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✅50代女性【両親の施設入所を後悔】を選択理論でコーチング人生案内#117

「50代の女性。昨年、2人暮らしをしていた80代後半の両親に施設へ入ってもらいました。」

50代の女性。昨年、2人暮らしをしていた80代後半の両親に施設へ入ってもらいました。母は認知症、父はほとんど目が見えず、私が毎日通って家事をしていましたが、母の 徘徊 が夜中に頻発するようになったためです。

 施設は、両親が一緒に入所でき、面会自由なところを優先条件に選びましたが、入所後、母の認知症が進行。別人のようで、会うと涙があふれ、もう少し頑張ればよかったと後悔しています。

 今、認知症に特化した施設への転居を提案されているのですが、また環境を変えた時に母がどうなるのか不安です。今までのように面会できるのか。父に何と言ったらいいのか。どうしたらいいかわかりません。

 一人で決めるのが怖いです。どう判断しても後悔しそうです。自分を責めることはないという人もいますが、そう思えず、苦しいです。(神奈川・M子)

(2022年6月14日読売新聞朝刊)

次を参考に「相談者の答え」を引き出す質問を自由に考えてみてください。

【相談者の困りごと、願いごとを考えましょう】


相談者の「困りごと」

・80代後半の両親に施設に入ってもらったが、母の認知症が進んだため、認知症に特化した施設への転居を提案されている。母は入所後に認知症が進行し、再度、環境を変えると母がどうなるかと不安で、一人で決めるのが怖い。どう判断しても後悔しそうで、苦しくて困っている。

相談者の「願いごと」

・自分の判断を後悔せず、自分を責めないですむような、両親にとって最善の選択ができるようにしたい。

相談者が満たせていない(満たしたい)基本的欲求

(力・自己価値の欲求、愛所属の欲求、)
 

【コーチングモデルと選択理論の考え方】

①「自分が満たせていない、自分にとって大切なニーズや
価値観、欲求が何か」を考えましょう。

②「相手が満たせていない、相手にとって大事なニーズや
価値観が何か」を考えましょう。

③「相手がしてほしい行動で自分がしてあげられること」
があれば、積極的に協力し貢献しましょう。

④同じするならいやいやでなく、進んでする方が自分のコ
ントロール感も高く自由度も広がると考えましょう。

【相談者の困りごとのパターン】を考えましょう

・「判断を後悔する自分」、「自分を責めずにおれない自分」に、自分が振り回されて困っている。 
 
(困りごとのパターン:「自分」に振り回されて、困っている)
 
以上を参考に、ここで、みなさんのコーチング質問を考えてみましょう。
 

【心に響く回答者(佐貫葉子さん)の言葉】

 お母様は夜中に徘徊があり、お父様は目がほとんど見えない状態では、あなたが通って介護する生活を続けるのは難しかったですよね。面会が自由にでき、ご両親が一緒に入れることを優先条件に施設入所を決めたのは、その時点での最善の選択であったと思います。

 失敗などと考えないでください。そして、施設入所後お母様の認知症が進んだのは、環境の変化が原因というよりは、むしろ自然の推移だったのではないでしょうか。

 あなたがご自分を責め、色々悩まれる姿に、ご両親への深い愛情を感じます。きっととても仲の良い親子関係でいらしたのだと思います。大切なご両親が徐々に変わっていくのを目のあたりにするのは、つらいことですね。でもどうしようもないことです。受けとめる他はありません。

 たとえ施設を移られても、ご健在のうちに、できるだけ多く面会に行きましょう。コロナ禍で直接の面会がかなわない場合は、お手紙などで気持ちをお伝えください。お父様はあなたが訪れたことを知ってくださるでしょう。お母様は、すぐにはおわかりにはならないかもしれませんが、あなたを身近に感じれば喜んでくださるはずです。残された時間を大事にしてください。

(2022年6月14日読売新聞朝刊)

私は次のような質問を考えました(ご参考まで)

・ご両親のことをすごく大切にしてあげたいのに、ご自分にはどうしようもないような状況に苦しまれながらも、「精一杯がんばっている自分」に対して、どうぞ思いやりを持って、優しくしてあげてください。

・もし、あなたと同じ悩みを抱えている友人がいるとしたら、その方に対して、どんな優しい思いやりを示してあげられるでしょうか? どうぞ、そのような、具体的な優しい思いやりを、ご自分に対しても、示してあげてください。

・自分の中の「後悔する自分」「責められる自分」に、何でもいいたいことを言ってくれたらいいよと言ったら、そのような、心の中の「自分たち」は、あなたに対して、どんなことを話したいと思うでしょうか?

・そして、そのような心の中の「後悔する自分」「責められる自分」が、「自分たちも、精一杯がんばっている」とあなたに話したとしたら、あなたは、そのような「自分たち」に対して、どのような思いやりを示し、勇気づけてあげることができますか?

・あなたと「心の中の自分」が、傷つけ合うような関係でなく、お互いを優しく思いやり、お互いに「精一杯にがんばっているね」と勇気づけあうことができるようになり、「自分の自分との関係」が改善できたとしたら、そのときは、「お母さんとお父さんの現状」を、それはそれとして、受け入れた上で、そんな状況でも、あなたが、お母さんとお父さんにしてあげられることで、どんなことをしてあげたいですか?

・お母さんとお父さんは、自分たちの状況は、それはそれとして、「精一杯尽くしてくれている娘」に対して、どんなことを伝えたいと思い、あなたができることで、どんなことを自分たちにしてほしいと願っていらっしゃるでしょうか?


今回は以上です。上の質問は、自己対話で使うと、セルフコーチングができます。お役に立てればうれしいです。それでは、また次回。


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