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何事も双方向ということ
大好きな森へ行った時のこと。
森と言ってもよく整備された、
小さな森の公園なのだけれど、
大好きでここに行かないと
帰ってきた感がしない。
冬の森はそれはそれは明るくて、
なぜかってヒイラギとアイビー以外、
木々は全て葉を落としていて、
空高く伸びる梢の先まで見えるから。
そして
その隙間から、太陽の光がさんさんと
降り注ぐから。
しかも結構手入れが入っていて
茂みだったところがなくなっていて、
ちょっと寂しいけれど
夏の森とは風景がガラッと違う。
近づくにつれて気持ちが
昂ってきてワクワクというより
懐かしさで涙が溢れ、
胸がいっぱいになる。
あと少しで会えるね、っていうような
もう恋人や大切な人に会うような気分。
そして気がついた。
これって一方通行ではないのかも。
私が会いたかったように、
森も私を待っていてくれているのかも。
そんな想いが初めて実感として
湧き上がってきた。
数年前、
久しぶりに森へ行った時、
私はとても悲しんでいて、
何をするにも涙が出るような、
何をしていても笑顔が作れない、
そんな時期があった。
何度も森へ通い、
友達にも癒されてまた元気になってきて、
また森に行った時のこと。
バスで近くを通った時に
「キタキタ」
という囁きが聞こえたような気がして、
スマホから目をあげた。
初夏の森はどの木も枝が大きく広がり、
そよそよと風に揺れていた。
なんかいたずらっぽい、
少年のような囁きだった。
すごく不思議な気持ちになったのを
覚えている。
今になって、ああ、
あの時も待っていてくれたんだね、
元気になってきたって、
安心してくれたんだね、
と思う。
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そうか、この世界は全て双方向。
片方からだけエネルギーが
流れるということはない。
強弱はあるにせよ、必ず、
私達が何かを感じたら
相手も何かを感じているのだ。
そんなことを、
古き叡智や波動を、
あちこちで学ぶようになって、
でもまだまだ経験に落とし込めて
いなかったけれど、
今回ああ、
これは私だけの物語ではないんだ、
と言う想いがでてきた。
そして
私は涙が溢れそうになりながら、
森の木々を見上げる。
ただいま、と。
そして、この話には
もう少し続きがある。
その翌日オンラインの易講座で
学んだのは沢山咸(たくざんかん)。
感応したら喜び合う、と言う卦。
山の沢から湧水が溢れるように、
美しいものに感動して、涙が流れるのは
自然の現象とあなたに起こる現象が
同じだから。
頭ではなく、心で感じなさい。
そして
あなたの心が動いた時、
その感応が、新しい物語の始まり。
そんな話を聞いて、
昨日の森での心の動きは、
まさに沢山咸の兆しを
受け取っていたのだな、と。
何の物語が始まったかはまだ分からない。
でも、自分の気持ちを、
そして周りとの心の交流を、
大切にして過ごしていこう。
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