歌詞 カイロ

作詞作曲 うらいまー

いつものようにぼんやり立ち寄る公園の
片隅の かたっぽが壊れたシーソーの上
僕だけのお気に入り
ところが今日は先着さんが
ずいぶんと小さいなあ
石ころの目とクヌギの枝の手と
鼻はペットボトルのふた
おいおいそこは僕の席だよ
ずいぶんみすぼらしい格好してんなあ 
っていうかもはや泥だるまじゃないか 
寒そうだねこのマフラーをあげるよ

そのかわりお願いがひとつだけあるんだ 
僕の話相手になってくれるかい 
僕だってある程度子供じゃないんだ
別れるときがいつか来ることわかってるけど 

いつもより足取りが心なしか軽いワケは
気分が悪くなったことの話と
それを聞く横の泥だるま
なあなあこんな毎日だよ
その点君は気楽でいいねえ
こんな愚痴ばっかりこぼしてるのに
相変わらず君はへらへら

また明日また明日この場所で待ってて
明日もたぶん嫌な一日だから
真っ先に真っ先にこの場所に来るから
またその愚痴を笑って聞き流しておくれ

ごめんよ今日は少し遅くなったね
楽しかった話が今日はあるんだ 
おいおいそんな悲しい顔をして
右手なんか落ちてるじゃないか 

もう少しあと少しその場所で待ってて 
ありったけの氷を今持ってくるから
茜空ぬかるむ道鳴り止む足音 
シーソーに掛かった濡れたマフラー 
いつものようにぼんやり立ち寄る公園の
片隅の君が忘れてった泥だらけのマフラー
またいつか返せるかな
それまでよく冷やしておくからさあ

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