東洋医学で体質診断⑨五根(ごこん)
五根とは
東洋医学の考え方に、色々なものを五つに分けて考える五行色体表というものがあります。
その五行色体表の中でも五根は内臓と感覚器官との関連を現しており、
①肝は目
②心は舌
③胃は口
④肺は鼻
⑤腎は耳
となっています。
内臓と目や舌などの感覚器官が関連しているのは意外かもしれませんが、現代医学と照らし合わせてもしっくりと来る組み合わせもあります。
①肝と目
目が疲れると肝臓にも負担をかけます。
なぜなら、目の粘膜であるムチンの原料は肝臓で作られているからです。
ムチンが多い人ほど目が乾きにくいので目が大きくなるので、肝臓が強い人ほど目力があると考えられています。
肝臓の働きが弱ると目の栄養が不足して視力が低下したりドライアイを起こしやすくなります。
そのため、パソコンなどで目を酷使している人は肝臓にも負担をかけているのです。
②心と舌
精神的なストレスを抱えていると、味覚障害が起こる場合があります。
また、心不全を患っている人は味覚障害が起こることもあります。
そのため心臓が弱っているときほど舌には異常が起こりやすいのです。
また狭心症などがある人は、舌下にニトログリセリンを滴下して心臓の血管を拡張します。
これも心臓と舌が血管を通して深くつながっている証拠なのです。
③脾と口
東洋医学の脾(ひ)は膵臓や胃を指しており、口は主に唇です。
そのため唇が荒れるのは膵臓や胃が原因と考えられているのです。
唇は皮脂腺や汗腺が無いので乾燥しやすいのが特徴で、水分代謝が悪くなるとすぐに荒れてしまいます。
唇の端が切れる口角炎や、口の中が痛む口内炎は膵臓と一緒に消化を担当する胃の不調です。
胃も膵臓も元気にするには、アルコールなどの刺激物を減らして消化に良い食事を心がけることです。
④肺と鼻
肺と鼻の組み合わせは言うまでもなく、つながっている感じがあると思います。
鼻から肺までは現代医学においても呼吸器として認識され、正しい呼吸は口でなく鼻で行います。
鼻呼吸がきちんと出来ていれば肺の負担が減り、肺炎や風邪の症状が起こりにくくなります。
呼吸にはリンパの流れを良くする効果がありますが、リンパの流れが詰まっている人ほど花粉症などの症状が起こりやすくなります。
逆に普段から鼻からの深呼吸が出来ている人ほど花粉症にはなりにくくなります。
⑤腎と耳
耳が遠くなるのは腎の弱りと考えられています。
腎が弱るとリンパの流れが悪くなり、加齢性難聴であっても耳周りのリンパの流れを良くすると聴力が戻る場合があります。
普段から耳が良い人はリンパの流れがよく、腎臓からしっかりと老廃物の排泄が出来ていると言えます。
加齢性難聴の予防法の一つは、耳周りをマッサージしたり耳を引っ張ったりしてリンパの流れを良くすることです。
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