『千と千尋の神隠し』未見の現役東大生が、内容をガチ予想してみた
皆さんこんにちは。
ジブリはお好きですか?僕は好きです。
ですが、それは「アイス好き?」に対する「うん」みたいなもので、決して詳しくはないです。というか全然知らないです。
そんな僕が見たことない作品の一つがこちら……
『千と千尋の神隠し』です
『鬼滅の刃』が出るまで国内歴代興行収入ランキングで一位だったあの超有名映画を、僕は見たことがありません。
ですが、ついに見ようと決心しました!
ただ、せっかくならその前にやっておきたいと思ったのが、見たことがない『千と千尋の神隠し』の内容を真剣に予想しよう!というわけです。いわゆる「ミリしら」というジャンルですね。
自分で言うのもなんですが、今の大学生で『千と千尋の神隠し』を見たことがない人はそう多くないはずです。多分日本における左利きの割合と同じくらいじゃないでしょうか。
だとしたら、未見には価値があるはずです。なくても、ここまで書いてしまっては戻れません。
幸いにも、僕は現役東大生の優れた頭脳を持っています。これならまともな予想にならない訳がありません。必修の単位を落とす落ちこぼれですが、まあ大丈夫でしょう。
東大生である証拠の写真も一応あります。
……はい、学生証を除けばこれしかありませんでした。同じ大学に通ってる人ならギリわかってくれるかもしれません。
では気を取り直して、早速本編に入っていきましょう!
『千と千尋の神隠し』について知っている情報
先ほど「ミリしら」と表現したのですが、実際は6ミリくらい知ってます。すいません。
ネタツイや人との会話の中で勝手に入ってきた情報なので許してください。
なので、予想をする前に既知の情報を整理したいと思います。
ここから貼る画像は予想を終えてから検索したので、予想には使っていません。
知っているキャラ
まずは登場人物に関して。
・千尋(千)
・湯婆婆
・ハク
・カオナシ
以上の四人(?)が僕の知っている全てです。
知っているシーン
では次に、場面に関して。
・両親が無人の店の料理を勝手に食べ、豚になるシーン。
・千尋を贅沢な名前と言った湯婆婆が名前を奪い、千にさせられるシーン。
・ハクからおにぎりをもらうシーン。
・カオナシと二人で電車に乗るシーン。
以上の四つが、僕の知っている全てです。おにぎりをもらうシーンと電車に乗るシーンは、画像で見たことがあります。
こうしてまとめると、結構情報がありますね。
全然違った予想を見せて皆さんに楽しんでもらおうと思ったのですが、案外普通に当てられちゃうかもしれません。
もし外れていても、そこに作品自体や特定のキャラを貶める意図は一切ありません。これを書き終えたら映画も観る予定ですので、温かい目で見守ってもらえたらと思います。
では、ついに予想の方へ入っていきましょう!
内容のガチ予想
先に結論だけ言わせてもらうと……
「迷い込んだ異世界で働く千尋を、二人の男が取り合うラブストーリー」
これじゃないでしょうか。
どうです?当たってますかね?
詳しいあらすじと、その根拠をここから先では説明していきます。
序盤
冒頭に関してなのですが、すいません。豚になるシーンが最初なのだけは知っちゃってます。以前、そこから物語が始まるのは云々みたいなツイートを見て、「無銭飲食で豚に!?罪と罰が釣り合ってないだろ……」と思ったのをよく覚えています。
ただ、ここからは本当に知らないので、安心して読んでいってください。
これは設定の話ですが、タイトルに「神隠し」とあることから、ここで千尋たちは異世界に迷い込んだのでしょう。湯婆婆やカオナシの人間とは言い難い姿や、電車のシーンの画像からもなんとなく想像できます。
しかし千尋は両親を放っておくわけにもいかず、人間なんて全くいない異形ばかりの世界で店主を探します。そして、店主であり異世界のドンである巨大な老婆、湯婆婆と彼女は出会いました。
千尋は事情を説明して両親を元に戻してほしいと言います。ですが湯婆婆はむしろ無銭飲食の代償を求め、働けない豚の両親の代わりにその飲食店でお前が働けと言いました。これは、考えてる途中に流れてきたネタツイで千尋の服装が仕事着のようだったためそこから予想しました。
そして千尋は湯婆婆の申し出を断れず、働くことになります。その際、湯婆婆は千尋を贅沢な名前と形容し、尋を奪って千という名前をつけます。嫌なババアですね。名前を「奪う」という行為の意味は分かりませんが、恐らく伏線ですのでひとまず置いておきます。
さて、ここで一旦、千尋のパーソナリティについて分析しておきましょう。物語の展開は主人公の人物像と大きく関係するため、先に考えておく必要があります。
僕は「冷淡」と「孤独」の二つがキーワードになると予想しました。これは、彼女だけ豚になっていないという点が関係しています。
豚になっていないということは、千尋は料理を食べていないということなのです。
逆はともかく、両親が食べている中で子だけ食べないのは普通考えづらい。となると、彼女の家庭が普通ではないと分かります。
恐らく、両親と千尋は関係性が悪いのでしょう。その結果として彼女は受けるべき愛情を受け取れず、他人に対して冷たく、他人と関われない人間に育ってしまったのだと予想します。ただ、孤独な彼女自身は深層心理で愛情を求めているはずで、それは両親を助けるために働くところからも想像できます。
彼女のこの人間性が、今後の展開を考える上で重要なファクターになってくるはずです。
では、物語の方へ戻ります。
千という名前になった千尋は早速働くことになるのですが、そこで先輩のハクと出会います。彼は千尋を除けば唯一の人間で、彼女のことを歓迎するでしょう。しかし、千尋は人に対して冷淡なため、最初はあまり仲良くなれないはずです。
そしてそれと同時に彼女はもう一人の重要人物、カオナシとも出会います。彼は客として来ていて、ひょんなことから千尋の印象に残ったのでしょう。
こうして主要な登場人物も出揃い、ここから物語は動き始めます。
中盤
千尋は仕事の中で、小さな失敗をどんどん重ねてしまいます。慣れない仕事で客も初めて見る異形ばかりなのですから当然です。もしかしたら、ハクを頼らなかったことが原因かもしれません。
そんなある日、彼女はついに大きな失敗をしてしまいます。そうして窮地に陥った彼女は、もう全部投げ出したいと、仕事の途中で逃げてしまうのです。
ですが両親を見捨てることは出来ません。逃げる途中で足も止まり、彼女は一人で悲しみに沈みます。
そこでやってくるのが、ハクなのです。もちろん、千尋は彼を拒絶します。彼女にとって人間の代表は両親であり、人には期待を持てないのですから。
ただ、ハクも少し拒絶されただけで引き下がるような情けない男じゃありません。彼は「お腹が空いただろう?」と持ってきたおにぎりを取り出し、彼女に渡すのです。言葉が通じないなら、人の本能に訴えかける食事で、彼女の心を開こうとしました。これが、あの有名なおにぎりを渡すシーンの真相だったわけです。
千尋も最初は怪訝に食べていたのですが、そのおにぎりの素朴な味からは彼の気持ちが手に取るように伝わってきて、話を聞く気になります。
そこでハクは、自分も以前は失敗ばかりだったという話をします。普段はそつない彼の失敗談に、段々と彼女の心は開き始めるのです。
そして、彼は衝撃の事実を明かします。
ハクは自分の両親も豚になったからここで働き始めたと言うのです。こうなれば、彼に関する全ての事実は繋がります。人間が千尋とハクの二人しかいないのはこれで説明できますし、ハクという珍しい名前も湯婆婆に一部を取られたのであれば納得です。
そして彼は、「だから君と僕は変わらないんだ、一緒に頑張ろう千尋」と言って微笑みかけます。
千尋はこの出来事をきっかけに、ハク相手なら心を開いていいと考え、両親を助けるために腐らず働くという決意をします。
これにより、彼女の仕事ぶりには少しだけ余裕が出て来ました。しかし、千尋はこれまでの生き方を完全には変えられません。ハクを頼っていいのについ一人で抱え込んでしまい、お客さんにも冷たく接してしまうため、彼ばかりが評価されるわけです。
ただ、そんな中で一人だけ千尋を気にしてくれるお客さんがいます。それが、カオナシです。
彼は言葉を持たず、そして表情も持たないのでしょう(顔無しですし)。ですが、千尋は少しだけ余裕ができて周りが見えるようになったことで、彼の気遣いへ目が向き始めます。
そうして彼女を取り巻く世界が徐々に変わって見える中、一つの事件が起きます。
襲撃です。
序盤の節で、湯婆婆は異世界のドンだと言いましたが、その状況を良しとせずに下剋上を企む集団がいたのです。彼らは千尋たちが働く店を襲い、ピンチに陥ります。
千尋はその集団の一人に殺されかけたところを、カオナシに守られるのです。彼らは執拗にカオナシを攻撃し続ける中、カオナシは痛みを堪えて彼女を守り続けました。
そうしている間に騒ぎを聞きつけた湯婆婆がやってきて、かめはめ波で敵を薙ぎ払い、敵は捨て台詞を残して逃げて行きます。湯婆婆に必殺技がある以上それを使う場面が出るはずですが、ここで使ったんですね。これなら納得です。
そうして、千尋とカオナシは二人で残されました。カオナシは帰ろうとするのですが、千尋は「待って!」と呼び止めて治療を申し出ます。ここから、彼女の心はカオナシに傾き始めていきます。
それと同時に、彼女が抱いていた孤独感も解消されていきます。そして人を頼ってもいいのだと、心の底から思えるようになっていくのです。
成長した彼女は店での失敗もなくなり、お客さんたちとも仲良くなっていきます。その中には、カオナシも含まれていました。ですが、ハクはその状況に焦りを感じるはずです。
「君と僕は変わらない、一緒に頑張ろう」とまで言って気にかけていた女の子が、訳の分からない異形と親交を深めているのですから、焦るのも責められないでしょう。
そう、ハクとカオナシは千尋を巡るライバルになったのです。
白を連想させる名前で全体的に白いハクと、黒を連想させる全体的に黒いカオナシでの、対比構造だった訳ですね。
そのためハクは彼女へアプローチをかけるのですが、どれも失敗に終わります。
一方で千尋とカオナシの関係は良好で、二人で電車に乗って遊びに行ったりなんかもしちゃいます。あの電車のシーンはデートシーンだった訳ですね。
終盤
そんな日々を送って人々と関係を深める中、千尋は湯婆婆に呼び出されます。やらかしたのかと不安になる中、彼女は両親を解放するための働きは済んだと祝われるのです。彼女は豚になった両親の元へ連れて行かれ、今すぐにでも人間に戻った両親と元の世界へ帰ることができると告げられました。
突然の事態に戸惑う中、彼女もみんなへ挨拶くらいはしたいと、少しだけ猶予をもらって決断を先延ばしにします。
まずはカオナシの元へ行きますが、彼は「ウボァ」と悲しそうに言うだけで引き留めてはくれませんでした。
次にハクへ挨拶をするのですが、帰ることが出来るようになった事実を告げる前に、彼から衝撃の事実が再び伝えられます。カオナシも元は人間だったという事実です。
ハクは、カオナシが料理を無断で食べて豚になったという側面をアピールしてライバルを蹴落とそうとしたのですが、千尋にはむしろ逆効果でした。彼女は「やっぱりまだ帰れない」と言って、カオナシの分まで自分が働いて人間に戻すと息巻いてしまいます。
しかし、ハクも簡単には諦めません。彼女が元の世界に戻れることを知り、むしろそこに希望を見出します。彼は「僕の両親は元に戻そうとした時、豚の期間が長すぎて手遅れになってしまった。千尋もそうなりたくはないだろう?早く帰るべきだ!」と主張したのです。ここで、先輩のハクがずっと異世界に住んでいた理由が明かされました。
もし彼女が帰るとすれば異世界に縛られたカオナシはライバルたり得ず、ハクは千尋と二人でじっくり関係を築くことができるという魂胆です。
千尋はそれを聞いて悩みますが、やはりカオナシは捨てられないと、これまで以上に精力的な働きを見せます。湯婆婆にも応援され、カオナシを救う分まで働いた時、またもや事件が発生します。
カオナシが湯婆婆の敵対組織に攫われました。
これはハクによるリークが引き起こしたことで、彼は湯婆婆の情報を渡すことと引き換えに、カオナシを亡き者にしてもらおうとしたのです。
店が再び襲撃される中で千尋はそれに激怒し、カオナシを取り戻そうと単身で乗り込もうとしました。ですが、もう彼女は一人じゃありません。彼女には自分を慕ってくれるお客さんたちがいたのです。
以前の彼女なら絶対に頼ることなんてしなかったでしょうが、今の彼女は違います。みんなで戦いに赴き、仲間に助けられてカオナシの元まで辿り着きました。
そこで出会った黒幕は「人は所詮孤独だ。カオナシを置いていけば、お前は助けてやる」なんて言われますが、当然それに屈する千尋ではありません。最後はカオナシと二人で力を合わせてピンチを乗り越え、湯婆婆の元へ戻ります。
ハクは裏切り者として断罪され、湯婆婆は切り抜けた千尋を褒め称えます。そこで湯婆婆は奪っていた名前を返して「あんたはもう一人前だよ」と言ったのです。
あの人は千尋という名前のうち半分を奪いましたが、そこにはまだ半人前でこれから学ぶことが沢山あるというメッセージが込められていたのです。
そして湯婆婆の手によってカオナシも人間に戻り、二人は思わず抱き合います。たとえ言葉が通じていなくとも、心はずっと通じていました。
そうして二人は元の世界へ戻るというところで、物語は幕を下ろします。
最後に
以上が僕の予想ですが、いかがだったでしょうか。当たってるところもあれば、外れているところもあると思いますが、楽しんでいただけたら幸いです。
というか、画像を探している中で踏んだネタバレっぽい画像で新事実が次から次へと発覚しており、冷や汗が止まりません。ただ、もう書き直すことはできないので素直に諦めます。
そして冒頭の辺りでも言いましたが、作品自体や特定のキャラを貶める意図は一切ありません。もしこれを読んで不快に思う方がいたら、本当に申し訳ありませんでした。
では、僕はレンタルビデオ店で『千と千尋の神隠し』を借りに行こうと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。