サウナと熱波とプロレスと 〜ロード・ウォリアーズ&ダブルインパクトの衝撃〜
どうもサシミンクです。
先日、『サウナそのもの』である井上勝正さんが所属しているおふろの国に入国(訪問)し、熱波道を体験してきた。
私が参加した会では、井上勝正さんと天谷窓大さんの2人で熱波を発生させる『ダブルインパクト』を受けることができた。2人から送られてくる108回の熱波が全身を貫き、『これが熱さか』ということを再体験することができた。
それはそうと『ダブルインパクト』という単語。これはプロレスファンからしてみれば、触れずにはいられないのではないか。井上勝正さんは元々大日本プロレスに所属していてプロレスラーであったのでこうしたプロレス関連のワードは多く出てくる。
では『ダブルインパクト』とはプロレスにおいて何なのか。それは最強外国人であり、名タッグである『ロード・ウォリアーズ』の必殺技である。
初めて映像で見た時の衝撃、見た目のインパクト、どれをとっても最強タッグであることに違いはない『ロード・ウォリアーズ』。今回はその魅力について書いていきたいと思う。
1.ロード・ウォリアーズというタッグチームについて
事前にお伝えしたいこととして、私サシミンクは昭和プロレスを生で見ていた世代ではない。小学生の頃、父の友人で大量のプロレスのビデオ持っている人がいて、その人の家で昭和プロレスを見ていた。(今思えば、よくあれだけ揃えていたなと思う)
その中で、フェイスペイント・モヒカン(逆モヒカン)・溢れんばかりの筋肉、まるでマッドマックスのような世紀末世界から生まれてきたような、一際存在感を放つタッグチームがいた。それがロードウォリアーズであった。
まずは、ロード・ウォリアーズを作り上げた2名の選手、ホーク・ウォリアーとアニマル・ウォリアーの両選手について語っていこうと思う。
ホーク・ウォリアー
見た目で言えば逆モヒカンの方と言えば良いだろうか。アニマルより身長が高く、気持ちスマートな体型である。とはいっても筋肉は半端ない。
有名なシーンとしては、日本参戦時のインタビューで、首につけている輪っかを筋肉を膨張させることで弾き飛ばす場面がある。パーーンッっと飛ぶので、今見ても驚く。筋肉の怪物という印象を当時のファンに見せつけるには最高のパフォーマンスであったと言える。
ホークのタイプとしては、技の一つ一つのキレが凄まじい点が挙げられる。例えばフィストドロップという仰向けに倒れた相手に向かって、倒れ込みながら拳を落とす技があるのだが、その拳の落とし方がスマートでシュッと相手の顔面に刺さるのである。
跳躍力がとても高い選手であるので選手で、その場で飛び上がってフィストドロップを放つだけでも華があるのだ。
また、ホークが放つフライングショルダータックルもその跳躍力と発達した肩の筋肉からから相手を弾きとばすほどの威力を持ち、昭和プロレスを見ていた人なら『フライングショルダータックルといえばホーク』という印象もある。
跳躍力のある今の選手の代表格は新日本プロレスのオカダ・カズチカ選手ではないだろうか。オカダ選手の代名詞の1つとして相手の顔の高さまで飛び胸板を打ち抜ける打点の高いドロップキックがあるが、それが近いだろう。その場で2メートル近く飛び上がるのだから、半端ない跳躍力なのだ。
以下に新日本プロレスのYouTubeチャンネルで公開されているオカダ・カズチカ選手のドロップキック集のリンクを貼っておくので気になる人は見てほしい。
ホーク・ウォリアーは技のレパートリーは多いのでドロップキックなども放つが、相手の胸板を上から打ち下ろせるような形で打ち抜くので、やはり跳躍量の有無が華を生み出すポイントの1つになると私は思っている。
アニマル・ウォリアー
見た目で説明するのであれば、普通のモヒカンの方と言えば伝わりやすいはずだ。ホークよりは身長は低いが筋肉の厚みはアニマルに軍配が上がっているように見える。
腕の太さが凄まじく、力こぶをアピールすると並みの筋肉ではないことが伺える。シンプルな力比べでは負けないし、体の厚みと重みで相手を寄せ付けない。筋肉の躍動を感じるのだ。
もちろん、パワータイプな雰囲気であるがホークに劣らないスピードを持ち合わせている。勢いのあるボディスラムにロープの反動を使ったタックル。その場で飛んで放つエルボードロップ。シンプルだがスピード×重み=破壊力があるということがよくわかる技の数々。
ベアハッグ、いわゆる鯖折りをするときも太い腕によって締め付けられていることがわかり、それが映像越しでも相手が苦しんでいることがよくわかる。太い腕×かけられている側の苦しんでいる顔が破壊力満点の技であるという事実を生み出しているのだ。
パワーが正義ということを感じさせてくれるのがアニマルなのだ。
ロード・ウォリアーズはパワーが違いすぎる…だからこそ
ロード・ウォリアーズはアニマルのほうがパワータイプでホークはスピードタイプなのか?と考える人もいるかもしれないがそうではない。2人ともパワータイプなのである。
当時の日本人選手を軽々とリフトアップで持ち上げ、タックル勝負では相手を弾き飛ばし、マッスルポーズで筋骨隆々の姿をアピールしてくる。
ボディスラムをかけるときは軽々と持ち上げ、滞空時間も長く余裕で持ち上げていることが見てとれる。
逆を言えば、パワーが凄いタッグであるからこそ、相手側がロード・ウォリアーズの猛攻を耐え抜いたあとに反撃に転じると物凄く盛り上がる。長州力がラリアットでなぎ倒す、キラー・カーンがきれてモンゴリアンチョップを放つ、強いやつ谷津がスープレックスで投げ飛ばす。その瞬間、観客の歓声は爆発しているのである。
ロード・ウォリアーズ自体は試合時間が短いことで有名ではあったが、あれだけの人気を博したのは、強烈な見た目から繰り出されるパワー漲る技の数々。一方的な試合展開。
そのあと、一方的に終わってしまうのか、反撃が始まるのか、どうなるのかドキドキしながら見る楽しみがある。それがロード・ウォリアーズという名タッグの醍醐味なんじゃないかと思う。
2.最強のタッグ技『ダブル・インパクト』
ここまでロード・ウォリアーズというチーム。ダブルインパクトは片方が相手を肩車して、もう片方がコーナーの最上段からフライングラリアットを相手目掛けて放つ合体技だ。
普段の試合で見かけるわけではないが、ここ1番で出てくるのがこの技だ。WWEの配信サイト(WWEネットワーク)で見られるので、実際の技が気になる方は見てほしい。
ダブル・インパクトは見栄えの良さ、目に見える威力の強さがウリだと思っている。アニマルが相手を肩車してホークがコーナーのトップからフライングラリアットを相手の首元に放って打ち抜く。
レスラー3人が一気に倒れ、すごい音ともにリングは揺れ、会場の歓声はとてつもないものとなる。
これはアニマルのパワーでレスラーを易々と肩車し、ホークの跳躍力によって放たれるフライングラリアットというそれぞれの強みが最大限活かされた技なのだ。
3.サウナにおけるダブル・インパクト
サウナにおけるダブル・インパクトは熱波道で体験することができる。自分が始めてダブル・インパクトを体験したのは横浜の鶴見にある『おふろの国』で井上勝正さんと天谷窓大さんのお二人によるものであった。
最後の締めとして放たれる108回の熱波。それがお二人から放たれサウナ室に強力な熱の対流が発生する。全身に熱を帯びることになり本当に熱い。肺は熱い空気で満たされているし、巡っている血まで熱い。
だが、この熱さが幸せであり、嫌なことを忘れさせてくれるのである。ダブル・インパクトに集中するので、それ以外のことは考えられなくなるからだ。
ダブル・インパクト後の水風呂はとても気持ちが良いし、整い椅子に座った瞬間全身の力が抜けていくような感覚になる。
15分間の熱波道の内、ダブル・インパクトは最後の一瞬。この一瞬はある種のロード・ウォリアーズの試合形式と同じなんじゃないかと思う。
この記事を読んで、プロレスにおけるダブルインパクトの使い手であるロード・ウォリアーズとサウナ界におけるダブルインパクトの使い手である井上勝正さんを代表とする熱波道、その両方に興味を持ってもらえたら嬉しい。