刹那的な、余りに刹那的な
ほんの一瞬。だからこそ、美しい。その儚さに我々は心打たれる。パッと現れては、すぐに散りゆく。何かのためでもない。誰かのためでもない。いかにも日本的であると言うならばそうかもしれない。どんな栄華もやがては終焉を迎える。そして、それが華やかであればあるほど、散り際の静寂さが際立つ。そう、永遠とはこの一瞬のことであり、そしてその時間こそがあらゆる空間を抱合しては我々の魂、その襞に刻印される。
ああ。
ニホニウム(Nh)。
なんと、美しいことか。
元素番号113。
日本人が発見した唯一の元素。
この世に存在していた時間、1000分の2秒。
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