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脳みそ07:【番外編】RingNe おきのみさま占い 設定・制作過程

この記事では、先日9月22日(日)に行われたImmersive Festival "RingNe"にて【設定・演出・衣装デザイン・衣装制作・占い監修・出演】を担当した"おきのみさま占い"について、またイベントを終えての総括を記すことで、よめ。の"ソウゾウ"する脳みその一片を覗いていただければと思う。


おきのみ伝承

おきのみさま占い

きのみの精霊と噂される存在。きのみや小石、草木で占ってくれるが、おきのみさまに会える可能性はごくわずか。出会えたときは、「あ〜そぼ!」って言ってみて。おきのみさまの気が向けば、あなたの問いを占います。

<体験可能パス>
・「コンプリート・パス」
・「異世界観光・パス」

RingNe Festival 公式オンラインパンフレットより

植物信仰を軸とするDAO"ダイアンサス"。そのダイアンサスにとって聖地とも言える足柄山に、ダイアンサスが根ざすはるか昔から存在する木の実の精霊"おきのみさま"。

とはいえ、人間が勝手に木の実の精霊だと思い、勝手に「おきのみさま」と呼んでいるだけである。神なのか、妖精なのか、それとも妖怪なのか。誰も知る由もないが、おきのみさまと出会うとなぜかいいことが起こるという。


古い話を知る者によると、

『昔々八百万の神々を祀っていた時代のこと、大変な飢饉に見舞われたことがあったそうな。すると、どこからともなくた〜くさんの木の実が降り注いでな。みなはその木の実を食べ、飢えを凌ぎ、飢饉を乗り越えることができたそうな。それから「おきのみさま、おきのみさま。今年もみんながおなかいっぱい食べられますように。」とたくさんの木の実をお供えし、五穀豊穣を祈るようになった。喜んだおきのみさまは、木の実のお礼にとお告げをくれていたんだ。天気やまつりごとなどの大きなことから、好きな人の気を引きたいという小さきことまで、いろんな悩みに寄り添ってくれた。そのお礼にと、人間もきのみだけでなく自分の大切にしているものなどもあげとったらしい。お祭りごとが好きらしく、お祭りの日になるとこっそり現れたりしていたらしい。おきのみさまとにんげんは、仲良く暮らしていた。

だが、時代は変わり、豊かになった人間たちは祈ることをしなくなった。

おきのみさまのお話を知る者もどんどんいなくなり、山自体にも人間が少なくなってしまった。

そこに、死後植物に転生するということがわかり、植物を大切にしようという団体が出てきた。ひっそりと物悲しかった森に人が、祭りが戻ってきた。人々は植物に祈り、舞い、祭った。

すると、おきのみさまも戻ってきたんだ。

いや、ずっとひとりで待っていたんだろう。
みなが、にんげんがまた戻ってきてくれることを。』

という。



みなが、にんげんがだいすきなおきのみさま。

今年の神花祭でも、たくさんのにんげんたちが森を訪れ、祈り、舞っている姿に気分を良くしたのか、珍しくにんげんの前にたくさん姿を現していたようだ。



もし、あなたがおきのみさまに出会えたらなにを問う?

おきのみさまはなんだって知っている。

その問いの答えをあなたが既に持っていることも、全部。


おきのみさま研究資料

ここからは、初めてカメラで捉えることができた貴重なおきのみさまの写真をもとに、外見の特徴についてまとめていこうと思う。



大まかな形は、人型といえよう。
人間の顔に当たる部分は、布のようなもので覆われ、こめかみ付近から枝のようなものがのび、鹿のツノやウミウシの触覚のようでかわいらしい。

首からは木など自然物からできた飾りをかけており、中央は花のような形状になっている。



胴体は、大きな曲線を描く布のようなもので覆われている。

右手には、傘。
左手には、占いに使用するのか木の実や小石の入ったかごをもっている。

この傘やかごは、占いのお礼にとその昔にんげんからもらったようだ。まだ傘に関しては使い慣れていないようで、バッと音と立てて開くたびに驚いているようだった。



背中には、しっぽのように長く垂れる飾りがついていた。

とことこと森に帰っていく姿は、聖霊のようにも、神のようにも見えた。


Immersive Festival "RingNe"を終えて

いざ、総括を書こうとすると何も思い浮かばない。

というか、まだ終わっていないというか繋がっているという感想だ。

まだアイロンを待つ衣装たちは溢れているし、こうやって制作背景をまとめるために第二章のSlackを開いている。

私の中できちんと終える時が来るとすれば、あの日受け取った感情や感覚の【色や触感】を作品として残し終えた時であろう。

う〜ん、やるか。

やるかなぁ。

完成した際には、一緒に2045年を懐かしんでくれると嬉しい。

それまで、

「愛しているから、さようなら」


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