■横浜港(沖)で、クルーズ船に閉じ込められている友人と船にいる皆様へ
■横浜港(沖)で、クルーズ船に閉じ込められている友人と船にいる皆様へ
文責: 澤田石 順(内科医) jsawa@nifty.com
Version 1.0 (2020/02/05)
※本文書の所在→ https://note.com/sawataishi/n/nfac08ea6775b
■はじめに
#ウイルス感染対策の歌
マスク、手洗い、うがい だけでは防げない
自分の指は ウイルスだらけと 心得よ
ウイルスの 出入り口は 5つの穴
5つの穴とは 目、口、鼻穴
指で触れるな! 目、口、鼻穴
パンやお菓子に 触れたら だめ
決して触るな 食器のフチ
人混みでは、ゴーグルかメガネ(これは咳をしているのにマスクしてない人がいる電車とか病院の待合室に限ること)
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この歌詞が最も伝えたい内容。伝えて欲しいこと。もしも、ここまで読まれてわかったと思いましたらば、以下の長文は読まなくていいです。
■友人に送ったメールの序文
◎さんがクルーズ船に乗船されていることを昨日(2/4)知りました。◎さんは長年の登山で鍛えられて体力抜群なので大丈夫でしょうが、失礼ながら若くはないので、心配してます。
それにしても、まさか、政府がこれから二週間も閉じ込める暴挙をするとは想定してなかったので、メールはしなかったのでした。今日(2/5)には解放されると思ってました。
政府が事実上パニックに陥り、感染症専門家からすると有害かつ無意味な措置を断行することを危惧してましたが、現実となりました。なのでメールしている次第です。
▼有害な理由、船に閉じこめることが
船という閉鎖空間に閉じ込められている3千8百人ほどの人々の全員が個室で完全隔離されてないので、感染が船内で広がることが公算が高いということ。四千人近い人々のほとんどが、後述する「目・口・鼻穴、食物、食器のフチ」に触らないことを強く意識して触らないならば、船内で広がることが公算は極めて小さくなります。しかし、大多数の人は支給された(支給されてないかも?)マスクで安心し、「こまめ」という曖昧な表現での手洗いを一日せいぜい5~20回するのみで、「目・口・鼻穴、食物、食器のフチ」に触らないという最も重要なことを知らないし、私のメールで◎さんに知識の拡散を訴えても、各人は部屋に閉じこもってますから、大切な知識は大して広まりません。結果として、船内で感染が拡大することは確実だと思われます。
もしも感染が拡大した事実が判明したらば、14日の船内隔離期間が更に延長されかねません。船内隔離こそ船内での感染拡大をもたらすと危惧されるのに、厚生労働省にはまともな知識を有する人がおそらく一人もいないので、そうなる蓋然性は小さくありません。ほんと情け無い。上昌広医師とか久住英二医師ら(私の知りあい)は政府の対応を厳しく批判してますが、政府もマスコミも聴く耳もたず、能力が足りません。
ということで、◎さん、「目・口・鼻穴、食物、食器のフチ」に触らないを徹底して下さい、可能な限りその対策を広めて下さい。
▼無意味な理由、船に閉じこめることが
武漢(ウーハン)から昨年末以来、我が国に入った人々は1万8千人、そのうち東京に入った数は9千人。ウーハンから帰国した日本人のうち1.4%がウイルス陽性。それで、ウーハンから日本に来た1.8万人の感染率を1%と仮定すると180人(東京には90人)の感染者が入国したこととなります。
厚労省は感染症専門家からしたら完全なミスをしました。新型コロナウイルスの検査を武漢から来日した人と接触し、なおかつ「肺炎」になった人のみに限定しました。中国政府は、新型コロナウイルスの感染者は風邪と同じ症状あるいは感染性胃腸炎の症状(嘔気・嘔吐・下痢)から始まり、肺炎になる「ことがある」と発表していたのに、肺炎かつウーハン関係でないと、検査はしない全国の保健所等に通知。その結果、武漢からの観光客を乗せたバスの運転手が、風邪をひいて医療機関にかかった時、二回にわたり保健所は検査しなかった。その結果、運転手さんがバスガイドさんにうつした公算が高い。運転手さんは正直に申告したのに、厚労省の間違った規則をそのまま守った保健所の医者も情け無い。日本国民の99%は「上からの命令が間違っていても従順」と言えようし、日本国民の99%「上からの命令」の妥当性を自分の頭で検討しない! 日本国の教育システムはそうであり、安倍政権は道徳の正式採用により、自分で考えるなとの方針を強化してます。
厚労省は二日前でしたか、検査する条件から「肺炎」を外しました。けども、ウーハン(武漢)からの入国者との関連を維持しました。これは二つ目のミスなのです。
この項目の冒頭で記載したように、既に武漢からは180人(東京には90人)の感染者が入国したと推定されます。首都圏にきた武漢市民が90人だとすると、その方々が東京とかにきてから感染した国民は「直後」にはその二倍。すでに一ヶ月経過しているので、今では首都圏には千人の感染者がいても不思議はありません。厚労省のミスは非常に深刻です。武漢と関連する風邪症状患者のみに対して検査するということ方針は完全に間違っています。
既に首都圏では、そればかりが日本国内で蔓延している蓋然性(公算)が高い(highly likely/probable)のです。知人(元友人)の上昌広医師が提唱するように、風邪で診療所にきた人をウーハンとの関連性には関係なく、検査したらよいのです。
武漢との関連性が全くない風邪患者に限って検査するべきなのです。そのような風邪患者について例えば千人を検査した結果、一人以上が陽性ならば、蔓延が証明されます。そうなれば、政府がするべきことは全国民に対する宣伝・啓蒙であります。
蔓延していると判明したら、毎年のインフルエンザ対策と同じことを「先進国」水寿にすることのみ。
1)個人の義務: 風邪をひいたら、仕事は休み自宅療養。決して医者(開業医とか病院には)にかからない。ただし、まともに食事できないとか呼吸が苦しいとかの重症なら医療機関に行くのは当然。「風邪をひいたら、仕事は休み自宅療養」が徹底される度合いに比例して、新型ウイルスの拡散は抑止されるでしょう
2)中央政府と地方政府の責務: "風邪をひいたら仕事は休み自宅療養。決して医者(開業医とか病院には行かない)"との個人的実践の実効性を高めること
インフルエンザ罹患の診断書がないと仕事は休ませない企業が日本国では多いです。この事実は日本国が後進国であることの証明となります。先進国の国民は風邪をひいたら仕事は休みます。先進国民は風邪で医療機関を受診することが無意味どころか有害だと知っております。先進国の医者は風邪患者に抗生剤を処方しません。いろいろ意味で、感染症にかんして、日本国は後進国なのです。
インフルエンザとか新型コロナウイルス感染の診断書などなくても、個人が風邪をひいたら電話連絡のみで仕事を休むことを政省令で保障する必要があります。国会で新たな法律を作る必要なし。企業がインフルエンザとか新型コロナウイルス感染の診断書なしだと休ませることができないと風邪をひいた個人に云うことそのものを、行政処分に対象とする政省令を作ること。閣議決定で明日にでもできる。
危惧してましたが現実になりましたので、私なりのアドバイスを。◎さんのためのみでなく舟にいる全員のために。
■一番大切なこと: 感染しないための方策
ウイルスは感染者の涙、鼻汁、唾液、痰、尿便、胃液、血液に含まれ、感染者の咳で飛び散ります。感染者は目・口・鼻穴にさわることで指について、指からドアノブとかあちこちに付着します。
感染様式は二種類
a) 飛沫感染: 感染者が咳をして近くの人の目・口・鼻穴に直接に侵入する
これを避けるためには感染者だけはマスクが必須
b) 接触感染: ウイルスがついた自分の指で目・口・鼻穴に触る
大切なのに、感染症専門医もマスコミも政府もほとんど全くいわないのは、感染経路はほとんど目・口・鼻穴という五つの穴のみであること。
指で目・口・鼻穴に触るな、目・口・鼻穴が侵入経路だと云わないのです。ほんとに困ったことです。私はこのことを拡散するために歌詞を作成し、1/28から拡散にこれ務めてます。
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#ウイルス感染対策の歌
マスク、手洗い、うがい だけでは防げない
自分の指は ウイルスだらけと 心得よ
ウイルスの 出入り口は 5つの穴
5つの穴とは 目、口、鼻穴
指で触れるな! 目、口、鼻穴
パンやお菓子に 触れたら だめ
決して触るな 食器のフチ
人混みでは、ゴーグルかメガネ(これは咳をしているのにマスクしてない人がいる電車とか病院の待合室に限ること)
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↑の歌詞を船にいる人達に広めて下さることを希望します。マスクなしで、手洗いは一日10回しかしなくても、目、口、鼻穴に触らない、素手で食べ物に触らない、食器のヘリに触らないならば感染する確率は極めて小さくなります。
もう少し解説します。
第一にマスクは咳をしてない人には基本的に不要です。感染してない人がマスクで安心して、指で目、口、鼻穴を絶対に触っていけないことを知らなくて、明確に意識してさけないと、無意識に触って感染します。
第二に、手洗いの限界を知ることが極めて大切。手洗いは指についたウイルスを減らすまたは完全に除去する効果があります。だから、ドアノブ、キーボード、スマートフォンとかに触る度に手洗いしたら、一定の効果はあります。しかし、触る度に手洗いだと一日100回も必要となりましょう。ウイルスがついた指は手洗いした直後に清潔またはそれに近くなるとしても、指は常に汚染されているとみなして、目、口、鼻穴に触らないようにしないと、感染しかねません。
以上の対策は私が2004年頃から勤務先病院で、インフルエンザ流行期とか感染性胃腸炎が院内で流行している時に、職員にしつこくしつこく提唱してきたことです。ちなみに、私が所属する社会人山岳会のXさんは、目、口、鼻穴に触らないを数年前からするようになり、風邪を引かなくなったと私に報告して下さいました。私もそれをインフル流行期にはしているので、勤務先病院の全職員に半ば強制されているインフルエンザワクチン接種は数年前から拒否。インフルエンザというか風邪にはかからなくなりました。
■法律の確認
1) あくまでも任意で政府が乗客・乗員に下船しないように頼んでいる
これは確実なことで、法的強制力はありません
2) あくまでも任意で政府が船長・船会社に接岸しないように頼んでいると"思われる"
これについては、感染症ではない法律で横浜港の当局とか、政府には船の接岸・着岸をさせない権限が法的に賦与されているのかも知れません
1)についての提案
感染してない人を船に閉じ込める権限は政府にありません。あくまでも任意ですから、事情がなんであれ、下船して自宅に戻りたい場合、強制的に阻止することは違法であり、おそらく威力業務妨害罪にあたります。ただし、船から出で自宅に戻りたいと主張しても、船会社が港までの船を出さないことは違法ではないとは思われます。船から海に飛び降りた場合、泳いでいる人を政府が捕まえるようなことは違法だと考えられます。
というわけで、◎さん、もしも自宅に戻りたいならばそう主張するべきだと思います。
2)について
船が着岸・接岸しない事実は、中央政府の法的権限によるのか、あるいは政府が船会社に任意でお願い・要請しているからなのか、私は確定できてないし、そもそもどちらても良いです。
船が着岸・接岸しないで横浜港の近くで浮かんでいることは、物資補給に支障をきたいていることは確実だと考えられます。厚労省の正職員である医師免許を有する「医系技官」のほとんど全ては、医学部卒業後3年くらいで採用された医者として能力が不足する人物ですが、船が着岸・接岸すると船かウイルスが広まるという莫迦な懸念は有してないと私は考えます。
でありますから、◎さんに提案します。あなた方は任意で、つまり「閉じこめられている」ことを自発的に容認しているのですと思います。
皆様に訴えます。着岸・接岸しろと政府に求めることを。日本人のほとんどは理不尽な命令には従うでしょうが、着岸・接岸しないことに関して、他国籍の閉じこめられている諸個人は怒っているのではないでしょうか。
◎さんはもとより、船にいる人達の全員は部屋から出るなと「命じられている」蓋然性が高いでしょうけども、部屋から出ないことを強制する法的根拠はありません。なので、船に閉じこめられている人々が集会を催したり、集会までにはいたらなくても小さな集団で議論することは合法だと思います。もしかして、日本国政府が定義した政省令という法律ではない規則にて集会することを禁止「できる」との規定があるかもしれません。もしも法律ではない政省令等にそれがあるとしても、法律に違反はしないので、後から起訴されることはないと思います。
■まとめ
・日本国中央政府が、横浜港沖のクルーズ船に4千人近い人達を閉じこめる法的権限はない
・横浜港沖のクルーズ船に4千人近い人達を閉じこめることは、船内での感染拡大をもたらすであろう。有害だ。
・そもそも、1.8万人のウーハン(武漢)市民が日本に来ており、その半分は東京に。首都圏の患者数は千人を超えているであろう。だから、武漢ウーハンとの関連がないと検査しないという間違った方針のために、蔓延しているか否かが判明してない。上昌広先生が云うように蔓延している前提で、診療所に来た風邪患者の検査をするべき
・蔓延が確認されたら、水際対策(横浜港沖にクルーズ船を閉じこめるようなこと)は無意味かつ有害と確定する。確認されたら水際対策という馬鹿げたやり方は直ちに中止されるべきだ。
・蔓延していることを確認するためには、開業医とか病院を受診した風邪患者の千人程度に検査するだけでよい。
・蔓延が確認されたら、政府がするべきことは、検疫・隔離という無駄なことは直ちに中止して、「風邪をひいたら、仕事を休みなさい。風邪をひいたら自宅から外にでるな。医者にかかなな」と電通・博報堂を用いて宣伝すること。風邪をひいた人が求めても、検査はしないと明確に宣言することだ。
蔓延が確実となれば、インフルエンザのごとく、検査することは有害となる、つまり感染を広げる。インフルエンザ陽性との診断書が得られないと、本当は感染している人は患者は仕事に行き、感染を広げる。インフルエンザ陰性としても、現実には感染していることは少なくない。
以上、長々と◎さんのことを心配したことが契機で記しました