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【映画】「ザ・キラー」レビュー
▼あらすじ
「セブン」「ファイト・クラブ」「ソーシャル・ネットワーク」など数多くの名作を生み出した鬼才デビッド・フィンチャー監督が、アカデミー賞10部門にノミネートされた前作「Mank マンク」に続いてNetflixオリジナル映画として手がけた作品で、マイケル・ファスベンダーを主演に迎えて描いたサスペンススリラー。
とあるニアミスによって運命が大きく転換し、岐路に立たされた暗殺者の男が、雇い主や自分自身にも抗いながら、世界を舞台に追跡劇を繰り広げる。アレクシス・ノレントによる同名グラフィックノベルを原作に、「セブン」のアンドリュー・ケビン・ウォーカーが脚本を手がけた。撮影は「Mank マンク」でアカデミー撮影賞を受賞したエリック・メッサーシュミット。音楽を「ソーシャル・ネットワーク」以降のフィンチャー作品に欠かせないトレント・レズナー&アティカス・ロスが担当した。
▼感想
いわゆるノワール映画という作品だが、暗さは感じずめちゃくちゃ面白い。2時間があっという間だった。
殺し屋である主人公の語りというかその時の心の声みたいなものがセリフのほとんどを占めている。
殺し屋が自分の仕事における自分のルールを語るのだが、殺し屋を扱う作品で、殺すシーンよりもその準備や裏側みたいなところにフォーカスしたものを余り観た事がなかったのでとても新鮮だった。殺し屋のプロフェッショナル〜仕事の流儀〜かセブンルールみたいな。
あくまで主人公は自分の仕事におけるマイルールを語っているのだが、意外とどの仕事にもヒントになる様なポイントもある気がした。
散々語っておきながら仕事を失敗する所から始まるのも人間らしさが見え面白いが、その後の始末もスマート。
本当にかっこいいショットが多く、音楽の使われ方もめちゃくちゃ良い。観た後はずっとスミス聴いてた。
4月に公開された「AIR」と並んで今年を代表する仕事映画だと思う。