マンガで東洋医学を考察シリーズ⑤アナ雪で津液を考える
津液(水分)とは身体を巡る水分で血管内の血液以外の成分とされています。
東洋医学から見た津液(水分)には様々な役割があります。
子供とアナと雪の女王を見に行った時に心に残ったのが
水の記憶
です。
水に溶けている物質は希釈されても同じ性質を示すという特徴が知られています。
オラフやエルサは「水には記憶がある」というセリフを何度か口にしました。
またエルサとアナの母が「魔法のことはアートハランの川が知っている」と言っていました。
東洋医学では消化を担当する内臓は脾と呼ばれ膵臓になり、膵臓は胃と協力して飲食物を消化吸収します。
そして消化吸収されたものが気(代謝)や血(栄養)、津液(水分)へと変化させます。
そして脾は、
・思考
・推測
・注意
・記憶
などの精神活動に関与しています。
そして津液(水分)の滞りは特に精神活動に問題を起こすと考えられています。
津液(水分)の滞りは痰湿(たんしつ)と呼ばれ、脳の機能を左右します。
痰湿に陥ると大脳新皮質の機能が低下するので記憶力なども左右します。
そして脳での津液(水分)が不足した陰虚(いんきょ)という状態が認知症だとも考えられています。
つまり津液(水分)こそが記憶を司るというのは東洋医学でも共通した認識だったのです。
だから将来的に認知症を予防するには、痰湿にならないように水分の補給や汗をかくことが大切なのです。
ちなみに水に記憶があるというのはドイツの医学の一つであるホメオパシーにも登場します。
ホメオパシーは200年以上前にドイツで確立された医療体系です。
ホメオパシーは植物や鉱物、動物の成分などを水に希釈します。
漢方などでも昔から植物や鉱物、動物の成分などを使うので東洋医学との共通点も垣間見えます。
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