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それは商品として鑑賞に堪えるものか?という視点

やっときました、デッサンの教本が!さあ始めよう!と思いましたが、ひとつ先にやっておきたい用事が出来まして。

なんと十二国記の二次小説の挿絵を描かせていただけることになったので、出来るだけ早く完成させるため、そちらを優先することにしました。

それは先日応募したミツバチの絵を仕上げていた深夜…、パトラッシュ僕もう疲れたよ状態の時に、ツイッターのTLにとっても穏やかで優しいお話が流れてきました。その方の文才のなせる業か、書かれている情景がありありと浮かんできて。そのイメージを絵にしたいなと思い、描き始めました。しかし、下書きまでした段階で、「これって勝手にツイッターに投下したりしたら失礼なんじゃない?」と、はたと気づきまして。丸一日悩んだ末に、勇気を出して作者さんに許可を頂きに下書きを添えてDMを送りました。するとなんと広い広い心で快く許してくださったのです。が、しかし、最後にこんな一文が。

もしよろしかったら挿絵として挿入させて貰えたらうれしいです

(つд⊂)ゴシゴシ
 
(;゚д゚) ・・・

もしよろしかったら挿絵として挿入させて貰えたらうれしいです

え…?え…??

その方は私がツイッターに放り込んでいる拙い拙ーい絵を見られているはずなので、もう、「あんなんですけど大丈夫ですか???」と言いかけましたが、ごちゃごちゃしてもうざいかも…とびびってしまい、「もちろん、私なんかの絵でよければ」だなんて言ってしまったのです…。

元は個人で勝手に描いて、楽しんで、ついでにみんなにも見てもらおー!くらいに思っていたのですが、挿絵として挿入となると、適当に描くわけにはいきませんよね…。

そこでタイトルの話になってくるわけです。

イラストを描き始めるちょっと前、YouTubeのおすすめにたまたま出てきた「イラスト添削」の動画をちょくちょく見ていました。hydeさんという元週刊少年漫画家さんが、フォロワーから送られてくるイラストを添削し、修正していくという動画なのですが、これがとても面白くて。

プロの漫画家、或いはイラストレーターを目指している人の絵をプロの視点で添削するというもので、一見上手に見えるイラストでも彼の手にかかると見違えるほどに良くなっていくのです。まずいい所を誉め、オリジナルをできるだけ損なわないようにしながらおかしなところを修正していくというもので、まるで魔法みたい。

で、送られてくる絵は、鉛筆で書かれただけの物からしっかりペン入れやトーン貼りまでなされている物まで様々なのですが、彼が繰り返し言っているのは「商品だと思って描いてきて、それを編集者に見せるつもりで」ということ。この絵を編集者に売り込むつもりで本気で描いてと。そして絵を修正しながら、これを商品として仕上げていくためにはどうすればいいのか、どこまでやれば編集者に見てもらえるのか、という視点で解説をしてくれます。

私はこの動画を見て、この視点はとても大切だと感じました。今私がせっせと公募に出しているのもこの視点を忘れないようにするため、というのも大きいです。これなしには成長はないのではないか?とすら思ってしまっています。

好きなことで生計を立てられるのならそれはとても素晴らしいことですが、私が絵を描く一番の目的は自己実現なので、今のところは「本気で描きまくってポートフォリオ作って売り込んで…」とまではやるつもりはありません。でも、自己満でこそこそだらだら描いていても目標には届かないとも思っています。ですからいつもではなくとも、たまにはきちんとした「商品として鑑賞に堪えられると思う絵」を自分なりに描いていきたいのです。

それで今回の挿絵作成は自分の本気を試すチャンスだな。と捉えていて、一切妥協せずに描いてみよう!と意気込んでいるわけです。

今描いている絵がどう仕上がるのかわかりませんが(完成のイメージはあるけど)、自分も作者さんも納得させられるものが出来るといいなと思っています。

こちら描き途中の物。ここを見ている人は少ないからいいかな。髪の毛から爪の先まで丁寧に描いているつもりです。

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