【簡単!効率アップ!】今日からできる超速社内ミーティング術
こんにちは!三条市CMOの澤です。今回は社内会議の効率化、質の向上について書いていきます。
仕事でかなりの時間を費やす社内会議。こんなことを日々思って仕事をしている人も多いのではないでしょうか?
・こんなダラダラ会議はもう嫌だ!
・今日の会議で何が決まったんだっけ?
・報告するだけで自分の番以外は誰も聞いてないじゃん!
私もそんな会議はこの地球上からなくなってしまえばよい、と思っている。この記事では、無料ツールGoogleドキュメントを使用した超速ミーティング術を書いていく。
ただ、Googleドキュメントはツールであり、ツールさえ使えば会議の内容が改善される、というわけではない。ここがDXの本質だと私は考えているが、デジタルに移行することをきっかけにビジネスの本質、目的を考え直すべきだ。会議は何のために行われるのか?誰のためのものなのか?根本的なことを理解していないと、いくらすばらしいツールを使ってもビジネスのパフォーマンスを向上させる会議にはならない。
よって、会議の本質的なところも押さえつつ、ツールとしてのGoogleドキュメントの使い方を画面キャプチャもご覧いただきながらご紹介したい。
Googleドキュメントは同時に複数人が同じファイルにアクセス、編集できるため、メールでいちいち添付して、修正して、また添付して送り返して、というプロセスを省くことができ、スピードが飛躍的に増す。MicrosoftのOffice365でも同様のことができる。
■恐るべきダラダラ会議の損失
会議は事前準備から始まっている。その場で考えたことを話したほうが早いんじゃない?という方もいらっしゃるかと思うが、会議の質や時間は準備段階で7割くらい決まってくると考えている。「時は金なり」で、事前準備がなくダラダラ会議をやってしまうと、会社に、そして、あなたに損失が出てしまう。
例えば、5人のミーティングだとして、あなたの準備の1時間によって、1時間の会議を2回に分けてやらなければいけなかったものを、たった30分で終わらせることができたらどれだけメリットがあるだろうか?
ちょっとおもしろかったので、計算してみた。驚愕の数字だ。。
何かを決めるのに1時間のダラダラ会議を2回した場合
5人×2時間=10時間
あなたが1時間準備をしてから30分1本勝負で会議を終わらせた場合
1人×1時間+5人×30分=3時間半
5人合計で6時間半、1人当たり1時間18分を無駄にしている。
これが、100人の会社で週2回各個人が同様のミーティングを設定していたら、、、(50週/年と想定)
1時間18分×2回/週×100人×50週=13,000時間!
御社の社員平均時給が2,500円だと仮定すると、年間の損害額はなんと!
2,500円×13,000時間=32,500,000円!
社長さん!いかがでしょうか?また、このダラダラ会議で使ってしまった時間をあなたのサービス残業で補ってしまっているサラリーマン&サラリーウーマンの皆さん、それでいいんでしょうか?
この会議手法を導入することで時間が節約できるだけでなく、会議の質も向上させることができる。無駄なことに費やす時間が減り、本来やらなければいけないことに注力できる。会議を通して、チームとしての力も発揮でき、ビジネスが上向いていく。ワークライフバランスも改善できる。いいこと尽くしなので、やらない手はない。
■会議のゴール設定が大事
・まず、会議のゴールを決める。
会議は必要だからやるもの。定例会議で毎週月曜に設定しているから、という理由だけでやるべきものではない。特に議題がないのであれば定例会議もスキップすればよいだけだ。会議によってどのようなゴールを目指すのか=「会議後にどんなことが決まっているのか?」、もしくは、「会議後にどういう状態でありたいのか?」を考えておくことが大前提として必要だ。
・会議の4タイプ
会議にはいくつかタイプがある。その型によって、会議のゴールは異なってくる。
【ブレインストーミング】
会議参加者が自由にアイデアを発言し、クリエイティブな発想を引き出すために行われる。例えば、商業施設の名前を決めるとき、キャッチコピーの案を考えるときなどだ。会議のゴールとしては、例えば、できる限り多く、みんなが自由に案を出す、ということになる。そこから分類して、まとめていって、5つくらいに絞ってから、メリットやどんな思いを込めたいのかなど、諸々比較して施設名を決定する、という感じだ。
【コーチング】
トレーニングなど上司と部下など上下の関係で行われることが多い。課題が明確化していないことも多く、部下などからその課題自体を傾聴して、引き出すこともコーチングの大きな役割だ。よって、課題が見えていない場合は必ずしも明確に事前準備をして臨む必要もないかもしれない。リモートワークなどでなかなかカジュアルに上司と部下、先輩と後輩が話す機会が減っている中、こういった時間を取るのも効果的だ。課題があれば、それに対してどう取り組んでいくのかを決めてもらう、また、リレーションを深める、というのも会議のゴールになるだろう。
【情報共有】
これは定例会議でよくある。全社会議、売上報告、進捗報告などだ。ただし、見てわかる情報共有だけなのであれば、基本的には会議を開く必要はない。必要だと考えられるのはリーダーから熱量のある生のメッセージ、微妙なニュアンスを伝えたいとき、センシティブな情報を伝えるとき、などだろう。いずれにせよ、この情報共有があってから、何かしら議論やリアクションが生まれるべきものなので、単純な情報共有のみの会議はあまり生産的ではない。
【意思決定】
多くの会議はこの意思決定になる。上記の3種類も何らかの意思決定とアクションがその次に行われなければ、ただ会議をやっただけになる。決定すべき事項を設定し、情報を集め、課題解決や目標達成へ向かうためのプロセスを考え出して、意思決定していく。この記事では基本的にはこの意思決定型の会議について、Googleドキュメントを使用したミーティング方法を扱っていく。
以下、地域のスーパーマーケットが売上につながるプロモーションを実施する際にどのようにプロモーションを行うか意思決定をするためのミーティングを事例にGoogleドキュメントの画面キャプチャも含めてご紹介したい。
■Googleドキュメントを使った会議の進め方
◆ 会議の事前準備
・会議の目的/ゴールを設定する
会議を開こうと思った時点で何かしらの目的、ゴールがある。スーパーの例で言うと、例えば下記のような設定になるだろう。
“さらにプロモーションをかけ、12月の売上を200万円アップし、今期の売上目標を達成したい。コストは100万円までなら使える状態にあるが、ROIの高い手段と予算を会議で決定する。”
・そのゴールにたどり着くまで手段やプロセスを書き出していく
まず見出しとして、どのような手段があるのか書いていく。その際に「箇条書き」の機能を使って並べていく。MECE(モレなくダブりなく)が基本だが、検討候補にも挙がらないような、議論を必要としない程度の小さな事項は省いてもよい。
・さらにその下に付随する情報を書き足していく
例えば予算、過去実施した際のROI、メリット、デメリットなど、各項目について言及すべき枝葉の事項があれば付け加えていく。その際には、「インデント」の機能を使い、項目ごとの主従の関係を明確化、一段下げた項目として扱っていく。さらなる枝葉の事項があれば、同様にさらに一段下げて扱う。これでロジックツリーのように各項目について深堀りすることができる。
・他の人から情報、データや意見が欲しいときはコメントで投げておく
わからない情報などがあれば、コメント機能を使って、メールでとばしておく。スーパーの例でいくと、前回実施した際の実績などはその経緯を知っている人に聞いてしまったほうが早いので、コメントを飛ばしておき、期限を区切って対応してもらう。
・会議の主催者や当事者が自分の考えに基づいてできるだけ道筋を立てておく
あなたが会議を仕切っていく、もしくは、あなたが担当者の場合、今ある情報の中で一旦結論を出しておくと、それがたたき台になる。いろんな可能性を会議の場でそれぞれ議論するより、一度結論が出ていると、それに対しての賛成、反対などを出しやすくなり、話が具体的になる。
・アジェンダを共有する
会議参加者や関係者にアジェンダを共有する。リンクをコピーして、会議を設定したスケジューラーに共有URLを貼り付けると会議参加者もわかりやすい。
・質問や意見があればコメントしてもらう
アジェンダについて会議の参加者が不明点やコメントがあれば、コメント機能を使って記録を残しておけば、事前にその質問やコメントに対しての答えを用意することができる。会議前にコメント機能で返信してしまい、特に大きな話でなければ会議ではスルーすることも多々ある。
◆ 会議当日
・ファシリテーション
事前に誰が会議を仕切るか決めておき、事前に準備したアジェンダについて進めていく。誰が仕切るかについては、決まりはなくてもよい。部長さんなどが進めてしまいがちだが、会議によっては経験を積ませる、という意味でもジュニアの人がやってもよい。
・議事録
このGoogleドキュメントはそのまま議事録になる。オンラインミーティングの時はこのアジェンダを画面に映し出せばいいし、対面の会議ではスクリーンに映して会議を進める(印刷はしないでください!ペーパーレス!!!)。
映し出したうえでこのGoogleドキュメントに今話していることを誰かが書き込んでいけばよい。自然発生的に議事を取ってくれる人がいればよいが、誰も書かないなら誰かを任命してもよいし、ファシリテーターが会議を進めながら書いてもよい。
・議論する
ファシリテーターがアジェンダを進めていくが、一人だけ話している会議では集まっている意味はない。賛成意見でもよいので、一旦出してくれた結論に対して、参加者はなんらかの意見を言うべきだ。くだらない発言をしてしまうのではないか、という恐怖心があるのは私も同様に思うこともある。理解できるが、勇気を出して発言しないと、いないのと一緒になってしまう。ファシリテーターや上司、先輩も、発言しづらそうな人がいれば、振ってあげるなど、新人でも誰でも意見を言いやすい雰囲気を作ることを心掛けたい。
また、反対意見を言いづらい、という方もいらっしゃるかと思う。理由としては「反対」=「非難」と捉えてしまっているからだ。実際に感情的になってしまうシーンもたまに見る。しかし、会議での発言はあくまで意見だ。「〇〇だから、○○したほうがよいと考えます!」と理由と代案をセットに発言するように私は心掛けている。「なんとなく反対です!」は感情的になりやすいが、理由と代案があれば、反対意見でも建設的な意見として議論が活発化する。
・結論を出し、Next Stepを決める
議論が十分に尽くされたな、という段階になったら意思決定する人がどのようなアクションを取っていくのか、その理由などの結論を導き出し、方向性を決める。Next Stepとして、誰が、いつまでに、何をやるのか?をしっかりと確認して、前に進めていくことが大事だ。
アクションを取ったうえで、再度集まる必要があるのであれば、次回会議のスケジュールを決めるとアクションの締め切りも設定しやすい。
参考までにこのスーパーの例における事前準備したアジェンダのリンクを貼っておく(閲覧のみ可能)。社内会議なので特にきれいなフォーマットを時間をかけて作る必要はない。
■Googleドキュメントでのデメリットは?
・上書されるので元の文章に戻れないのでは?
みんながどんどん上書することがGoogleドキュメントを利用するメリット。逆に言うと以前の文章がどんどん変更されて、進んでいくので、消してほしくなかったところを他の人に消された場合、編集されたくないところを編集された場合など、不安に思う方もいらっしゃるかと思います。安心してください。履歴が残っているので、元に戻すことができます。<ファイル>→<変更履歴>→<変更履歴を表示>
・情報漏洩が心配
これはどのツールを使っても同様に心配だ。大抵は人的なケアレスミスが原因だからだ。そもそもメールのほうが何回もやりとりが発生するので、①添付の間違い、②メールアドレスの間違いによる誤送信が発生しやすい。絶対安全なことはないので、各自気を付ける必要はある。
■最後に
「外資流」とタイトルに書いたが、このご時世なので日本企業でもGoogleドキュメントやOffice365を共有して会議をしているところはたくさんあるだろう。ちょっとキャッチーなので、そんなタイトルにしてみただけなのでお許しをいただきたい。
日本は生産性が低い、と一般的に言われることが多い。一応私は日本育ちなので、「そんなことないです!」と言いたいし、これから人口が減っていく中で、日本に暮らす人たちが経済的にも精神的にも豊かに暮らしていくには生産性を上げる必要があるのはいずれにせよ間違いない。大きなお世話かもしれないが、今までの経験を活かして、私がお役に立てることがあれば、とても嬉しい。
よい会議ができる会社・組織はたいてい風通しがよく、社員のモチベーションが高い。もし御社の会議で誰も発言していないようなら、ちょっと危ないと思ったほうがよい。ツールを使うことで効率化はできるのだが、そもそもの社風、雰囲気などが活発な議論を生まないようになっているのであれば、まずそれを改善することが先決だ。そのうえでGoogleドキュメントを使って、効率化を図り、皆さんの時間を本来使うべきことに向けてほしい。
★インスタ@masafumi.sawaやってます。これからは三条での暮らしなども投稿していきたいと思います。
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※なお、この記事とGoogleは一切関係ありません。Google出身でもないです。