新生グッチ
昨晩、グッチ 24SSのショーが開催された。
アレッサンドロ・ミケーレが退任し、新クリエイティブディレクターのサバト・デ・サルノのデビューコレクションである。
前任者が強烈であった場合、次の担当者のプレッシャーが大きいのはどこの世界も同じ。
今回はミケーレの退任後にデザインチームが1シーズン担当していたが、あまり評判は良くなかった(よくて、「悪くはないけれど」)。
ただ、今後どういう方向に進みたいのかという提示はできていたと思う。
前任者のテイストを引き継ぐか違う方に行くか。
グッチは後者だ。 あの過剰で盛り盛りで、悪趣味手前の美しさは見られない。
本当にミケーレとはお別れなのだ。
ちなみに先日発表された同じく新クリエイティブディレクターを迎えたトムフォードは前者。
トム本人のデザインよりはさっぱりしていると思うが。
そしてデ・サルノのグッチ。
まず目に入ったのは厚底のビットローファー。
今回一番のアイコニックなアイテム。
他はほんの少しGGが見られるくらい。
全体的にクリーン。
クワイエットラグジュアリーに舵を切りたいのだろう、というのが率直な感想。
ミケーレと比べるとどうしても控えめに感じてしまう。
でも失望は全くしていない。
好みかどうかはともかく、もう新しいグッチは始まった。
これだけ方向性が変わるとショップの内装なども変えなくてはいけないだろう。
そういった世界観の変更・再構築もブランドが変わるときの面白さであるので、今後どうなるのか楽しみである。