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馬券の面白さ

競馬を好きになって30年近く経つ。

馬券が買えるようになって20年。

「競馬の面白さ」は語りだすと1週間くらいかかるのだけど、「馬券の面白さ」くらいなら、今晩中に何とかまとめられそうな気がする。


(自分がやらないので厳密にはよくわからないけど)例えば宝くじとか、パチンコなどと、馬券との一番の違い、それは


当たった時に、「ほら見ろ、思った通りだ」と「言い張れる」ところだ。


今週の調教(走る練習みたいなもの)のタイムが良かった、前のレースで惜しいレースをした、パドック(走る前に馬が歩いているところ)で調子が良さそうだった、から、この馬の馬券を買って、当たったんだ。

実際は、本当にそうなのかは誰にも分からない。

ある人が「調教のタイムが良かったから」という理由で勝った馬券を、「パドックの調子が良さそうだから」という理由で別の人が買っているかもしれない。

ただ、とにもかくにも当たった時には「そう思ったんだよ!狙い通りだ」と「言い張れる」のが、馬券の面白いところなのだ。

時折、競馬初心者を競馬場に連れて行く事がある。そういう時私は、なるべくかみ砕いて競馬新聞の読み方を教えた上で「何でもいいから、なんとなく、とかでなく、こうだから買いました、という理由をもって馬券を買うと面白いよ」と伝える事にしている。

理由なんてなんでもいいのだ。なんとなく元気そうだから、とか、目がやる気だこいつ、とか。そんなもので十分だ。そうすることで、馬券が当たった時に「自分が考えて当てたんだ」と思う事が出来る。

そう、言い張る事が出来る。


それが、馬券の一番の面白さだと思う。


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