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「そのまま」がいい。

今年は年明け早々、とっても素敵な中学生の女の子が体験レッスンに来てくれました。吹奏楽でフルートをやっていて、高い音がなかなか綺麗に出ないのが悩みとのこと。聴かせてもらったら中音域は良い音が出ていたので、それをベースにしながら、無理なく良いコンディションを広げてもらう練習を提案させていただきました。

「すごくいい音が出てるから大丈夫だよ!これからこういう練習をするとどんどん良くなるよ!」と私が言うと、お母さまが「なかなか自信を持てないからまずは気持ちから鍛えないと‥」とおっしゃったので「鍛えなくていいです!」とすごい勢いで言ってしまいました。いやぁ、体験にいらっしゃっただけなのに、よそ様の教育に口を出すなんてなんと出過ぎたことを‥と後で反省したのですが、長年音楽と向き合ってきた経験から私は強くそう思うのです。

例えば、高い音が出しづらかった時、私などは奥深くに眠っている播州ヤンキー精神が目を覚まし「うぉりゃー!!!」とやってしまうことも多かったです(笑)でも先日来てくれた女の子は、力技を使わない丁寧さと繊細さがとても素敵でした。

自信がないということは謙虚さにつながるかもしれないし、これから少しずつ経験を積み重ねていくことで自然に良い形で自信がつくかもしれないし、無理に鍛えようとするよりも良さを生かしながら進む中でのびのび育っていって欲しいというのが私がレッスンで願っていることです。

そういった考え方を「甘やかし」と言われてしまうこともこの国では多いように感じますが、よさを最大限生かした強みを持ってこそ、この厳しい世の中で戦っていけるのだと私は思っています。

やさしい人はやさしい音がするし、繊細な人は繊細な音がする。
こういう魅力を感じられるだけでも、私は音楽をやっててよかったなと思います。

みなさんがそれぞれに持っている良さを生かしながら一緒に音楽をさせていただくことを、今年も楽しみにしています。レッスンにもどしどしお越しいただけましたら嬉しいです!

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