サスティナブルファッションとは?具体的な取り組みやブランドを紹介!
近年、様々な場所で耳にするようになった「サスティナブル」という言葉。その中でも「サスティナブルファッション」は、私たちの生活に身近に感じられるトピックではないでしょうか?
環境にやさしいという利点がある一方で、お金がかかりそう、難しそうというイメージを持つ方も多いかもしれません。
この記事ではそんな「サスティナブルファッション」の意味や、なぜ必要とされているのか、私たちができる取り組みについて紹介していきます。
今すぐにでもできる取り組みもあるので、ぜひ参考にしてみてくだい!
サスティナブルファッションとは?
サスティナブルファッションは、
を指します。
なぜ、サスティナブルファッションが必要?
CO2の排出
実は、人間の活動によって排出されるCO2の約10%は。ファッション業界から排出されています。服1着あたり約25.5kgのCO2を排出しており、これは500mlペットボトル約255本分に相当します。しかも、この数字は製造過程で出るCO2の総量なので、輸送や焼却の段階で排出される分も含めると、もっと多くなることが予想されます。
水の大量消費
衣服の原料となる綿花の栽培には多くの水が必要です。かつてカザフスタンとウズベキスタンの国境にあったアラル海は、過剰な綿花の栽培によって消滅してしまったほどです。こちらも服1着で換算すると約2300L、浴槽約11杯分の水を消費していることになります。
廃棄の問題
皆さんはどのように服を手放しているでしょうか?服の処分方法は主に3つで、
1 古着として再販売されたり、寄付されたりする方法
2 回収され、ウエスや反毛として再資源化される方法
3 ごみとして出され、焼却・埋め立てられる方法
です。
ごみとして出される衣服の総量や508,000t、その中に焼却・埋め立てられる衣服は一日あたり1300t、大型トラック130万台分にも上ります。
労働の問題
日本で流通している衣服の約98%は海外から輸入されたものです。特に、東南アジアの発展途上国で生産されたものが多く、その労働環境にもいくつかの問題があるのです。
皆さんはラナ・プラザ崩落事故について知っていますか?これは2013年に、バングラデシュのラナ・プラザというビルが崩落した出来事で、死者1127人、行方不明者約500人、負傷者2500人以上が出たファッション市場最悪の事故と呼ばれています。当時、ラナ・プラザには製法工場が入っていて、ここで働いていた多くの若い女性たちが犠牲になりました。また、この工場では労働者を低賃金で雇っていて、建物の安全管理も十分ではなかったことが明らかになっています。
私たちができること
購入編
〇サスティナブルなファッションブランドの服を購入する
オーガニックコットンやリサイクル素材の使用した服や、フェアトレードの服など、サスティナブルな服作りに挑戦しているファッションブランドが多くあります。この生地の最後にもいくつかのブランドをご紹介します。
〇古着を利用する
古着屋さんに行く他にも、ZOZOUSEDやVintage.Cityというアプリで気軽に服を探すことができます。
着用編
〇長く着る
個人的にはこれが一番大切だと思っています。
ファストファッションに対して、スローファッションという言葉があります。定義はさまざまですが、ほんとうに必要なものだけを長く愛用することで、先ほど上げた多くの問題を解決することができるという考え方です。
〇洗濯を工夫する
衣服を洗濯するときに出るマイクロファイバーは非常に小さく、下水処理場w通り抜けて海に流れ出てしまいます。海の生物がエサと間違えてマイクロプラスチックを食べてしまったり、その生き物を食べることで人間の体にも取り込まれたりする可能性があります。
まとめ洗いやマイクロプラスチック専用の洗濯ネットを使用することで、マイクロプラスチックの流出を減らすことができます。
廃棄編
〇古着として売る
こちらも古着屋さんに持ち込んだり、フリマアプリを利用して売ることができます。
〇ウエスにする
着古した服は使いやすい大きさに切って、洗面所やトイレ掃除、台所の油とりに使うことが出来ます。特に綿素材の服は水気をよく吸うのでおすすめです。
〇回収に出してリサイクルする
様々なブランドが常設で服の回収を行っています。該当するブランドの服のみを回収する場合と、他で購入した服も回収している場合があるので要チェックです。
例)該当ブランドのみ→ユニクロ、GU、H&M、無印良品
他のブランドも可→スノーピーク、ゴールドウィン(THE NORTH FACE)
〇寄付する
善意で寄付した衣服が、途上国でごみの山となっていることを知っているでしょうか?また、先進国から送られた服が途上国で出回ることで、現地の産業が影響を受ける場合もあります。そのため、回収された後の流通経路が明確な寄付団体かどうか、確認する必要があります。
サスティナブルなファッションブランド
王道編① People Tree
特徴
・フェアトレード
・アップサイクル
・オーガニックコットンやテンセル(再生繊維)の使用
シンプルでありながら、カラーバリエーションが豊富。各商品ページに製造元の工場が明記してある。
王道編② パタゴニア
特徴
・オーガニックコットンやリサイクル素材の使用
・古着の回収、リサイクル
・フェアトレード
・売り上げの1%を自然保護のために寄付
デザインやサイズ展開が豊富。こちらも各商品ページに素材やフェアトレード商品かどうか明記してある。アウトドア、カジュアルなファッションが好きな方におすすめ。
初心者向け編① 無印良品
特徴
・オーガニックコットン、オーガニックリネン使用
・端切れを使用した再生コットン
・再生可能な自然繊維メリノウール
・リサイクルBOXの常設
シンプルで飽きの来ないデザイン。ナチュラルな風合いが好きな方におすすめ。Tシャツや靴下は1,000円以下で購入えきる。着古した服を回収してくれるところも嬉しいポイント。
初心者向け編② JUNグループ
特徴
・再生ポレステル、テンセルの使用
・複数の再生繊維プロジェクトと協力
・再生可能エネルギーの使用
・リサイクルキャンペーン
10以上のファッションブランド展開するグループ。GO CLEAN GO FUTUREと題して様々な取り組みを行っている。特にROPE PICNICやVISの服はデザイン性も高く、おしゃれを楽しみたい女性にぴったり。
国内ブランド編① Maito
特徴
・日本の伝統的な技法で染色
・オーガニックコットンや草木染め
シンプルなデザインに、温かみのある淡い色合いが特徴。カラーバリエーションが豊富。衣服だけでなく、財布やポーチなども販売している。
国内ブランド編② シサム工房
特徴
・フェアトレード
・手仕事で作られた唯一無二な製品
衣服を中心に、フェアトレードのアクセサリーや雑貨を販売。日常使いできる、シンプルでかわいいデザインが揃っている。公式HPのコラムでは、作り手の様子が見られます。
まとめ 洋服からサスティナブルライフを!
最後までお読みいただきありがとうございます。ファッション業界を取り巻く深刻な問題が多くある一方で、解決のために挑戦をしているブランドや私たちにもできることがあると伝わっていたら嬉しいです。
今回は衣服を取り上げましたが、私たちは他にも色んな方法でサスティナブルライフを実現することができます。私たちの身の回りのものが何からできていて、誰がどこで作っていて、最後にどこへゆくのか。それを考えることが持続可能な社会への一歩だとおもいます。
アカウント紹介
現役女子大生がサスティナブルライフに関する情報を発信しています。ぜひこちらも参考にしてみてください!
参考文献
・環境省_サステナブルファッション https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/index.html
・海が汚染され、海の生物も人も危ない!マイクロプラスチック汚染問題とは 千葉商科大学
https://www.cuc.ac.jp/om_miraitimes/column/u0h4tu00000013vf.html
・スローファッションとは?注目された背景やおすすめブランドも紹介 Spaceship Earth
https://spaceshipearth.jp/slow_fashion/