✅70代男性【長女と不仲、孫も遠ざけられ】を選択理論でコーチング人生案内#149
😔 今回は、70代男性「孫に会いたいのに会わせてもらえない」……🙂
【次のようなプロセスで、相談者の答えを引き出す質問、コーチングの展開を考えてみました】
1,相談者の「困りごと」をまとめてみると
・同居の長女にワクチン接種を促したところ、押しつけないでほしいと拒否され、孫にも会わせてもらえなくなって、困っている。
・同居の長女との不仲のために、朝の数秒間しか孫に会わせてもらえず、寂しくて、困っている。
2,相談者の「困りごと」を「願いごと」に転換してみると
・長女にはワクチンを打ってもらいたいし、孫には会えるようになりたいが、何かよいアドバイスがほしい。
3,【相談者の困りごとのパターン】を考えてみると
願いごとが叶わない
相手や状況に振り回されている
相手をコントロールしよう(変えよう)としている
4,以上をふまえて、次のような質問や展開を考えました
・同じ家に住みながら、朝の数秒間しか孫に会えないという状況がなかなか理解できないのですが、それはそれとして、長女との関係修復が一番の近道のようですね。
・父親として、ご自身は当たり前と思っているのに、長女が聞く耳を持ってくれないということですが、このようなことはいつ頃から始まったのでしょうか?
・ワクチン接種の件が生じる前は、お孫さんとの交流はどのようにできていたのですか? 今は、お孫さんも、「おじいさんに会えなくて寂しい」とか言っていそうですか? お孫さんがお母さんにそう言ってくれていたら、援軍になりそうですね。
・長女は、お父さんはどのくらい聞く耳を持ってくれていると思っているでしょうか? 「お父さんはものすごく話をよく聴いてくれる」を10点、「自分の話を全然聞いてくれない」を1点としたら、長女は何点をつけるでしょうか? 「お父さんは、自分の意見を押しつけるばかり」と思っている可能性はどれくらいありますか?
・奥さんに、長女との間を取り持ってもらうことも考えられますが、今回のことで、奥さんはどのような態度をとられているのですか? 奥さんは、あなたのことをどういうふうな夫であり、父親であると考えていそうですか?
奥さんは、間に立って、長女との関係修復に動いてくれそうですか? もし、そうでなかったら、その理由は何でだと思われますか?
・あなたにとって、父親や年長者としての常識がいろいろあり、相手はそれに従って当たり前だと思うことも多いと思いますが、それらを今後も相手に主張し続けると、相手との関係はどうなりそうですか?
長女はあなたに対して、どういう態度をとると思われますか?
・長女も、奥さんも、あなたが望む方向で動いてくれなさそうだとしたら、関係改善のためには、あなたの方から、かなり大幅な譲歩というか、態度、行動の修正が必要なように思われますが、ご自身として、関係改善にどの程度の覚悟がありますか?
・何が何でも家族との関係を改善したいを10点、譲歩するくらいなら今のままでいいので、自分から改善する気持ちはないを1点とすると、今のあなたの本気度は何点位でしょうか?
この本気度が9点以上ないと、関係改善は難しいようにも思われます。
・そこで、もし、9点以上の本気度があなたの中に生まれたとしたら、関係改善のためにどんな具体的行動をとりたいと思いますか?
また、相手はあなたにどんな行動や態度をとってほしいと思っているでしょうか?
・あなたの自発的な努力と具体的行動によって、長女や奥さんとの関係が、今よりもよくなったとしたら、そして、相手のあなたに対する印象が良くなったとしたら、今の現状と具体的にどんなことが違ってきそうですか?
・関係が改善したとして、あなたが失うものは何かありそうですか?
・あなたがしたいかどうかはともかくとして、また、相手がどのような反応をするかどうかはともかくとして、あなたがとれる行動は、あなたの心次第でできることですか?
もし、できないとした場合、どんな理由でできないのでしょうか?
・以上のようなことを考えて、どんなことに気づかれましたか?
<今回は以上です>
<ご案内>
【参考:回答者(出久根達郎さん)の言葉です】
【以下、選択理論コーチングについて補足です】
1,今回の相談者が満たせると、幸せ感が増えそうな基本的欲求
愛所属の欲求(愛したい、愛されたい、仲間でありたい、仲間がほしい)
力・自己価値の欲求(自分が価値ある存在でありたい、認められたい、自分を認めたい)
楽しみの欲求(楽しみたい、学びたい、追求したい)
2,選択理論コーチングの三角モデル
3,今回の事例で使った「選択理論心理学の考え方」
<選択理論の第1原理>
・自分の考え方や見方、行動は、自分が自由に選択できるし、変えられる、と考えましょう。
・自分には、未来に向って自分が幸せになるために行動する責任がある、と考えましょう。
<選択理論の第2原理>
・相手(本人)の行動を変えられるのは相手(本人)だけであって、他者は助言や情報提供、リクエストができるだけ、と考えましょう。(影響は与えられるが、相手を変えることはできない。「相手が自ら変わることを決める」と考える)
<外的コントロールと人間関係>
・「自分の正しさを押しつけると相手は反発するか逃げる」、「相手の考えを受け入れると相手は近づいてくる」ということを理解しましょう。
・相手との関係が良くなると、こちらのリクエストも聞いてくれやすくなります。
・いやがる相手を変えようとしても、相手の抵抗を生み、人間関係が遠ざかるだけ、と考えましょう。
・相手を批判したり、強制したり、脅したり、文句を言ったりすることはやめましょう。
<「外的コントロールの心理」から「内的コントロールの考え方」に転換>
・変わろうとしない相手(変えられない状況、環境)に、自分が振り回されていることに気づきましょう。
・自分は自分なりに、相手は相手なりに、それぞれが「精一杯の行動」をしていると考えましょう。
・同じするなら、いやいやでなく進んでする方が自分のコントロール感も高く自由度も広がると考えましょう。
<相手の内的コントロールと行動、願望、欲求充足>
・相手の行動も、自分のと同じく、ニーズや価値観、欲求を満たすための精一杯の行動なのだと考えましょう。
・相手が満たせていない、相手にとって大事なニーズや価値観が何かを考えましょう。
・「相手がしてほしい行動で自分がしてあげられること」があれば、積極的に協力し貢献しましょう。
・「人間関係を育む行動」を習慣にしましょう。具体的には、傾聴する、支援する、勇気づける、信頼する、受け容れる、尊敬する、意見の違いは交渉する、などの行動です。
<自分と相手の「現状の知覚と願望」>
・自分は今、人生やキャリアのどのようなステージにいて(入って)、未来(次のステージ)に向って何を望んでいるかを具体的に考えてみましょう。
<自分と相手の「人間関係(具体的やりとり)」の願望>
・自分は相手との関係で、未来に向って、どのような距離感で、具体的にどのようなやりとりができる(叉はしない関係)でありたいのか(自分の立ち位置をどこにするのか)、そして、そうであることによって、自分は相手とどのような人間関係を得たいのかを考えましょう。
・相手はあなたとの関係で、未来に向って、どのような距離感で、具体的にどのようなやりとりができる(叉はしない関係)でありたいのか(立ち対置をどこにするのか)、そして、そうであることによって、相手は自分とどのような関係を得たいのかを考えましょう。
<自分の欲求充足>
・自分が満たせていない、自分にとって大切なニーズや価値観、欲求が何か、を考えましょう。
<現在とっている行動とこれからの行動プラン>
・自分が願っていることのために、今どんな行動をしているか、それをしていて実現できそうか、どんな新しい行動ができるかを考えてみましょう。