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起業メモ #07 消費税簡易課税制度選択届出書を提出する

時間軸がまた前後しますが、今回は消費税簡易課税制度の話です。
インボイス制度に対応して適格請求書発行事業者になると、自動的に課税事業者になります。消費税の納税事務がとてもめんどくさそうなので、事務処理負荷の軽減を狙い、「簡易課税制度」を利用することにしました。

簡易課税制度とは

そもそも、消費税に関する納税の仕組みや簡易課税制度がよく分かっていないので、国税庁の簡易課税制度のページなどを見て理解しました。私が会社で行っている内容は「調査・コンサルティング」のサービス業なので、簡易課税制度の事業区分では「第5種事業」に相当して、「みなし仕入率」は50%になるみたいです。ざっくり言うと、会社の収入にかかる通常の消費税額のうち、50%は事業に必要な仕入れの際に支払い済みと考えて、残りの50%を納税すればよい、という計算になるみたいです。

これであれば、仕入れの際に払った消費税額を全て記録して合算するという事務処理をしなくてよいので、そのメリットを享受するのがよさそうです。
この制度の適用を受けるには、新しく作った会社であれば、最初の決算期中に「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出する必要があります。

消費税簡易課税制度選択届出書の提出方法

個人事業主の方は、e-taxソフト(Web版)とマイナンバーカードを使って届出書の提出が簡単にできました。一方、法人の方も同じ方法で提出しようと思ったら、法人向けのe-taxソフト(Web版)には、この届出書のメニューがありません。仕方が無いので、国税庁のページから届出書の様式(PDFファイル)をダウンロードして印刷し、手書きしてみました。

この届出書をいつ税務署に持って行こうかと考えていましたが、念のため本当にe-taxで提出できないのか、e-taxの「利用可能な手続き一覧」を確認すると、法人でもこの申請書をe-taxから提出できると書かれています。どうやら、ブラウザから使える「e-taxソフト(Web版)」ではなく、PCにインストールして使う「e-taxソフト」であればできる、ということのようです。

e-taxソフトをインストールする

せっかくなので、今回も紙ではなく電子申請してみることにしました。
e-taxソフトをWindows機にインストールして起動し、消費税関連の追加ファイルを取り込むと、「消費税管理課税制度選択届出書」のメニューが表示されました。

なお、e-taxソフトのインストール中に、「e-Taxソフトが新しいソフトウェアのインストールを構成中です」という表示のままインストールが完了しないという現象に遭いました。この現象はネット上でも多くの書き込みがありますが、私の場合はJavaがインストールされていなかったことが原因でした。Javaについては、e-taxソフトの稼働に必要という記載は特にされておらず、またJavaの脆弱性対応も結構面倒なので、できればJavaをインストールしたく無かったのです。しかし、電子申請のメリットを考えて仕方が無いと割り切って、最新のJavaをインストールして、その後改めてe-taxソフトをインストールしたら、今度は問題無くインストールが完了しました。

消費税簡易課税制度選択届出書を書く

e-taxソフトを使った場合も、基本的には紙の届出書と書くべき内容は変わりません。会社の住所、名称、代表者氏名、法人番号などは、e-taxソフトに登録した情報がそのまま転記されるようです。その他に入力すべき項目は次の通りとしました。

  • 「①適用開始課税期間」は、新設した法人の届出なので、最初の会計年度の自至(開始年月日と終了年月日)を書きます。

  • 「②適用開始課税期間の基準期間」は、前々年の会計期間を書く欄のようですが、新設した法人なのでブランクのままにしました。

  • 「②の課税売上高」は、新設した法人のため「0円」としました。

  • 事業区分は冒頭で書いたとおり「第5種事業」、「事業の内容」は実施している調査・コンサルティングについて30文字程度で記載しました。

  • 「課税事業者となった日」には、適格請求書発行事業者登録が実施された年月日を書きました。

  • 「設立年月日」は、会社が法人登記された年月日を書きました。

e-taxソフトで申請する

届出書ができたので、これをe-taxソフトで申請します。
e-taxでの申請には、法人の代表者のマイナンバーカードが使えますが、法務省の「商業登記認証局が発行する電子証明書」を先日取得したばかりなので、今回はこちらの電子証明書をつかってみました。
e-taxソフトで使用する電子証明書として「それ以外」を選んで、上記の電子証明書のファイルと暗号パスワードを入力したら、問題無く署名ができました。
この電子署名済みの申請書を「送信」すれば、申請手続きは完了です。

(2024年6月14日追記)

e-taxで申請した後、メッセージをちゃんと確認して居なかったのですが、電子証明書が正しくないとのことでエラーになっていました。確かに、前回別の申請をした際に、マイナンバーカードの電子証明書を登録していたため、それとは違う電子証明書で署名したら、エラーになるのは道理です。
改めて、法務省の電子証明書をe-taxソフトで登録しなおして、同じ届出書を改めて申請しました。

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