■ 2/5以後に #クルーズ船 で #新型コロナウイルス に感染した数の推計(2/19)、厚労省の空想、空調システムの疑問、そして日中両国民への提言

■ 2/5以後に #クルーズ船#新型コロナウイルス に感染した数の推計(2/19)、厚労省の空想、空調システムの疑問、そして日中両国民への提言
     文責: 澤田石 順 jsawa@nifty.com
     version 1.2 (2020.2.19) [v1.1-2/18, v1.0-2/13]
  本文書の所在→ https://note.com/sawataishi/n/n8d40696184b4
  別文書: "■クルーズ船(ダイヤモンド・プリンセス)における
  新型コロナウイルス感染拡大という人道危機について: 解決案!"
   2/13(version 1.1)→ https://note.com/sawataishi/n/naf8a771b4048

▼2/5~2/19のある日に陽性N人確認された場合、2/5以後に感染した数を推計する方法
-仮定1: 感染した日(day1)から発症にかかわらず検査陽性となるのがday3~day16(日数として14日)
-仮定2: day3~day16の14日間で均等に発症&陽性
→ある日 2月X日=dayXにN人が陽性だとすると、dayX-2から2/5の間にN/14ずつ感染したこととなる。
→dayX-2 から 2/5 の日数= X-2-5+1 = X-6
従って、DayXに見つかったうち2/5からDayX-2に感染した数 = N/14×(X-6)
重要なことは、DayXとDayX-1に感染した者は偽陰性となり、その者が再検査されない限りは漏れることなる。言い換えると、下船した後に発病して、あるいは発病しなくても感染を広げる可能性がある。
-仮定3: DayXに陽性となったN人のうち、DayXとDayX-1の二日間の感染者がそれぞれ、N/14人とする。すなわち、その二日間で感染して陰性となった人数はN/7人

▽以下に、その日に判明した陽性者中に2/5以後に感染した数の計算を示す。
  ※は検査当日と前日に感染したものの検出されなかった数
-2/19 79人が陽性と確認→ 79/14×(19-6)=73人 ※11人
-2/18 88人: 88/14×(18-6)=75人 ※12人
-2/17 99人: 99/14×(17-6)=77人 ※14人
-2/16 70人: 70/14×(16-6)=50人 ※10人
-2/15 67人: 67/14×(15-6)=43人 ※10人
-2/13 44人: 44/14×(13-6)=22人 ※6人
-2/12 39人: 39/14×(12-6)=16人 ※6人
-2/10 65人: 65/14×(10-6)=19人 ※9人
-2/7 41人: 41/14×( 7-6)=3人 ※6人
以上の8日(2/14, 2/11, 2/9, 2/8は手元にデータない)に関して、378人は2/5以後の感染と推定される。これに、検査当日の漏れの総計は74人で、実質陽性者総数は20%(74÷378×100)増し
以上をまとめると:
◎ 2/5から2/19日までの15日間に感染した総数は 452 人
◎ 452人のうち、74人は 2/18と2/19に感染し、陽性とは判明してない
  ※この74人は本日(2/19)から2/21にかけて下船する

▽この推計の問題点
・PCR検査の感度は中国の報告では4~5割とのこと。したがって、感染人数は推計の二倍かもしれない。ただし、複数回検査した方もいるので、二倍にはならないであろう
・感染した3日後から16日後の14日間で全例で陽性となるとの仮定がどの程度妥当なのか不明。最後まで発病しない無症候性(不顕性)感染がいるため範囲が狭すぎるかも知れない。
・14日間に均等に陽性になるのか不明
・有症状でも最初は陰性であった者のうち、再検査で陽性となった者が含まれるため、2/5より前に感染した者も含まれるため、その分は過大評価となる。ただし、逆に感染してはいても陰性となった者もいるため、その分は過小評価となる

▼考察
1)2/5以後の感染者および検査漏れの総数について
 この計算方法はそこそこ妥当だと思えます。少なくとも、452人が船内「隔離」(医学的には隔離では全くない)開始の2/5以後新たに感染したと推計されました。
 2/19夕方のNHK報道では621人の感染確認と。
 621-452=169、452/621-> 72% (三分の二以上)!
 日本政府が船内に閉じこめる前の感染者の2.7倍が2/5~2/19の15日で船内で感染したと推計されました。

2) 陽性と判明した人は毎日病院に搬送されたのに何故、新たに452人も増えた(と推計)のか?
 最大の理由は症状があるのに検査で陰性の人を搬送することなく船内に止めたこと。この政策の誤りは子供でもわかるような明白な過失でしたが、私の知る限りこのミスは最後まで是正されてません。症状がありで最初は陰性だった人のうち、何人が再検査あるいは再々再検査で陽性になったのか厚労省のhomepage等探しても見つかりませんでした。検査で陰性=感染してないと言えないことは常識なのに、厚労省は過ちを「知りながら」(法律では陽性でないと搬送できない)断行したのか、ホントに無能で知らなかったのか? どちらでも同じ事です。ほんとに情け無い。感染症専門医の中で学会の責任ある立場の者で、このミスを指摘した人を私は1人もしりません。在野の医者のみがそのことを指摘してきました。私は国会議員、ジャーナリストなどにいろいろな方法で知らせてきましたし、SNSでも意見を伝えてきましたが、自分は無名で信用もないために、無力でした。
 感染症関係の「重鎮」はほとんど1人残らず御用学者なのでこのような大失態となったと私は思います。日本国の医者で責任ある立場にある人物こそ、御用学者化していることは周知の事実です。最も国民に責任ある医者こそ、厚労省の間違いを指摘しないのです。研究費の配分を厚労省がするために、厚労省の審議会に招かれると「忖度」する傾向もあるし、そもそも厚労省は「いいなりになる医者」だけを審議会に招く傾向にあります。特に医者として責任を果たさなかったとして難詰されるべき人物は岡部信彦氏と尾身茂氏です。
 いうまでもなく、そもそも船内に閉じこめたことそのこと事態が、信じることが今でも困難な大失策でした。友人夫婦がダイヤモンド・プリンセスにそのまま閉じこめられると知った2/5のその日から、素人の私は意見を書き、拡散に努めましたが・・・。
 私の1万倍は影響力ある上昌広医師は「中止」を求めました・・・。

3) 2/5前の感染者が何人そのまま留まり、感染総数は何倍になったのか?
 さて、前述したようにある日の陽性者がN人とするとN/7人は感染しているのに漏れると考えられます。2/5以後に感染したのに漏れた総数は74人、20%と推計されました。このような漏れ人数の推計を2/5より前に感染した総数169人にあてはめると、34人が漏れてしまったと考えられます。もれてしまった34人のうち、症状が出たために再検査されて陽性となり病院に移送された人もおりましょうし、症状無しのため検査されないまま感染を広げたこともありましょう。
 2/5より前に感染した人々のうち34人は病院に搬送されずに船内に留まったと仮定しましょう。2/5から2/19の15日間に452人に二次、三次、四次・・と感染を広げたことは大いに考えられます。厚生労働省の過失により34人の13倍、452人が船内感染したと推計されるのです。
 もちろん、約3800人を二日くらいで自宅、ホテル等に移送することは不可能でした。しかしながら、政府が感染対策の常識を守り、全力で1人部屋での待機・隔離による観察の努力をしていたらば、14日間の三分の一くらいの5日で完全に全員を1人部屋での待機・隔離とすることはできたと考えます。船内閉じこめという感染蔓延を必ずもたらす期間が1/3となり、その間の船内の人数がどんどん減少していたらば、感染者は13倍にではなく、2倍程度に押さえ込まれたと私は思います。
 つまり、あらたな感染は452人ではなく34人程度にとどまっていたであろうと。420人ほどが政府の失策(責任ある立場にある専門家の沈黙あるいは忖度しての遠慮がちの意見具申[意見具申の証拠を私は知らない])により、不必要に新たに感染したと推計されるのです。420人のうち2%、つまり8人は死亡するかも知れません。人の命は取り返しがつきません。高齢者が多いので、余計な感染による死亡総数は8人どころか16人以上になっても不思議はありません。
 より精度の高い推計は専門家の分析を待ちますが、私の推計方法は大きく間違っているとは思えません。
 既に船内に閉じこめた政策の誤りは完全に証明されたと言えますが、政府は過ちを認めないことでしょう。既に管官房長官はクルーズ船に閉じこめたことは適切だったと堂々と声明しました。間違ってたと政府に認めさせる責任を有する医者らは、おそらく「御用」を務め続けることでしょう。既に幾人かの専門家である医者は「適切」だったと公言しました。

4) 厚労省の空想: 陰性での下船者の何人が感染しているのか?
 2/5から船に閉じこめてからは、基本的に感染は1人も増えない(あるいはほとんど増えない)という想定が、閉じこめの根拠でした。もちろん、閉じこめにより爆発的に感染が増加すると予想され、事実そうなりました。厚労省は最後感染者が確認されてから14日間は様子をみるという方針。だから、19日から陰性者の下船開始。事実としては、19日から下船する人々は潜伏期間にあるのだから、下船してから陽性となる人は莫大になります。何人になるのでしょう?
 3800人中621人が既に陽性。つまり16%です。3000人が下船するとばらばらになるため拡散はしないので、その16%が感染ということにはなりません。例えば4%は既に感染していると仮定すると、120人となります。
 仮に120人だとした場合に、既に国内には感染者が何万人もいるので、大したことはないと考えられますが。もしかしたら何万人ではなく五千人くらいかもしれません。それでもたいしたことは確かにありません。
 しかしながら、これから想定されるほとんど確実なことは、下船した後に症状が出て、陽性と判定される人数が何十人にもなるであろうこと。そうなれば、厚労省の空想が更にまた明白になります。下船した人の中には、降りる10日前に検査したのが最後で、不安をかかえている人等おり、大多数はこれから発病するのではと不安をかかえてますから、症状がでたらすぐに医療機関にかかり、医療機関は最優先で検査することとなります。陽性になるたびに、報道されることとなり、またまた無駄な追跡が始まることでしょう。
 2/5以後の感染拡大はほとんどないとの空想の体裁を保つために、下船者を自由にしたわけですが、そのことが確実に市中感染を広げるわけです。厚労省の低脳な官僚の誰1人として空想だと知らないはずないのに、やってしまったのです。空想だと認めた上で、下船後は自宅でもどこでもいいので、外出は控えて、14日後に検査することを保証したらよかったのにしなかった。子供でもわかることをしなかった・・・。
 
5) 感染拡大速度が余りにも速いとの印象 - 空調システムからの感染?
 船内に閉じこめために、2/5の時点で感染者が35人残ってて、2/18までの14日で452人と13倍になったと推計しましたが、余りにも拡散速度が速いとの印象です。印象であり、数学的・医学的な根拠を素人の私は示すことができません。
 私が二週間以上前から、拡散している意見は空調設備の問題です。ネット検索したらすぐ見つかるのは、ダイヤモンド・プリンセス号の空調は循環式であることを証拠づける文書です→ https://www.jstage.jst.go.jp/article/kanrin/17/0/17_KJ00004883109/_pdf
 客室に入る空気は30%のみが外気、つまり70%は船内循環。客室におけるトイレ・浴室からの排気は船外に。客室から通路に漏れる空気は、通路の空気取り入れ口から集められ、外気と混合されます。コロナウイルスやインフルエンザウイルスは結核菌のように空気感染しないのですが、特定の環境にてインフルエンザウイルスが「エアロゾル感染」をした事例は報告されてます。有名なのは航空機の空調が故障して三時間くらい機内にて換気されなくなり、たった1人のインフルエンザ患者から沢山の感染がおこった事例。飛沫感染は2mくらいまでですが、密室にて外気が取り込まれ、取り込まれた外気が室外に排出されないような環境ではそんなことが起きることがあったのです。ダイヤモンド・プリンセス号にては、故障により換気が停止したわけではないのですが、客室に入る空気において70%は循環しているので、同様なことがおきたのではないのかということです。
 この仮説は全く意味がないのでしょうか。私はそうは考えません。可能性は否定できないので、検証すべきだと思います。
 仮説の真偽を確かめる方法は簡単です。PDF文書をみて下さい。客室から通路に漏れた空気と外気が混合された後、フィルターを通ります。なので、そのフィルターに付着した物質のPCR検査をしたら良いだけのことなのです。もしも、そのフィルター付着物から新型コロナウイルスが検出されるなら、少なくとも客室→通路を通った空気に新型コロナウイルスがエアロゾルの態様で含まれていることが確実になります。そのフィルター付着物から新型コロナウイルスが検出されたらば、フィルターが完全にブロックしているか否かを確かめたら良い。簡単にできます。客室における空気(今だと暖気)排出口の表面を水で濡らした綿棒でこすってPCR検査をしたらよいだけのこと。
 フィルターの検査については、一週間以上前、横浜検疫所にFAXで送り、電話で医師に説明しました。もちろん、空調システムの設計図もです。(もちろん、その医師の実名は記載しません)
 2/16に知りました。イギリス人の船長は空調システムを介した感染がないのかと心配の声がよせられて、こう言いました。英語なので日本語訳は正しくニュアンスを伝えているのかわかりませんが2/11の日刊スポーツの記事から引用します。(これとは別の英文でも新鮮空気だと断言。ただし英文記事は細かい内容でない単なる断言なので参考にならず。船内にいる方の twitter からも2/10頃の船長声明を確認できました)

 "船内放送では、一部の乗客から、感染拡大の要因になっているのではないか? と不安や疑問の声が出ていた、船内の空調に関して船長から説明があったという。一部の部屋では、排気口から黒いほこりのような物質が漏れ出すなどの不具合も生じていた。船長は「空調に関し、心配の声をいただいているのですが、皆様の元に新鮮な空気をお届けできるよう現在、本船では外の空気を100%利用した空調を行っております」と問題がないことを強調した。" → https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202002110001112.html
 第一に気付いたのは「皆様の元に新鮮な空気をお届けできるよう」という文言。「できるよう」なのです。それまではできてなかったのに、それまでの運用をあらためて「できるようにした」というニュアンス。もしも、あのPDF文書に記載されているように空調設備は船内の空気と外からの空気を混合する態様ではなくして、つまりは今回の事件がおきる前に、空調設備は循環式から100%新鮮空気を船内に送る(夏は冷やして、冬は温めて)ように変更されていたならば、「皆様の元に新鮮な空気をお届けできるよう」とは言わなかったと確信できます。事件前に「外の空気を100%利用した空調」に変更されていたならば、「できるよう」とは言わなかったと考えられるのです。
 第二に気付いたのは「現在」という文言。もともと、「外の空気を100%利用した空調」であったならば、「現在」と付加する必要はありません。過去には100%外気ではなくして、客室に送る新鮮空気は30%だったが、今ではそうではないと。
 船長の声明を読んだ最初の一瞬に感じたのは、「イギリス人であっても会社から言われたら嘘をつく」ことはあるので虚言だろうということ。モンサントとか欧米の社員ですら、会社の指導部から命じられて虚偽・隠蔽することはよくあります。証拠は莫大です。
 少し考えて、「できるよう」と「現在」に気付いて、正直に話したのだとほぼ確信するに至りました。正直に話したのでしょう。あのPDF文書の図2を見て下さい。「外の空気を100%利用した空調」に変更することは、空調システムそのものの置換という2/5以後には不可能なことをしなくても、ちょいとした作業でできそうなことがわかります。通路からの空気取り入れを、ブロックしたらいいのです。おそらくそれは、できたのでしょう。
 船長が声明したように、客室への暖気流入は100%外気が事実だとします。その場合、それまでは客室からの空気は浴室及び通路の二方向に流れていたのが、どうなるのか?

CASE A: 通路から客室へ流れるようになった
 もしも、浴室からの空気吸引圧が一定程度よりも強くなれば、そうなります。この場合は通路にいる船員が咳をした場合(症状ありでも検査で陽性でないとそのまま仕事をしているかも)、食物を取るためにドアが開けられたらエアロゾルが客室に入ることとなりましょう。つまり、廊下にあるエアロゾルが客室に侵入することで、客室にいる人が感染する。もしかしたら、「客室にて咳をする人のエアロゾル→それが廊下に→外気と混合して全客室に」という経路よりも、もっと感染しやすくなるかも知れません。

CASE B: 客室から通路へ流れる量は減じたが、客室内での咳に伴うエアロゾルはやはり通路に流れ続ける
 船長が声明したように、それまでは通路の空気を吸い込んでいたのに、通路から空気を全く吸い込まなくなったとして、浴室からの吸引圧が一定限度よりも小さい場合は、客室から通路にエアロゾルを含んだ空気が流れるわけです。この場合、客室から通路に流れた空気は通路に停滞・よどむこととなり、前述した航空機内において空気が停滞したようなこと(感染の拡大)が通路内でおこることでしょう。客は食事の時など、何回もドアを開けますから、通路内の空気にさらされます。例えば、20Mはなれた客室の感染者が咳をして、そのエアロゾルが廊下にさまよっているならば、ドアをあけて息を吸い込んだときにエアロゾルを吸入して感染するようなことは考えられるでしょう。
 
 いかがでしょう。図2「客室の空調方式」をもう一度熟視して、考えて下さい。通路からの空気吸入を遮断することは、通路からの配管における「換気ファン」を止める(電源off)による簡単にできますが、CASE A、CASE Bのどちらであれ、しょせんは船内には空気が滞留するために、感染の拡大は止まらない、あるいはそれどころか意図とは真逆に感染拡大速度が増加することすら危惧されます。
i) 通路からの配管における「換気ファン」を停止しないでそのままにすること=客室への新鮮空気は30%のままで、70%は循環させる
ii)停止した結果としてのCASE A
ii)停止した結果としてのCASE B
これら三種類に関して、感染拡大速度の順番はどうなるのでしょうか? 私には数値で論証する能力がありませんが、このことについて熟慮しました。
 「空調に関し、心配の声をいただいているのですが、
 皆様の元に新鮮な空気をお届けできるよう現在、
 本船では外の空気を100%利用した空調を行っております」
の実施により、感染拡大速度がかえって増加したのではないでしょうか。なぜならば、もともとのやり方であれば、一応はフィルターがあり、室内で咳をしたことによるエアロゾルは通路から取り込まれるとしても、かなり薄まるので、感染は拡大していたとしても、その程度は小さかったと考えられるからです。通路からの配管における「換気ファン」停止によりかえって感染拡大速度が増した可能性を否定できないと思います。

念のために指摘させていただきます。通路から空気を吸入する配管の出口を船外への排気ダクトに接続することが最も有効な感染拡大抑止対策ですが、図2をみてわかるように、2/5以後にそれをすることはおそらく確実に不可能だったと考えられます。千以上はある客室に隣接する通路の吸入口からの空気は図2にある「還気ダクト」に集中するわけですが、「還気ダクト」と「排気ダクト」をつなげるためには工事が必要であり、2/5以後にそれができたとはほとんど全く考えられません。
 
▼まとめ(結語)
1. ダイヤモンド・プリンセス号の乗員・乗客の感染拡大は日本国中央政府の非常識な過ち、すなわち船内閉じこめによりもたらされた。
2. 船内閉じこめ政策を断固として阻止すべく、厚労省に強く意見を言うべき立場の責任ある医師達は誰1人として公的に反対しなかった(メールとかで反対意見を表明した人物は1人以上いるかもしれない)
3. 船内閉じこめ政策をしなかった場合、新たな感染者は十分の一ほどであったと推計された
4. 感染拡大速度の増大に、循環式の空調システムが関与した疑いがある。したがって、政府がするべきことは以下の通りである
 4-a: 環気ダクトと新鮮空気を混合した後のフィルターに付着した物質のPCR検査
 4-b: 客室に流入する暖気の出口に付着する物質のPCR検査
 4-c: 環気ダクトのファンを船長が停止したのか否かの事実確認
 4-d: 4-cの操作が現実になされたならば、環気ダクトのファン停止と
  ファン動作の比較。すなわち、浴室からの排気における陰圧、
  客室と通路の間の空気移動の圧力を前後で比較すること。
  それと客室のドアを開ける前と開けた後の、客室と通路の間の空気移動の圧力比較
▼補足
 ダイヤモンド・プリンセス号の乗員・乗客の封じ込めは子供でもわかるような愚策でした。今更過去にもどることはできませんが、PCR検査した半分近くは無症状という重大な知見がえられました。後知恵ではなくして、最初から完全に間違っていた日本政府の政策により判明した事実は、瓢箪から駒であります。
 というのは、新型コロナウイルスは武漢・中国における事実報告だけを勘案すると死亡率2%という恐るべき病原体ですが、上昌広医師とかよくわかっている医者達は、検査対象は限定されているので死亡率はずっと低いだろうと言ってきました。私は中国における感染者は実際の100分の一くらいだと、「思ってきました」。思ってきた根拠を示すことはできません。多分、死亡率は0.2~0.02%と、通常のインフルエンザより少し高いくらいなのでしょう。それでも、インフルよりは致死率が高いわけで軽視してはならないのはもちろん。それでも、日本国政府の大失策の結果として、感染者の多くは無症状ということが判明しましたので、当初よりも安心はしていいでしょう。ただし、同時に判明したことは、感染拡大を止めることはほとんど不可能に近いこと。
 止めることはできませんが、ウイルスの出入り口は目・口・鼻穴の五つの穴のみです(肛門と性器と皮膚の傷口もですが、精確には)。日本、中国はもとより、諸国の政府も専門家もマスコミ「こまめな手洗い」は強調するものの、指で目・口・鼻穴に触るなをほとんど強調・宣伝してきてません。
 私が知る限り感染症の専門家はもとより、上昌広・久住英二医師ら政府の過ちを指摘し続けてきた医師たちすら、指で目・口・鼻穴・食物・食器のフチを触るなと啓蒙してきてません。
 既に、国内では蔓延していると考えられます。何しろ、武漢から昨年末から1.8万人、東京には0.8万人がきてました。一月末の時点で首都圏では一万人が感染し、今2/18の時点では10~50万人感染していても不思議はありません。最終的に今年中に全国の感染総数は1000万人になるかもしれません。インフルと同じこと。インフルで何千にも毎年死亡してきました。
 政府がするべきは、首都圏の開業医を10指定して、風邪症状の全員についてPCR検査をさせることだと思います。定点観測です。それにより、風邪患者の1/10~1/100が新型コロナと判明したらば、蔓延が明確になったので、それでPCR検査は軽症については原則としてしないことにしたらよい。その後は高齢者、肺炎患者とか糖尿病等の患者に限定したらよい。そのような重症化リスクが高い方が陽性ならば、中国の経験を応用して、HIVの薬とか積極的に投与すること。

以下は、2/13 の VERSION 1.0の文章。ここまでで既にとんでもなく長いので、興味がある方はお読み下さい。既に古くなった語りが多いです。
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実のところここから先も重要であります。余裕があれば、どうかお付き合い下さい。

▼全国民と中国国民に呼びかける対策: 感染を広げない、感染しないための当たり前の対策
 このことを広げて下さるように皆様にお願いします。
/** 引用開始 **/
#ウイルス感染対策の歌
マスク、手洗い、うがい だけでは防げない

自分の指は ウイルスだらけと 心得よ
ウイルスの 出入り口は 5つの穴
5つの穴とは 目、口、鼻穴
指で触れるな! 目、口、鼻穴
パンやお菓子に 触れたら だめ
決して触るな 食器のフチ

(できれば)人混みでは、ゴーグルかメガネ
/** 引用終了 **/
 日本国・中国の報道をみると、目、口、鼻穴に触るなとかがほとんど強調されてません。そのことを明確に意識することで、感染拡大速度は1/10~1/100に減じると私は確信してます。私が今の病院の感染対策委員長に就任したのは今から15年前。そのころ、目、口、鼻穴に触るなの大原則を学び、そのような呼びかけをしてきて、かなり実効的できた。もともとは、インフルとかロタウイルス流行期には「首から上には触るな」というスローガンでしたが、それだと明確に感染経路を意識できないので、目、口、鼻穴を強調したのでした。

この「歌詞」を紙に印刷することができます!
印刷の態様は二種類
1) A4の紙に名刺10枚を印刷してハサミで切って、友人・知人・家族等に配布
2) A4とかの紙に歌を大きく印刷して、職場・家庭内とかに掲示
こちらに印刷用の画像があります→ https://twitter.com/sawataishi/status/1227605777562554368
↑↑の twitterを拡散してくれることを切に切に望みます。1/28だったか? 武漢在住の日本語と中国語を知るある方は中国語に翻訳して拡散して下さいましたが、まだまだ広がりは少ないようです。中国語に翻訳して、私が作成したような二種類の画像を作成して、中国政府・国民に拡散して下さることも望みます。
 A4に名刺十枚を印刷するソフトはELECOMの「らくちんプリント」がおすすめです。中国語で作成して、中国民に、中国大使とかに送って下さりますように願います。

さらに大切なことがあります。感染者が無症状であれ、有症状であれ、拡散しないためには、先進国における風邪対応を広げねばなりません。スローガンはこうなります

・風邪を引いたら医者にかかるな。仕事・学校を休んで自宅で療養しなさい
 ※これにより新型コロナ感染者の多くは自然に治癒して広げません)
・いつもの風邪でないような呼吸困難とか食べる意欲減退など具合悪さを感じたら、医者にみてもらえ
・風邪でない人は電車とか医療機関でない場所では、マスクをするな
 ※無駄なマスク着用が減ることで、マスク不足は解消し、マスクが必要な人にいきわたります
・風邪の人は自宅療養が原則であるが、どうしても電車に乗る、あるいは医療機関に行く時は必ずマスクをすること

以上の方策:
1)目、口、鼻穴に触るな、指で食物と食器のフチに触るな
2)無症状の人は人混み・医療機関の外ではマスクをするな
3)風邪の人はかならずマスクをしろ
4)風邪の人は医者にかかるな
を中国政府が大宣伝すると、感染は速やかに抑止できると私は考え、信じます。なので、中国政府等に宣伝して欲しい。私なりに中国大使などにそれをしてきましたが、自分には影響力がほとんどない。
 日本国政府にもそうして欲しい。日本国民・政府として前述の対策を啓蒙しようと、私は1/27以後、知りあいの国会議員・医師・弁護士・報道人・市民らにメールやSNSで訴えてきましたが、私の影響力は極めて小さい。なので、皆様1人1人の拡散に期待しております。

▼今の時点での情勢について
 本日2/13、和歌山県の外科医、神奈川県の肺炎患者死亡など、武漢と関係がないような新型コロナウイルス感染が判明しました。何も驚くことではありません。
 昨年末から武漢から1.8万人が入国しており、9千人は東京に(中国政府による発表)。なので、国内特に首都圏では蔓延していることが確実でした。そのことは1/27頃から私はもとより上昌広医師・久住英二医師らはメディアで何十回も警告してきました。
 専門家ではない私のざっぱくな推定としては、首都圏には一万人の感染者がいても何の不思議はありません。ただし、これまでのデータからすると死亡率はインフルよりは高いものの、インフルの2~3倍くらいなのではないかと思います。
 アメリカではインフルに2200万人が罹患して、1.2万人が死亡してます。米国のインフルは新型コロナウイルスよりも感染性も致死率も高いようです。米国のアウトブレイクは中国より深刻なのです。
 ということで、日本国民は通常のインフル・風邪対策をしたらいいだけのことで、大して心配する必要はありませんありません。
 繰り返しますが、必要なことは、目・口・鼻穴という五つの穴から感染すると意識することが極めて大切。五つの穴に指でさわると感染するので、決して目・口・鼻穴に触らない、食物とかお菓子を指で触らない、食べ物にさわるならばがっちりと手洗いすること。マグドナルドのフライドポテトを食べる時は爪楊枝で(私は今日もそうしました)、ポテトチップスは箸で食べるのが良いのです。

参考までに、私がNOTEに記した文章
-2/5 ■横浜港(沖)で、クルーズ船に閉じ込められている友人と船にいる皆様へ
  → https://note.com/sawataishi/n/nfac08ea6775b
-2/7 ■横浜港に着岸しているクルーズ船に隔離されている友人と船にいる皆様、そして政府の責任者へ
  → https://note.com/sawataishi/n/n065cdb41d363
 厚労省は検査について最初から間違った方針とし、批判を受けて検査方針を変更してきました。
「武漢関係で肺炎でないと検査は認めない」→「武漢関係ならば、肺炎でなくとも検査は認める」→「武漢関係ではなくとも原因不明の肺炎ならば検査は認める」→「武漢関係でなく、肺炎でなくても医師の判断と保健所の協議で検査してよい」(??ですかね)
 日本政府は「頭隠して尻隠さず」「見たくないことは見ない」という愚考をしてきました。新型コロナは大したことがないと確信して、検査はしないで隠すことで、深刻な事態にはならないと想定して、オリンピック延期を阻止したかったのでしょうか? わかりません。それほど政府・厚労省が莫迦だとは思いたくありません。おそらく、#集団的無責任 という日本国民・政府の悪徳・欠点がまたまたあらわになっただけのことと思います。
▼集団的無責任の有様・内容
 クルーズ船の船内隔離という完全に過った政策の決断は、おそらく厚労省の医系技官(医学部卒後3年くらいで臨床経験も医学研究も不足で官僚になった医者)によると思われます。医系技官は上昌広・木村もりよ・久住英二ら公衆衛生に優れた知見を有する医師ら(すべて私の知人または元友人)らの提言を知りつつ、今回も感情的に反発して無視してきたのではないかと思われます。
 なぜそんな無視をするのか? 今回の事件の十年以上前、例えば新型インフル(2009年)の水際対策の無意味性について彼・彼女らは厚労省を批判してきました。そのようなケースにて、常に上先生らの警告の通りになってきたのでした。医系技官は幾度も恥をかいてきた、それなのに自らの低脳・低能力を反省することなく、今回も知らんぷりしてきたのです。
 ここまでは、医系技官の低能力についてであり、集団的無責任そのものではありません。ここからが本質についての解説です。
 クルーズ船の船内隔離を決断したのはおそらくは医系技官ではありますが、その決断は厚労大臣の承認なくして決定にはならないでしょう。
 法的には横浜検疫所の所長に、クルーズ船における検疫を非常識に長引かせせる権限があります。所長が医者としてそれは間違っていると理解しているとしても、能力がなくてわからないとしても、現実に断行された間違った政策はそのままになったと考えられるのです。
 所長が船内隔離はダメだと厚労省に明言した事実があるとしても、所長はそれを拒否されたら「上の決断」には盲目的に従ったのでしょう。何しろ上司が決めたことなのですから。
 所長は反対意見を全く言わなかったかも知れません。云わなかった理由は主張しても無視されるからだと諦めていたのか、あるいは能力がなくて、船内隔離という方法が間違っているとわからなかったからかもしれません。
 横浜検疫所長がもしも船内隔離は過ちと認識して、反対したとして、厚労省の上司が断行を命じたとします。医者としての良心が強いならば、断固として反対したことでしょう。検疫の言々は所長にあるのですから、厚労省が船内隔離しろと強く命じても、所長の権限で馬鹿げたことを「しない」で、通常通りに24時間以内に検疫して、ほとんどの乗員・乗客を下船させることは法的に可能でした。もちろんそうはならなかったわけです。
 ようやく、またまた繰り返された集団的無責任の意味について説明できます。
要するに、関係者(横浜検疫所長、厚労省の医系技官、厚労大臣等)の誰1人として、クルーズ船の乗員・乗客の船内における感染拡大防止に責任を感じていなかったということです。
 船内隔離は船内での感染者を増加させ、特別な病院に搬送される数が増大することとなり、総じて特別な病院の空きがなくなり、感染対策がしっかりできない病院への搬送を増やしました。総じて、日本国領土内における感染者数が間違った政策がなかった場合よりも増えました。特別な病院では院内感染がないと仮定するとしても、普通の病院に搬送された患者に関係する院内感染が増えることは避けられません。
 最後に、集団的無責任の現実を明確に云います。今後、「責任追及」が現実となりましょう。
a) 厚労大臣とか厚労政務官はによる責任逃れ言説として予想されること
「責任者である医系技官の判断に従っただけ」だと云う。「私は医療に詳しくないので医系技官の言う通りにした、責任は医系技官にある」
あるいは、横浜検疫所の所長の「言う通りに」したとか。
証拠はありませんが、厚労大臣などの政治家・閣僚こそが「水際作戦」の断行を政治決断した公算が小さくないと思います
b) 医系技官の責任逃れ言説として予想されること
 「私らは検疫の責任者である横浜検疫所の所長の判断に従っただけ、所長が最終的に判断したのだ。アドバイスはしたが、決定したのは所長だ。私らに責任はない」
c) 横浜検疫所の所長の責任逃れ言説として予想されること
 「厚労省から船内隔離を命じられた。疑問をいだき、反対したが、指示に従うしかなかった。決断したのは厚労省(医系技官)だ。責任は厚労省の上司にある」
  ※そもそも疑問を抱くことがなかった蓋然性は小さくないと思う。
  そもそも、疑問を抱いても反対意見を具申することはなかった公算が高い
  と私は思う。
  もしも反対意見を表明したとしても、指示の通りにしたのだと思える
d) 横浜検疫所の所長ではない、医師等の医療職について
 もしかしたら、ある医師はそれは間違っていると確信しても、所長に反対意見を表明したのであろうか。どうせ所長が決めたことなので言わない選択をしたことが多いと思う。反対意見を言った医師等がいても、決まった方針だと言われたら、それでおしまいになっていたと推察される。そもそも過ちと認識する人は1人もいなかったのかもしれない。
 もしも、医師・看護師とかの横浜検疫所の職員のただ1人であっても、断固としてそれは間違っていると意見を所長に主張し、受け入れられないならば、マスコミとか政治家に職を失うあるいは左遷される危険を冒して主張する人が1人でもいたらば、事態が変わっていた可能性は無いと言えないと思う。
 所長以外の職員の現実における態様がどうであれ、船内のアウトブレイクが悪化した事態を認識した、一般職員は「私には責任かない」と感じ、インタビューされたらそう言うのではないかと思われる。

以上、集団的無責任について、長々と説明しました。
これにておしまいとします。

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