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✅30代女性【母へご機嫌うかがい 限界】を選択理論でコーチング#82

 「30代の女性公務員。父母と兄の4人家族ですが、兄は結婚後に家を出て、現在は3人暮らしです。母は私を妊娠した時、念願の女の子ということで非常に喜んだそう。幼い頃から兄より大切に育ててもらった記憶があります。」

 私の幸せを願ってなのでしょうが、母は私にも「子どもは絶対女の子がいい」と勧めます。産み分けの本まで用意し、何度も同じことを言います。男の子を妊娠したらどんな顔をされるのか、不安で仕方ありません。

 また、父や私に突然きつくあたるなど気分の波が激しく、人の悪口やうわさ話も多いなど、一緒に暮らしていてとても苦痛です。

 幼い頃から母に自分の意見を聞き入れてもらった記憶が薄く、常に母の機嫌をうかがって生きてきましたが、限界を感じています。今後も母とうまくやっていくためには、どうしたらいいでしょうか。(埼玉・I子)

(2022年4月16日読売新聞朝刊)

次を参考に「相談者の答え」を引き出す質問を自由に考えてみてください。

【相談者の困りごと、願いごとを考えましょう】

相談者の「困りごと」

・母は私に「子どもは絶対女の子がいい」と勧め、産み分けの本まで用意し、何度も同じことを言う。男の子を妊娠したらどんな顔をされるのか、不安で仕方がなく、困っている。

・母は父や私に突然きつくあたるなど気分の波が激しく、人の悪口やうわさ話も多いなど、一緒に暮らしていてとても苦痛で、困っている。

・幼い頃から母に自分の意見を聞き入れてもらった記憶が薄く、常に母の機嫌をうかがって生きてきたが、限界を感じており、困っている。

相談者の「願いごと」

・母には「子どもは絶対女の子がいい」と私に強要することをやめてほしい。(推測)

・母には、気分の波や、人の悪口やうわさ話も多さなど、一緒に暮らしていてとても苦痛なので、自分の性格を変えてほしい。(推測)

・自分は常に母の機嫌を伺って生きてきたが、もう限界なので、今後も母とうまくやっていくためには、どうしたらいいかを知りたい。

【コーチングモデルと選択理論の考え方】

①「相手の行動を変えられるのは相手本人であって、
他者は助言や情報提供、リクエストができるだけ」
と考えてみましょう。

②「自分には、自分が幸せになるために行動する責任
がある」と考えてみましょう。

【相談者の困りごとのパターン】を考えましょう

・母には、「子どもは絶対女の子がいい」と私に強要することをやめてほしい。また、気分の波や、人の悪口やうわさ話も多さなど、一緒に暮らしていてとても苦痛なので、自分の性格を変えてほしい。(相手を変えたいが、変わってくれないので困っている。変わろうとしない相手に自分が振り回されている)。(推測)

・今後も母とうまくやっていくためには、どうしたらいいかを知りたい。
(母とうまくやっていく方法を知って、自分お願いごとを叶えたいが、叶ええられなくて、困っている。)


 
以上を参考に、ここで、みなさんのコーチング質問を考えてみましょう。
 

【心に響く回答者(大日向雅美さん)の言葉】

子どもを愛するということは、しみじみ難しいと思います。 一途 に思っているつもりが、いつしか子どもを呪縛していることに気がつかないのですね。わが子を思う自分の愛に間違いはないと信じて疑わないからかもしれません。そんな母親の愛は、さぞ重く、息苦しいことでしょう。

 今、あなたがなさるべきことは、身心ともにお母様の呪縛からご自身を解き放つことです。お仕事もお持ちで、年齢からしても一人暮らしをする等の自立が可能と思います。お母様の期待や思いに反するか否かを気にするのではなく、自分の人生は自分で選び、自分で築いていく覚悟をお持ちになれるとよいですね。

 難しいと思われるかもしれませんが、今のあなたならお出来になります。あなたはこうしてご相談をお寄せになりました。今のままではいけないと気づき、動こうとしている証しです。

 子育ては子別れだという説もあります。親と子の双方に痛みを伴うことですが、癒着を断ち切るのは、子どもからしかできないのです。けっしてお母様を否定するのではありません。痛みを経て、やがてお母様もご自分の生き方を取り戻すことに気づいていただけると信じ、あなたから行動に出る時だと思います。

(2022年4月16日読売新聞朝刊)


私は次のような質問を考えました(ご参考まで)

・あなたにとって、「お母さんとうまくやっていけている」という状態や生活は、具体的には、どういうようなことなのでしょうか? 理想として願っていらっしゃるのはどういうことですか?

・今の生活を色で例えると何色でしょうか? 一方、あなたの理想とする生活は何色をしていますか? その色の中で、あなたはどんな生活をしているでしょうか? そのときは、お母さんとは、物理的、心理的に、どのような関係で、どんなコミュニケーションが取れているでしょうか?

・もし、何の制限もなく、お母さんに言いたいことが言えるとしたら、どんなことを言いたいですか? そして、仮に、お母さんが、あなたの望み通りに変わってくれたとしたら、あなたは、今満たせていないどんな大切なニーズや価値観を満たせるようになるでしょうか?

・お母さんに変わってほしいとリクエストしたことはありますか? リクエストしたら、お母さんが変わってくれる可能性は何%くらいありそうですか? 

・どうしたら、お母さんを変えることができそうですか? もし、お母さんを無理やりにでも変えようとしたら、どういうことが予想されますか?

・お母さんが、仮に、これからも今のままだとしても、それはそれとして、あなた自身が自由に行動を選択できる領域では、あなたが保ちたいお母さんとの関係(おかあさんとの距離感)を含めて、どのようにしていきたいですか?

・仮に、あなたが理想とする「おかあさんとの関係」を保つことを決心した場合(おかあさんとの関係で、自分の立ち位置を決めた場合)、そのときに、その立ち位置で、できるだけおかあさんとの関係をよくできそうな行動として、どんな行動がとれそうですか?

・あなたが実現したいことが、実現するということが既に分っているとしたら、手始めに、どんな小さいことでもかまいませんので、どんなことから始めたいですか?

・もし、手始めの行動が出来たとしたら、今とどんな変化があるでしょうか?

・上の質問に答えられてみて、どんなことに気づかれましたか?


今回は以上です。上の質問は、自己対話で使うと、セルフコーチングができます。お役に立てればうれしいです。それでは、また次回。


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