明という名のギフトを飯伏選手に渡しました。
2月11日の広島大会で、飯伏幸太選手 VS SANADA選手の二冠戦が行われることが決定しましたが、飯伏選手は2つのベルトの統合を示唆していることから、2つのベルトの今後の行方にも注目が集まっています。
2021年東京ドーム大会のまとめ
コロナ禍ということもあり、例年よりも観客数は少なく、声援もできなことから比較的静かな東京ドーム大会となりました。
ですがプロレスラーの戦いぶりはそんな厳しい状況を吹っ飛ばす激しい試合内容ばかりでした。
また最近の報道では新日本プロレスとAEWの距離が縮まってきているという情報もあり、状況が落ち着けば世界一のプロレス団体”WWE”をも凌駕するビックマッチが組まれるかもしれません。
今後の新日本プロレスの動向は要チェックです!!