「新プロパガンダ論」のあとがきの抜き出しとわたしなりのまとめ
辻田真佐憲、西田亮介著
1.政権与党はデータに基づかない政治を行うことで、政権を保ち続けている
政治について「実際に不正が確認されたり、
政権の行為を好ましくないとする評価が多数を占めたとしても、
それでも政権と自民党が支持される事態を我々は繰り返し見てきた」
「我々は「損失」に対して過剰な反応をすることが知られている」
衰退の路を歩み始めている日本の現状は「損失」に満ちている。
税制の変更や衰退の現状と将来を示すデータに基づいた政策は
どれも生活の負担増になる。
それらのデータは有権者のネガティブな反応を引き起こすことになる。
それゆえ政権与党は
データに基づくコミュニケ−ションを好まななくなる。
そうなる政権与党なりの理屈があるように思える。
2.「なんとなくやっている感じ」に見せたいが、不祥事だらけでそうも行かない「感じ」もある。
彼らにとって好ましい有権者の状態は、
有権者がこうした「損失」を示すデータに目を向けず、
「漠然とした好印象と知名度」
が有権者に広がっている状態であろう。
憲法で言えば、はっきりと改正か護憲か述べるのではなく、
「なんとなくやっている感」を醸し出し、
「なんとなくやっている」と受け止められることである。
職業政治家と政党はそのように振る舞っている、
このことが明らかにされるべきという問題意識が著者にはある。
コロナ禍下での「自粛」と「要請」に頼っている、
日本型の感染症対策は国民と社会との信頼関係を必要とする。
しかし、社会には分断があり、
政権と、国民との間の信頼関係作りを困難にしていることが
安倍政権で露呈した。
3.分かりやすいと楽だけれども
一方で、こうした見立ては
(職業政治家が職業政治家として再選を果たすため国民に将来の我々の「損失」に目を向けさせないで、「なんとなくやってる感じ」を植え付けてしまっているのでは?という見立て)
仲々受け入れてもらえないそうだ。
なぜなら
「悪人がいるから」
「陰謀があるから」
「自民党が日本を支配しようとしているから!」
というわかりやすい言説のほうが
オンラインでは受け入れられやすいと
著者は度々炎上に巻き込まれながら度々思い知らされてきた。
「なんとなくやってる感じ」を与える政治のもとで
織り込まれた選挙や政治参加への棄権と、政治への諦念と
どう対峙するかが重要である。
以上 あとがきの抜粋と私なりのまとめでした。
4.適当な類推
次回、感想を書きますが、
すごく適当に言いますが、旧ソビエト連邦のゴルバチョフさんみたいな人が必要なんじゃないか?これ僕のただの「イメージ」ですよwゴルビーさんの業績はあまり分かってません。共産主義の運営がにっちもさっちもうまく行かなくなるなかで、大改革を推進して、民主化への道を切り開いたけど、ゴルビーさんは大不況を作ったと民衆からは不人気になった。
つまり、データを示すこと、職業政治家としては不人気になり改革後は政治家として食べてはいけない、でも一部の人はその人の功績を称えるということだろうか
いや、それはA(日本の今)とB(ソビエトの過去)と似ているよね、じゃだいたい同じことすれば良いんじゃね?程度の発想でした。
ちなみに、感想はもう少し真面目に取り組んでいます。
しかし、ゴルビーさんの自伝が読みたくなりつつある今日この頃です。