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備忘メモ #10 電波時計信号送信機を使ってみる
自宅で使っている電波時計の時刻が、どれもまちまちな時刻を指しているのが気になり、それらの時計の時刻を合わせるべく、電波時計信号送信機を買ってみました。
電波時計とは
日頃自宅で使う目覚まし時計や卓上時計は、基本的には電波時計の機能があるものを選んでいます。電波時計は、電波送信所から送出される標準電波を受信することで、正確な日本標準時に合う仕組みです。日本国内では情報通信研究機構(NICT)が、おおたかどや山(福島県)とはがね山(佐賀県)の2カ所に設置した電波送信所から標準電波を送出して、日本全土をカバーしています。
部屋の中まで標準電波が届かない
日頃自宅で使う目覚まし時計や卓上時計は、基本的には電波時計の機能があるものを選んでいます。しかし、すべてが同じ時刻を指していることはまれで、たいがいはまちまちな時刻を指しています。これは、時計を置いている場所によって、標準電波が受信できているものとそうでないものがあるからです。
NICTのホームページのFAQでも「マンション内での受信は可能ですか?」の問に対して、「一般的に言って鉄筋の建物内では電波が大きき減衰されてしまうため、電波時計の受信は難しくなるケースが多くなります」と回答しています。
時刻が合っていない置き時計は、時々ベランダに出してしばらくおくことで、強制的に標準電波を受信させて時刻を合わせていましたた。
自宅で使える電波時計信号送信機を買ってみる
NICTからの標準電波が部屋の中まで届かないのであれば、宅内で標準電波と同じ電波を出してしまえばよいことに気づいて、ネットで情報を集めてみました。その中にはラズパイ等で自作している事例も散見されましたが、完成品では共立電子産業が販売している電波時計信号送信機が評判が良さそうでしたので、そちらを買って試してみることにしました。
電波時計信号送信機事態の時計あわせの方式は様々で、水晶発振子(いわゆるクォーツ時計)、AC電源、GPS、NTPを使う機器が販売されていました。中でもNTPは日頃なじみがあり、安定していて良さそうだったので、自宅の有線LANに繋いで使うタイプの P18-NTPLRBK という製品を選びました。
購入後、さっそく自宅のLANに繋いでみたところ、デフォルト設定のままでもDHCPでネットワークに接続でき、しばらくすると合っていなかった電波時計の時刻が合うようになりました。
神奈川県に住んでいるので、日頃はおおたかどや山からの40kHzの電波を拾っているはずです。そこで、電波時計信号送信機の設定を変更して周波数帯をはがね山の60kHzにしたところ、電波時計も60kHzの電波で時刻同期した表示(液晶画面にWのマーク)に変わりました。
すべての時計を合わせたい!
思い起こすと、電波時計の標準電波が気になりだしたのは、ちょうどおおたかどや山から電波が送出されはじめた1999年頃でした。同じ時期に会社のコラムサイトを立ち上げていろいろな記事を書き始めていましたが、1999年10月に「すべての時計を合わせたい!」というタイトルで、その当時の時刻合わせに関するあれこれを書いていました。
25年前から興味をもっていることがあまり変わらない、ということなのでしょうね。