2021年5月15日の未完成VS新世界
一体いつぶりだ。新譜をリリースすることになった。正直に言おう、まず最初に思ったことは「めちゃくちゃめんどくさい」だった。
リリースすると決めたのは自分だっていうのに、でもそう思ったんだから仕方ない。
もっと言うと、前進するのがこわかった。
どこに向かってるのかもよくわからず、それでもぼんやりと進んでいく感じがとてつもなく気持ち悪くて。
でも、わりとすぐに嫌なことがあったら投げ出しがちな僕だけど、最後までやり遂げた。
もう配信登録は済ましてるから、例え僕がたった今死んだとしても5/17には各配信サイトで配信される。死ななかったらCDだって売るよ。
きっかけは、「文化庁の助成金」知ってる人いるかな。芸術に関わってる人にお金出すよーってやつ。
それを教えてもらって、申請したら通ったのがきっかけで、お金がある程度出るなら音源作ってみようかなと。
バンドメンバーも定まってないし、もうすでに僕1人しかいない状態だったけど。
ドラマーはTwitterで募集したときに来てくれた人に頼んで、ベースは昔からの友人に頼んで、録音作業の準備に入る。
そうして、リリースに向けての動きが現実味を帯びてくるともうめんどくさい。
やらなくちゃいけないことが多くて多くて、それがはっきりと目に見えてくるとドンドン嫌になってくる。
なぜ助成金なんて申請しちまったんだ。。
まず、色んな人に会わなきゃいけないのがめんどくさい。あと、基本的になにかを決めるのが自分しかいない。(友人に相談しまくったけど)
家にこもってゲームしたり漫画読んだりしてたい。アクティブに動く人生は来来来来来来来世くらいでいいよ。外は戦場だよ。
そして、振り返ってみれば、今回のリリースで助けてくれる人の多さに驚いた。(特定の友達には尋常じゃないくらい助けられた。今もなおそう。)
お金もそこそこ使ったけれど、二束三文で引き受けてくれる人や、お金なんて要らないよと頼まれごとを引き受けてくれる人の多さにびっくりした。リリース作業に関わってくれた人だったり、一緒に音を鳴らしてくれるサポートメンバーだったり。特に村田にはめちゃくちゃ助けてもらったな。村田は強敵と書いて友達。
「普通、こんなめんどくさいこと金もらわないと誰もやらないよ」
「澤田だからやるんだよ」
と、友達に言われたとき、心底生きててよかったなと。
僕は自分でも思うけど、わりとクズな部類だと思う。けれど、こんなクズな自分でも思ってる8倍くらい味方が居ることに驚いた。
大して動きがないバンドだけど、(動きがないのはそうしたくてしてるわけじゃないけどな!)いまだに応援してくれるあなたが居ることは、まさに人生の財産だ。子供の頃に掲げていた夢は叶わなかったけど、ここまで音楽をやってて良かった。たった2曲だけど、音源を作って良かった。
投げ出したい瞬間はいくつもあったけど、やり切った。
なぜかって、まだ僕のことを、僕が作る音楽を待ってくれるあなたが居るから。
未完成VS新世界のことを好きなあなたがいるから。
そんなあなたに伝えたいと思える曲を書けたから、どうにかして聞いて欲しくて。
6/5にはレコ発もやる。僕の大嫌いな街、下北沢だ。このご時世だし、来て欲しいとは言えないけど、良かったら来て欲しい。
音源作るのは大変だったから、しばらくはもういいかなと思うかと思いきや、もうすでに次の音源を出したいと思ってる自分に驚いてる。まだあと1年くらいは続けようかなあとか。