Exposure Blending 露出ブレンディング チュートリアル
前回の記事では露出ブレンディングの前準備として適正露出とブラケットの説明をしました。今回は実際に画像を用いて露出ブレンディングに挑戦します!
練習用のRAWファイル・TIFFファイルは下記のリンクよりダウンロードできます。使用するアクションも同じフォルダに入れているのでダウンロード・インストールしてください。
https://drive.google.com/open?id=14iMXWSROtsKwuTJNpxGIIUGOCw2L8eDz
RAWデータ使用上の注意事項
・著作権は撮影者に帰属
・個人利用に限ります
・コンテストへの応募/SNSへのアップロードは禁止※
※ただし、この記事のツイートに#レタッチ交流会 のタグをつけての投稿は可
今回は、RAWから触ってもらえるように圧縮無しのデータをアップしていますので、上記の注意事項は厳守でお願いします<(_ _)>
それでは早速始めていきましょう!
01. Lrで基本補正
①ベースとなる画像の編集
まず露出ブレンディングの前準備としてBKTした画像のうち最も黒つぶれ白飛びが少ない画像をLrで補正します。
ハイライト:-45
シャドウ:+54
白レベル:0
黒レベル:+25
シャドウ、ハイライト、黒レベル等でディテールが出るようにしましょう。ヒストグラムを見るとハイライト側に余裕がなく、一部白飛びしていることが分かります。シャドウには黒つぶれは見られないので、今回はこの画像とアンダーで撮影した画像の2枚を使用することとします。
②ブレンド用画像の編集
次に、白飛び部分のブレンド用に-補正で撮影した(露出アンダーで撮影した)データをLrで編集します。
ハイライト:-54
シャドウ:+49
白レベル:0
黒レベル:0
撮影時のマイナス補正分の露光量をプラスに。
ハイライト・シャドウは①で編集した画像と似た印象になるように補正します。この、似た印象になるようにというのがコツで、あまりにも印象が違いすぎるとブレンドの時に違和感が出ます。
今回の場合だとアンダーで撮影した画像を無理やり持ち上げているのでシャドウ部はかなりノイズが乗りますが、結果的にその部分は利用されないので気にしなくて大丈夫です。
①の画像(右)②の画像(左)の比較。
ハイライトのディテールがアンダーで撮影して編集した②のほうが残っていることが分かります。
02.Psでレイヤーとして開く
先ほど編集した2枚をPsでスマートオブジェクトとして開きます。
2枚を選択した状態で
右クリック<他のツールで編集<Photoshopでレイヤーとして開く
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これより先の工程は動画も用意しました。分かりにくい所があればこちらも確認してください。
03.レイヤーの順番を変更する
ハイライト(BKT撮影のアンダー画像)
シャドウ(BKT撮影のオーバー画像)
ベース(BKT撮影の±0画像)
レイヤーを上記の順番に変更します。今回はベースとハイライトの2枚で行います。
04.Luminosity Maskの作成
ベースレイヤーのみを表示した状態でLuiminosity MaskのBrightを作成し、Blight1を選択します。Luminosity Maskのつくり方・アクションプレゼントは↓で紹介しています
チャンネルタブ>Bright1を Ctrl(command) + クリック
Hide Marching Ants : Ctrl(command) + H
この状態でレイヤーに黒マスクを作成します
アクションタブ > Sugar Mask Tools > Black Mask
通常のマスクのつくり方だと現在の選択範囲(Blight1)がそのままマスクとして適用されてしまうので上記のようにアクションを利用するか、選択範囲を読み込む前に黒マスクをあらかじめ作成しておいてください。
05.マスクをブラシで塗る
ブラシ
色:ffff(白)
硬さ:0
不透明度:100
流量:100
上記の設定で白飛びしている部分付近の黒マスクを白で塗ります。
06.不透明度で微調整
違和感が出るようであれば不透明度を調整してみましょう。
Before/After
露出ブレンディングの作業を一通り終えたのが右の画像。ヒストグラムからも全体のディテールが復元されていることが分かるかと思います。
まとめ
今回は2枚を用いた露出ブレンディングの方法をレクチャーしました。3枚必要な場合は04の作業をDarkで行えばOKです。
逆光撮影などでどうしてもというときはBKT・露出ブレンディングをぜひ試してみてください。
それでは、また(^^)/