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✅50代女性【夫の運転にハラハラ】を選択理論 でコーチング人生案内#131

◇今回は50代主婦「運転するとイライラし、自己中心的で攻撃的になる夫に変わってほしい」という相談です。

 50代の主婦。同世代の夫は、車を運転するとイライラします。追い越し車線でゆっくり走る車がいると、相手に見えるように指を指したり、横に並んで相手の顔をのぞき込んだりします。自分の車の前に入られれば、その車を追い抜いて前に割り込みます。とても危険です。

 道順についても、口出しすると「分かっている」とどなり、黙っていると「なぜ言わない」と怒ります。駐車場で高齢ドライバーに過剰な暴言を吐き、警察沙汰になったこともあります。

 乗っていてもハラハラするばかりで、車内の空気は悪く、楽しめません。乗るのが嫌なので、そう言うのですが、精神的に弱いなどとなじられます。

 夫は日頃から弱い立場の人に声を荒らげることがあり、それを恥ずべきことと思っていません。カウンセリングの受診を勧めても必要ないと 一蹴いっしゅう されます。どう向き合えばよいでしょうか。(大阪・U子)

(2022年7月13日読売新聞朝刊)

次を参考に「相談者の答え」を引き出す質問を考えてください。

【相談者の困りごと、願いごとを考えましょう】


相談者の「困りごと」

・夫が車を運転するとき、イライラとひどく自己中心的になり、他の車や他者に対しても攻撃的な言動をとり、同乗していてもハラハラするばかりの状況なのに、本人には改善する気が無くて、困っている。

相談者の「願いごと」

・このような夫に、どう向き合えばいいのかを知りたい。

相談者が満たせていない(満たしたい)基本的欲求

(力・自己価値の欲求、自由の欲求、生存の欲求)
 

【選択理論コーチングの三角モデル】

 

【選択理論心理学で考えてみましょう】

・自分の考え方や見方、行動は、自分が自由に選択できるし、変えられる、と考えましょう。
 
・自分には、未来に向って自分が幸せになるために行動する責任がある、と考えましょう。

・相手の行動を変えられるのは相手本人であって、他者は助言や情報提供、リクエストができるだけ、と考えましょう。

・いやがる相手を変えようとしても、相手の抵抗を生み、人間関係が遠ざかるだけ、と考えましょう。

・変わろうとしない相手に自分が振り回されていることに気づきましょう。

・相手を批判したり、強制したり、脅したり、文句を言ったりすることはやめましょう。

・自分が満たせていない、自分にとって大切なニーズや価値観、欲求が何か、を考えましょう。

・相手の行動も、自分のと同じく、ニーズや価値観、欲求を満たすための精一杯の行動なのだと考えましょう。
 
・相手が満たせていない、相手にとって大事なニーズや価値観が何かを考えましょう。

【相談者の困りごとのパターン】を考えましょう

・「運転をするとき、ひどく自己中心的で、他者に攻撃的な言動をする夫」に変わってほしいが、変わってくれなくて困っている。
 
(困りごとのパターン:相手に振り回されている、相手をコントロールしようとしている、願いごとが叶わない、)
 
以上を参考に、ここで、みなさんのコーチング質問を考えてみましょう。

【心に響く回答者(藤原智美さん)の言葉】

 日頃から弱い立場の人に声を荒らげ、あげくに警察沙汰にもなったとは、事態は深刻ですね。さぞかし、つらいことでしょう。

 夫の乱暴な運転や暴力的な言動はいつから始まったのでしょうか。道順を間違えるようなことが、最近になって急に出てきたなら、認知症の可能性もあります。早急な受診を勧めます。

 乱暴な運転が、大きな事故につながらないか心配です。重大な事故は、被害者はもとより、加害者本人と、その家族にとっても大きな不幸。原因が危険な運転となれば、社会的な信用をすべて失うこともあります。

 夫の運転には、こうした多大なリスクがあるということを、とことん話し合ってください。場合によっては、免許返納を考えましょう。たとえ「なじられ」ても、腹をすえて立ち向かうことです。

 カウンセリングの受診も一蹴したということですが、もし、あなたの言葉にまったく聞く耳を持たないようであれば、夫と過ごすはずの残りの人生についても、再考が必要かもしれません。自分の気持ちと正直に向き合ってください。

 心穏やかな日々を取りもどされることを、願っています。

(2022年7月13日読売新聞朝刊)

私は次のような質問を考えました(ご参考まで)

・仮に、ご主人の状況がこの先も全く変わらないとしたら、いつまでがまんできそうですか?

・今のご主人の状況が、さらにひどくなっていったら、そのときはどうしますか?

・これまでも、ずっとがまんされてきたのだと思いますが、どうして、これまではがまんできてきたのでしょうか。

・ご主人の行動を変えられるのはご主人本人であって、他者は助言や情報提供、リクエストができるだけだと思います。いやがるご主人に変わってもらおうとすると、ご主人との人間関係が遠ざかるだけかもしれません。

 もし、遠慮なく、ご主人のためにリクエストや情報提供できるとしたら、 ご主人がどんな反応をするかは、それはそれとして、あなたの方では、どんなリクエストや情報提供ができそうですか? してみたいですか?

・一方で、あなたご自身の「そんな車に乗りたくない」というような気持ちについて、ご主人がどう反応するかは、それはそれとして、あなた自身が、「私はどうしたい、どう思っている、どんな気分でいる」というようなことを、遠慮なくご主人に伝えられるとしたら、具体的に、どんなことを伝えたいのでしょうか? 思いつくかぎり、挙げてみてください。

・あなたとしては、どんなご主人であってほしいのですか。ご主人には、どういうよいところがあって、結婚し、今まで過ごされてきたのでしょうか?

・ご主人の運転の問題は、それはそれとして、あなたにとって、今の生活で失いたくないもの、これからもずっと続いてほしいものには、どんなことがありますか?

・もし、ご主人の運転の問題が解決したとしたら、そのときは、あなたはご主人とどのような生活ができることを望んでいらっしゃるのでしょうか。

・ご主人の行動をあなたが変えることはできないかもしれませんが、あなた自身の行動は、あなたが望む未来に向って、ご自分で選択することができます。あなたが決心して行動を選択したら、ご主人の方もあなたの行動を変えることはできません。

・そのような意味で、相手を変えるのではなく、自分の側で、未来に向って、自分ができる行動として、どんな方法があるかを、広く考えてみませんか。

・ここまで、話されてきて、どんなことに気がつかれましたか?

今回は以上です。上の質問は、自己対話で使うと、セルフコーチングができます。お役に立てればうれしいです。それでは、また次回。


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