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【帝都怪奇浪漫画報】6話更新のお知らせ

明治時代文豪×オカルトのオリジナルノベルシリーズ『帝都怪奇浪漫画報』の本編第6話を更新しました。

>>NOVEL DAYS 『帝都怪奇浪漫画報』

>>カクヨム『帝都怪奇浪漫画報』

>>Pixiv文芸『帝都怪奇浪漫画報』シリーズ一覧

例の如く、どれも更新内容は同じです。お好きなところでお読みください。

ピクシブ文芸の方では何度かオリジナルタグでウィークリーランキング入りいたしました。ありがとうございまっす!

NOVEL DAYSの方は、登場人物紹介ページに人気投票的なのがついているので、お好きなキャラに投票してくださればキャラ人気の参考にいたします~。(今後キャラグッズを作る際や、イベントや通販特典&特設サイト掲載SS登場キャラなどに反映されるかも……?)

終りが見えてきたので『死告げ鳥のグリンプス篇』は、全7話で確定です!11月の文学フリマ東京及びCOMITIAにて1巻頒布予定でございます。書下ろしの小話が付く予定です。(※イベント頒布ノベルティのポストカード特典SSは、一定期間経過後に特設サイトに掲載しますので同人誌版には収録されません)

1月の文学フリマ京都にも持ち込みますよ~。

最新情報は特設サイトを確認してくださいね!8月に頒布したノベルティポストカードのSSは25日に特設サイトで公開予定です!

>>「帝都怪奇浪漫画報」特設サイト

イラスト担当の紅月美邑さんへのお問い合わせは、以下からお願いいたします。

【紅月美邑様ご依頼先】>note
twitter:@nnjmmr_info
サイト :http://70nnj.rash.jp/nnjmmr/
連絡先 :70nnj.mmr★gmail.com(★→@)



で、ここから先が恒例の史実関連小話です。

毎回やっているこの史実語りシリーズですが、あくまでフィクションとして構成する上で、こんな情報を参考にしてキャラづくりをしています!という話ですので、最新の研究とは違っていたり、私の個人的解釈が含まれる点はご理解ください~。


今回の史実語りは、第6話で地味に活躍している松岡國男について。

といっても、私は独歩と花袋のこと以外はあまり調べておらず、この二人を調べだすと自動的についてくる自然主義文学と龍土会周りでほんのり知っている感じです。

「帝都怪奇浪漫画報」では、物語の都合に合わせて史実時系列やキャラクターの年齢をいじり回しています。

ので、史実では独歩が会社を興した頃にはとっくに結婚して、姓は柳田國男になっているのです。「遠野物語」で有名な、民俗学者の柳田國男です。

日本の民俗学の基礎を築いた柳田國男ですが、当時は日本に民俗学、文化人類学といった学問分野はなく、本人もどちらかというと学者というよりは官僚である、と考えてたようです。

柳田家に婿入りする前には普通に恋をして、普通に失恋しています。松岡國男時代に、花袋、独歩などと一緒に「抒情詩」という詩集を出す詩人でありました。恋に破れた詩人で、龍土会の中心的存在。何となく独歩と似た感じのキャラですね……。

しかし我が道を爆走する独歩とは違い、國男は手堅く出世する道を選びます。婿入りも花袋の考えでは「立身出世のためでは?」とのことなので、親友たちから見ても恋愛結婚ではなかったことがうかがえます。

しかし、実際國男はこの後農業官僚として大出世し、そして綿密なフィールドワークによって民俗学の第一人者となりました。

帝都怪奇浪漫画報はフィクションですので、國男は婿入り前の詩人という前提で書いてます。ちなみに、独歩と花袋と藤村とはかなり深い交友がありましたが、独歩の死や龍土会の終焉、自然主義が露出的な作風になるにつれ嫌悪感を示すようになり、やがて交友は薄くなっていきます。

國男は友人としてだけではなく、作家としての独歩の支持者でもあったので、花袋と藤村が、独歩が切り開こうとした海外文学の自然主義とは違う方向に進めて「私小説=自然主義」という感じの流れを作ってしまったのは、何ともいえない気持ちになるのも納得です。

ところで、國男が官僚・民俗学者の道を選んだのは、友人である藤村との才能の差に悩み、詩人を諦めたからという説もあり。

國男がそちらの道に進んだ後、藤村は詩よりも小説の道を選んでいくわけで、そういう意味でも國男にとって藤村と花袋が中心となっていく「自然主義文学」の盛況は複雑な感情を持つものだったのかもしれません。

ちなみに怪奇本とかも出していたので、割とオカルト方面は史実でも好きだったんだと思います。まぁ、民族学をガチガチに調べようとするくらいなら、そういう方向も正否の判断も含めて興味はあるよね!

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