それは、寄付というより寄付(ギブ)だった。
少しずつですが、マスクが出回りはじめています。しかし、そんな中でも、依然としてマスク不足に悩まされている場所があります。「福祉現場」です。
福祉現場に集まる、寄付とエネルギー。
福祉現場にマスクを届けようと、4月22日にはじまった「#福祉現場にもマスクを」プロジェクト。おかげさまで、これまで608名の方から530万円以上の寄付が寄せられ、寄付マスクも6万枚近く集まりました。本当にありがとうございます!
日々集まる寄付マスク。添えられているメッセージを読むとジーンとします。
また、寄付をいただいた皆様からのエールにも、背中を押されています。
さだまさしさんの「風に立つライオン基金」からは、なんと10,000枚のマスクをご寄付いただきました。
サッカー選手の皆様も、続々とマスクを寄付してくださっています!トップアスリートからの支援は、一層励みになります。
「自分の地元にある福祉現場にマスクを届けたい」とのことで、それぞれのサッカー選手の、出身地を盛り込んだメッセージグラフィックも製作しました。
サニブラウン選手からのメッセージも響きました。
福祉現場からの、ありがとう。
#福祉現場にもマスクを プロジェクトの強みは、D2F(Direct to Fukushi)です。全国から集まった寄付でマスクを即購入し、マスクを必要する福祉現場にダイレクトにお届けしています。寄付マスクをお申し込みいただくと、早ければ翌日、遅くても数日以内にはマスクが届くようにチームで対応しています。
スピードは、さらなる熱を生む。マスクが届いた福祉現場からも、次々と「ありがとう」のメッセージが届いています。
「この度は、ありがとうございました。 昨日、マスクが事務所に届けられ早速、各施設に配布させて頂きました。皆、目を丸くして大変喜んでおりました。本当にありがとうございます」
「この度はマスクをありがとうございました!この活動に感謝します。福祉現場に従事するものとして、利用者の安心安全をどう確保するか考え続けています。今、たまたま感染者がでていない状況ですが常に危機感を感じていました。本当にありがとうございます」
「本日マスクが届きました。本当に届いた時には涙が出てしまいました。本当に感です。この感謝の気持ちを、障害のある子どもたちへのケアにまた循環させていければと思います。ありがとうございました」
思わぬ循環の誕生。
本プロジェクトは、寄付や寄付マスクを集め、福祉現場に送るという仕組みで成り立っています。しかし、予想していなかったことが起きています。それは、福祉現場から福祉現場への寄付です。どういうことでしょうか?
なんと、「#福祉現場にもマスクを」を通じてマスクを入手した福祉事業所が、本プロジェクトに寄付をしてくだっているのです。福祉現場からのメッセージを見たとき、思わずスクロールする手が止まりました。
それは、寄付の循環にとどまらない。
あなたから福祉現場へ、福祉現場から福祉現場へ。今、「#福祉現場にもマスクを」 には「寄付の循環」が次々と生まれています。しかし私は、「寄付」という言葉ではこの現象をとらえきれないと感じています。
寄付の定義は、端的にいうと「自分の金銭や物品を、困っている国や人に無償提供すること」です。今回のプロジェクトでは、そんな寄付という行為に、会ったことのない誰かへの情が確実に乗っているのをひしひしと感じます。それは、ここ数ヶ月、同じ様にコロナの恐怖に怯え、同じ様にマスクが手に入らないことを嘆き、同じ様な悲喜交交を共有してきたことによる、人と人との新たな同胞意識が芽生えていることが理由かもしれません。
寄付に情が乗っていることを、どう表現すればいいのだろう。ふと、「ギブ」という言葉が浮かびました。きふとギブはどこか似ている。だけど、ギブと表現することでこぼれ落ちる「寄付感」もある。では、寄付に濁点をつけてギブと読むのがいいのではないか。そうだ、このプロジェクトで生まれているのは、寄付の循環ではなく、寄゛付゛(ギブ)の循環なんだ。
「#福祉現場にもマスクを」というプロジェクトを通じて、人と人の間に寄゛付゛(ギブ)という行為、情が生まれているのを日々見ていると、これこそが人間を人間たらしめるものなんだなと気づかされます。会ったこともないだれかを想像して、情を届ける。人間の凄みとも言えます。
そんな「#福祉現場にもマスクを」ですが、5/8に新しいプロジェクトをはじめました。その名も「おすそわけしマスク」。55枚分を買うと、自分の手元には50枚分が届き、残り5枚は福祉施設に届けられるコンセプトのマスクです。
おすそわけしマスクの英語名ですが、"GIVE MASK"にしました。マスクを寄付することで、寄゛付゛(ギブ)の気持ちを届けるマスク。あなたと誰かを、ゆるやかにつなげてくれるマスク。「#福祉現場にもマスクを」の意義を、さらに加速させながら、より多くのマスクを福祉現場に届けることができるマスクです。合言葉は、「わたしのマスク、おすそわけしマスク」。
まずは100万枚限定で予約販売中です。完売すると、10万枚のマスクが福祉現場に寄付されます。どうか、寄゛付゛(ギブ)の力を貸してください。よろしくお願いしマスク。