田舎とマリオット
先日の3連休で岐阜県に行ってきました。
目的は「紅葉の涸沢カール」と「高山祭」
天気さえよければ、山で2泊し、高山祭に行ってもよかったのですが、あいにく2日目の午後から雨予報。
10月上旬でも涸沢は雪が降ります。
朝は氷点下で池が凍ります。
天気の良い涸沢を背に1泊だけして下山しました。
高山祭には参加したいので下山後の宿泊先を探すこととしました。
(山ではテント泊するのに下山したらテント泊はおろか車中泊もいや)
かといって、当日の宿泊先を探すのは至難の業
大体スイートルームしか空いていないか、高いのに素泊まりだったり。
そんな中で見つけたのが
「フェアフィールド・バイ・マリオット」
泊まるまではかなり不信感を持ってました。
この思考は途方もなく間違っており、そのサービスの良さに僕は小躍りをします。
不安だったポイント5つ
① 朝食・夕食がつかない
当日に宿を探しているから食事がつかないのも仕方がないと思ったが、ほかの日で探しても食事つきのプランがない。
昔、鬼怒川温泉で廃館寸前の温泉宿に泊まった時に素泊まりしかなかったのを思い出し、不安に。
電話で確認すると、「隣に道の駅があるからそこでご飯を食べください。温泉もあります。」不安。
でも、電話対応丁寧
② 写真がシンプルすぎる
上の写真にある通り、外観がシンプルです。
これが、都会にポツンとあればモダンでいいかもしれないが、田舎に建ってる。
ネット予約の小さい画面で見てると、これが古さゆえのグレーなのかよくわからなくて不安。
後ろに小山が控えているんですよ?笑
③ 本当にマリオットなのか
ほかの要素と絡んできますが、「マリオット」と名乗る何かほかの存在ではないか。
Googleの検索には「二つ星ホテル」の文字
④ 場所が田舎すぎる
なぜならば、高山市内であるものの、「荘川」という市街地から車で高速を使って40分ほどもかかる場所にある。
しかも、有名な観光地や別荘地というわけでなく本当に昔ながらの田舎。
電波1本しかたってないよ
コンビニない、電車ない。
⑤ そもそも安すぎる
私が泊ったのは、県民割適用時期。
最大10,000円の割引が適用される時期。
また、楽天から予約したら会員の特別な割引もついた。
2人で9,000円!
地域クーポンが別で4,000円付く
素泊まりにしても1泊4,500円でマリオットに泊まれると思えばとっても安く思います。
以上から不安いっぱいでホテルへ向かいます。
結局以上の不安要素は徹底的に合理的な経営戦略であったと理解します。
ホテル到着
高山市街から何もない一本の田舎の県道を進むこと1時間弱(高速はやめた)。
高速のICと道の駅そして「フェアフィールド・バイ・マリオット」が見えてきた。
すごい
ホテルマンがお出迎え。
駐車場の整理。
一流ホテルだ
接客から身だしなみまで完璧。
エントランスはシンプルながら、威厳を保っている。
部屋もロビーも居心地のよいカフェのよう
部屋に入ってさらに感動
本当にマリオットだったと
異世界へ転生した主人公のごとく感動。
経営戦略
1日泊まって合理的なその経営戦略に納得をせざるを得ない。
経営について何も学んだことはない私でも仕組みをよくわかった。
① 食事、浴場のコストカット
ホテルに食事のサービスや大浴場はない。
軽食の購入、コーヒー等のサービス、シャワー(浴槽なし)はあるが、それだけ。
このサービスを担うのは「道の駅」や近隣の飲食店
その分、ホテルからの説明が丁寧であったり、温泉の割引や優待サービスが受けられる。
地域の好きなものが安く食べられて、温泉も源泉かけ流し。
ホテルとしても余計な人件費も維持費もかからない。
② 地域おこし
地域の産業に委ねることは、地域の隆盛にも一役買う。
マリオットブランドに寄ってくるお金持ちたちが田舎でお金を落としていく。
地域にとっても悪いことじゃない。
③ 画一的なデザイン
2020年から岐阜県や京都など全国的に道の駅横に複数のホテルを開業。
そのほとんどの外装内装などデザインが画一的でコストカット。
外観からもわかる通りシンプルで田舎の景観を損ねない配慮もされているように思う。
④ 出店場所
そもそも超田舎に出店することは土地価格から安く出店可能。
車での移動を前提として客が自立していることを期待しているので、駅前じゃなくていい。
マリオットブランドを上手に活用している。
まとめ
宿泊当日で足掻いて探した宿だったが、期待値が低すぎただけあって、満足感は天井まで及びました。
こういう場当たり的な旅で良い宿に出会ったときの気持ちの良さはすごいです。
結果的にまごうことなき「マリオット」が経営するホテルでした。
県民割は終わりましたが、全国旅行支援も始まりましたからね。
ぜひ皆さんも泊まってみてください!