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わたしがNikon Z 6で撮りたかった福知山の風景

Nikon Z 6を借りることが出来たなら、絶対に撮りたい場所がありました。

それは愛してやまない故郷、京都府福知山市の風景。

それなのに、Nikon Z 6を持ってワクワクして外へ出かけた初日。シャッターを切って感じたのは「なんか違う」という違和感でした。

福知山が好きすぎて福知山のウェブマガジン『ふくてぃーやま』を作り編集長をつとめていることもあり、自分なりに福知山の魅力を理解しているつもりでした。

でも、改めて写真でその魅力を表現したいと思ったときに何かクリアになっていない部分があったのです。

そこで、その感覚を言語化するために写真で福知山のどんな部分を伝えたいのか?改めて考えてみることにしました。

明智光秀が築いた福知山城があること?

今も城下町の町並みがのこっていてそこに大好きな商店街があること?

もちろん、それも自慢できるまちの魅力だけど...

本当に本当に撮りたかった景色とは少し違う気がしたんです。

そんなモヤモヤした感情を抱きつつ、夕暮れ時にカメラを持って川の堤防沿いへ向かいました。

福知山は周りを山に囲まれた盆地。

山の緑、青々と茂る草木の緑、そして表情豊かな夕暮れ時の空の青がわたしの視界いっぱいに広がっていて、何だか鳥肌が立って。

夢中でシャッターを切りました。

この写真を撮ったとき『あ、これがわたしが撮りたかった写真だ』と感じたのです。

福知山にいると、何気ないひとときを心底幸せに感じるし、そう感じられる瞬間がたくさんあります。

実はフルサイズカメラを持つのが初めてだったということもあり、お恥ずかしながらNikon Z 6でシャッターを切れば、何でも上手く撮れるんじゃないかと思ってたところがあったんです。

でも、上質なカメラだからこそ自分が何も考えていないと写真のメッセージ性も何もなくなるんですよね。

わたしが福知山城と商店街を撮ったときの写真から何も感じなかったのは、「ただ撮るという行為」をしていたからかもしれません。

わたしは今、演奏・デザイン・撮影・文章と表現にまつわることをお仕事にしているけど、本当にどれも自分と向き合うことなんだなと改めて感じさせてくれた時間でした。

ちなみに、このとき撮った写真は現在ふくてぃーやまのトップ画像(とPCのデスクトップ画像)になっています☺︎

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吉田佐和子
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