サボイのカメ日記-15 魔法の杖
あかるい兆しとかいうものは
本当はすぐ近くに転がっているのに
自分が気がつかないだけかも知れない。
ホームセンターをうろついていたら
目の前に救世主が現れた。
長さ40cmくらいのスポイト様だ。
(尊敬の念から様をつけて呼んでいます。)
ネットで読むには読んでいた。
カメを飼っている人が何人か
「私は掃除にスポイトを使っています。」
と書いてあった。
だけど、
毎日の水槽掃除が大変で不貞腐れていた私の心には
その程度のシンプルな言葉ではまったく響かなかった。
それがなぜかそのスポイト様を目にした時、
急に自分の中で何かが腑に落ちたのだ。
こんなに長いスポイトを
自分が買う日がくるなんて思わなかった。
スポイト様はそれはそれはスマートで
お仕事もピンポイントで
スマートにお済ませになられる。
華麗なるお仕事ぶりだ。
これなら水替えせずに数日持ちそうだ。
私は、ハリーポッターがオリバンダーの店で
初めて自分の杖を手にした時のような気分で
手にしたスポイトを見て興奮している。
もう、もう、もう、
魔法の杖にしか見えない。
「ウィンガーディアム・レビオーサ!」
カメの預かり期間まで
あと 27日。
追記
「水替えせずに数日持ちそうだ。」
と書いたが
世の中そんなに甘くはなかった。
でも、このスポイト
あるのと無いのじゃ大違い
水を換えたばかりなのに汚したわねー!
なんて時に本当に役立ちます。