TRPG初心者によるハローバーチャル探索記【ネタバレ注意】
はじめに
はじめまして。さばかんです。友人に勧められてハローバーチャルに挑戦しまして、各地点で考えたことを時系列順に何を考え、どんな行動を取ったかを記します。
note書くのが初めてで拙い文章で申し訳ありませんが、最後までお付き合いいただければ幸いです。
以下に記す感想は大体そのまま制作者様と友人に「君に届け!(重い)」したものになります。読みやすいよう一部加筆修正しておりますのでご了承下さい。
そんな大層なことを考えて選んではいないのですが、この選択を選んだ方達や他の選択をした方達にとってふ~ん(鼻ほじ)くらいに楽しんでもらえたらな、と思います。
感想および考えたこと
導入部分
はじめの「共感」。 だれの感情、記憶かは分からないけど共有されているんだなって事は分かりました。随分悲しい記憶なんだな、とぼんやり思っていました。
エントランス
割と序盤のほうでロボットの存在を忘れた。拙者はTRPG初心者である故(経験回数5回)何していたかとか行動に注意を向けるべきだったな、と反省しました。今回は全然問題なかったけどNPC気をつけてって数百回言われた気がする。
現実世界
現実の部屋の一室目ですでに世界観にはまりました。窓の外が宇宙って何?最高か。あ~~~~~こういう未来ねそういうことねって思いつつすごい楽しかったです。あの部屋住みたい。どこの不動産会社に連絡すれば良い?いくら積めば良いですか??
私の場合は時系列を確認しながら進めたのが1番よかったんだと思います。現実の未来の人たちは仮想世界を選ばなかった代わりに地球の外に目線を向けて、宇宙開発を進めたり人間の身体の延長としてのロボットを生み出したり出来た(2050年情報)。どちらの世界でも人間のもつ知的好奇心は満たされたし、人類としての発展が見込まれた。時が進んで2050年代になって、人々がムラを作って閉鎖的になり始めたところが、第一印象が弥生時代っぽいなって感じでした。DMさんにもそう言いながら進めてた覚えがあります。奇行種か??? 2030年から2050年への変化に理由が思いつかなかったけれど、何かしらのトリガーがあれば人間集団の行動なんて一気に変わっていくことだってあるし、どのように人々を分類しても(この時点での分類は現実or仮想)絶対考え方に違いがあるから防げない変化だったろうなって思いながら見ていました。
このときは、リアルちゃん暴走仮説を立ててたなぁ。わんちゃんリアルちゃんぶん殴り?筋肉で全てを解決????って思ったけれど、2050年から2070年に進んだところで考えが一気にまとまりました。その話は後述。
弥生時代の対立は、 稲作を得た人たちやその他色々な家畜を飼っていた人たちで固まって指導者の下でムラを形成し、自分たちの生存のために意見の対立したムラ同士で戦っていたけれど、この2050年の未来は、新たな資源元(宇宙とか?ロボットとか?)ができたことで先祖返りのように弥生時代と似たようなことが起こったのかなとも思っています。あとは自由を今よりもっと手に入れたことで個人主義が進んだりしたのかな。情報が求めればすぐ手に入るようになって、自分が何を求めているかを深く考える機会が減って、自分から新しい刺激を作り出すしかなくなってきてしまった。その刺激の一つとして求めようとしたのがムラだった可能性も考えました。もう一つ似ているなと思ったのが、明治~昭和時代で政治や天下を論じる風潮が強かったころです。それもまた、それまでの一般的な考えが覆るほどの衝撃的な他国の政治体系とか文化を取り込む時期だったからなのかもしれないなと思いを馳せました(分からないです想像です当時の足りない頭で必死に考えた)。
2070年の抗争のところでは、ロボットの言葉がよく分からずじまいでした。テキセに慣れてきたからだと思いますが、「お前に人が殺せるか?」みたいなことを言われたとき、え?殺したんお前じゃね??って思っていました。でも今思い返せば、感想戦で見せてもらったラストの分岐の一つでは覚悟を示すときにリアルちゃん殺したわな。今でもよく分からん。
あの場面では気づいたらあひるさんのヒントパネルが出てきました。本来自分で開くんですかね? 気づいたら右隣にあって「オ゚ッ」って思いました。背景があひるだったので、ああ、あひるさんは味方なんだなって気づきました。「自分の所に来てくれることを祈っている(うろ覚え)」って書かれていたのを見て、それまで選択肢の一つとして考えていたことから、最終ゴールを現実と仮想の統合の方向で定めた感じです。このタイミングで一旦現実側の①メリット②デメリット③仮想と合わせられそうな所を整理しながら、えーあひるさんとこの会社就職する???履歴書書かなきゃ………て思いながら進んでいきました。
ここでメタ的な思考になりますが、実は現実の未来を2030年まで見たところで、選択は現実or 仮想だろうな~って思っていました! そんで選択肢に2つ以外が許されるような言動が見られたりヒントが見られたら二つの統合を選ぼうと決めていました。これはクトゥルフの経験の事もあったし、なにより人間の社会において偏ることは割と悪手だと思うところがあったから、えー現実に住みつつ仮想を楽しめば良いじゃんってずっと思っていました。それが人類全体として不可能だったから提示された未来があったんだろうけど。
仮想世界
仮想世界のほうは初っぱなから面白かったです。clusterをやったことがなかったので機能の紹介とかもやってくれて馴染みやすかったです。あとは情報の出し方がオサレ。L○NEじゃん。洒落てんな~~~~~~~~!!!!なにあれ、遊び心が満載なんじゃ…。よく現代でも言われているような人々の心の裏を見たって思いました。仮想世界では2050年の情報を取り逃したので何も言えない。荒ぶるダイス。
仮想世界は自分のコンプレックスの克服や出来ないことを補完できるのが1番の魅力だと思いました。だって目が見えなくなっても足が遅くても仮想世界なら設定次第でどうにだってできるもの。自分の出来ないことに直面するのは誰だって怖くて嫌なもので、どんなに頑張っても報われないことがあるのが現実だったのに、仮想世界だったらできちゃうんだもの。そりゃあみんなこっちに来たがるよね。逆にそれを愚かだと思う人もいるよね。
でも、仮想世界は自分の体を動かして何かを得ているわけではなく、外からそうあるように設定された刺激や操作を受けて得ている。人間が餌を与えられて生きているだけでは、自分から餌を探しに行く方法なんて簡単に忘れてしまう。それが表に現れて問題となったのが2070年で言われていた自分の欲望を言葉にすることを忘れてしまったこと(うろ覚え)なのかと思いました。
2070の集団自決は良い表現だな~~~~~~~!!!!(歓喜)って思いました。いっそ美しいなって思ったよ。死体も残らない黒い靄。宇宙が一面に見える場所で望んだように痛みもなく仲良くおててをつないで綺麗に死んで、なにか満たされる欲望はあったか?って問いたくなりますよね。
仮想世界探索の終わり
現実世界も仮想世界の未来も見て、どこにも対処のしようがないんだなって思ったときはちょっと絶望しました。どっちかの世界、捨てちゃうか!ってはならなかった。どっちも捨てちゃおっか!は一回考えたけど。
それらを踏まえてすわ決断かと思ったらリアルちゃんの記憶(?)でスワンマンとの交渉シーンになって、ああこれで新たな道を作ろうとしているんだなこの子、敵じゃないのねって思いました。あの選択肢の樹が色合い的に桜みたいに見えて、多分演出で桜の花びらみたいに散っているように見えたのがよかったです。彼は望んでシンボルになったのかな。でも確かに言えることは、私はスワンマンの存在を知ったから3つめの選択肢に確信が持てて、その意味では彼は取り込まれるべき存在だったんだと思います。彼は確かにシンボルとしての役目を果たしていた。
博士はAIリアルを作ったけど、現実と仮想の対立のことを知っていたんだろうか。それともリアルの知った予測未来を見て嘆いたのだろうか。いずれにせよ作ってしまったことは変えられず、おそらくは緻密な計算の上で提示された未来もまた変えられないことを考えてしまったんだろうと思います。どんな道具も始めに提示された目的とは異なる目的を果たすために使われうるし、あるいは想定された未来には繋がらないかもしれない。博士を失ったAIリアルは持ち主を失った道具として機能していたと思います。博士の残した指示に従って、現実と仮想の統合を目指していました。
ああそうだ、ゲーム中は、リアルちゃんがこの現実と仮想の対立と行く末を本当に心から嘆いていると思っていたけれど、そういえば今考えると、彼女はAIなんですね。人間の脳のようでいて、その構成は全く人間の脳と異なっている。彼女の感情は彼女から噴出されたものだったんでしょうかね。孤独で無機質な存在になってしまったのでしょうかね。
反芻する道
選択の前、反芻する道の先にいたロボットの影は、多分過去に来た奴だなーとは想像がつきました。一つしか質問できないって聞いたときはちょっと迷いました。ここの場面での質問はこれまでの仮説を確信に変えるためのものにするのが妥当だと思いましたし、え~~どうしよ~~~と思って、君はどっちを選んだの、って聞きました。そっかぁ。あの子、現実を選んだ後死んだのか。
そして最後の選択へ
最後の選択の時、満を持して統合を選びました。こりゃもう統合しかないでしょ、と思いました。全く正解の世界もなければ、全く不正解な世界もない。どちらか選ばなければならないとは言われていなかったし。むしろ、統合の形には悩み続けました。これはスワンマンに入社試験申し込む…!?!?履歴書準備!?!?って真面目に思ったけれど、割と単純な答えでよかったんですね。死ななくてよかったです^^ よぉ~し決断した!って思ったらまた最終決断あるし、え~~~~~まじ~~~~~????ってこの辺はもう心から楽しんでましたね。
最終決断は話を聞いてすぐ、断ろうと思ってました。これはきっと人によるけど、私自身の決断と考えたとき、この話を受けるのはダメだなって思いました。そりゃあ私一人の命で確実に多くの命が助かるなら躊躇いなく良いよって言うけれど、私が一人取り込まれたところで、背景の樹は少し成長するだけで望む未来に繋がらない可能性がある。未来は松岡修造じゃないから、99回戸を叩いて開かなかったからと言って100回目に開くかどうかは誰にも分からない。リアルちゃんにも分からない。私には使命があるからそれを懸命に生きるだけで精一杯だし、そう遠くない未来にみんな不幸になって自分も巻き込まれるかもしれないと知ったとしても、あ、そう、未来変えたいのね、頑張ってね、ってしか言いたくない。私は私で一生懸命生きるし時間があったら未来を変えられないか考えてみるわ。行けたら行くわ、位の気持ちでした。この世で行けたら行くわがどの程度果たされる約束かは分かるな?そういうことだ。
終わってからリアルちゃんと共に歩む道も見せて貰ったけれど、やっぱり選ばなかった気がするなぁ。リアルちゃんが望まれる未来を目指すために私に何か相談したいとか何か手伝って欲しいとかだったら出来る範囲で手伝ったりするけれど、彼女とずっと一緒に頑張ろうねって言えるほど私は優しくない気がします。わぁああなんか私嫌な奴!!嫌な奴ムーブしてる!!映画の中のスネ夫レベルで嫌な奴ムーブしてる!!
こんな感じで考えていたのが当時の私です。謎解きに関しては確信を持てないまま数打ちゃ当たる戦法でやってしまった。ん~~~~~~あんまりティンと来なかったです。クトゥルフ神話TRPGとかやり始めて、言葉を聞いて想像したり、キャラをよく考察したり謎解きしたり、そういうのが好きなタイプの人間としてはめちゃくちゃ面白かったです。操作もそう難しくないし、マウス操作初心者であったことを除けば全然問題ないと思います。ダイス処理遠いな…とは思ったけど…愛嬌だと思って…。小洒落ているなと思ったのは、近づくほどにノイズが入ったり、集団自決の表現とか、場面の設定がよく考えられているところです。考えた人とそれをあのクオリティに仕上げた人に5000兆円あげたい。どこに振り込めば良い?
よく作り込まれたストーリーだったし、自分の決断を思い返したときにこうやって考察ができる深さが心地よかったです。続編とか別作品とかできたら教えてください。やります(食い気味)こういうことに明るくない自分ではあるけどきっと時間も労力もかかっただろうから、本当にお疲れ様です。
以上、感想でした。