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国際学会に参加するときに準備すること

2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類に引き下げられ、国際学会も対面で参加しやすくなった。久々に対面で国際学会に参加してきたので、感想と、COVID-19以前との違いについて感じたことを書こうと思います。


事前準備:手続き編

参加した学会の情報

・アメリカ電気化学会
・開催場所:サンフランシスコ
・形式:対面とデジタルプレゼンテーション(後述)

学会に参加したきっかけ

この学会は複数のテーマについてのセッションで構成されている。それぞれのセッションにはセッションオーガナイザーがいて、その人がプログラムを取り纏めている。今回はその人から参加しないか?と招待があって、参加を決めました。
こういう場合は大抵、参加費の割引みたいな特典があったりするのだけど、この学会はそういうのはなし。ACS(アメリカ化学会)とか学術の歴史のある団体だとお金が少ないのか、そういうのはあまりなかったりする。

事前にやること①:申し込みと予稿の提出

参加すると決まったらまずは参加申し込み(Registration)と予稿の投稿。参加申し込みにはもちろん、参加費を払わないといけないのだけど、これが高額!国内学会は1万円程度が多いと思うのだけど、国際学会は10万円とか超えてきたりする。COVID-19前はまだ5〜6万円くらいだったのだけど、COVID-19後はインフレが続き、10万円くらいになってしまった。最近の円安傾向も相まって出費がイタい。。。
参加申し込みの時に見慣れない項目が。
"Digital participate"
字のごとく、オンラインのみで参加し、当日は会場に行かない参加者のこと。これが最大のCOVID-19前後の学会の違いではないかな、と思う。
高額な参加費と渡航費、宿泊費のため行けない人たちのために設けられた制度だろう。しかし、この参加費もそんなに安いわけではなく、8割程度。一瞬迷ったが、参加費の差があまりないことから、対面での参加を決定した。

結果として、この判断は正しかった。少なくとも私が参加したセッションではハイブリッド型にはなっていなかったので、Digital Presentationを選んだ人は得るものがとても少なかったと思う。

事前にやること②:航空券の予約

参加形態が決まったら、次は航空券の予約と宿泊先の確保だ。
問題は、何日参加して、いつ帰るか?まずは自分の発表日が決まらないと計画できない。セッションの日程は分かっているので、早めに航空券を確保したいなら、セッション全部参加する勢いで予約するとよいのだろう。しかし、セッションは3日間。つまり、少なくとも前日入するとして3泊する必要がある。
COVID-19以前だったらそうやったかもしれないけど、アメリカはその時点ではなかなかのインフレだと聞いていたので(マクドナルドのハンバーガーが2000円!)、なるべく滞在日数を抑えたかった。結局、数ヶ月経って講演日が決まり、2泊3日のプランにした。

次に航空券の確保だ。大学のシステムで予約することが原則だったが、費用を抑えられれば外部サイトを使っていいことになっていた。航空券の相場を調べるのはSkyscannerという便利なサイトがある。これで最安値と時間を調べて良い条件のものを探す。探す条件は以下で決めている。
・現地(ホテル)に明るい時間に着くもの
・乗り継ぎ回数がなるべく少ないもの(直行便がベスト!)
・乗り継ぎ時間が2時間以上確保されているもの
・出発時刻が早朝でないもの(現地にたどり着けないため)
・その中でなるべく安いもの
・非共産系(今までいい思いをしたことがない)

  1. 航空券の値段は、出発時刻と乗り継ぎの程度で大分変わる。深夜着が大抵安いのだけど、それだと現地を暗い中、ホテルを探索しなければならない。危ない土地でこれをやるのは自殺行為なので、これは✗。

  2. これまでの経験から、JALかANA、もしくはその共同運航便で直行便がベストだが、調べていくとこれがべらぼうに高い!ちょっとの差なら直行便をチョイスするのだけど、最安のものに比べて二倍以上の違いがあった。

  3. 出発時間が早朝(7:00とか)はやすかったりするのだけど、国際便は空港に二時間前に到着しておく必要がある。つまり、5時だ。そこまで行く足があるかにかかっている。電車で行くとなるとまず運行していない。つまり、前泊する必要がある。前泊する方が安くなるようなら選択肢に入れてもいいだろうと思う。

  4. 共産系の航空会社は個人的に苦手なので基本的には選択しない。ただし、その国に行く必要がある場合は他に手段がないので、その中でマシなのを選んでいる。

以上のルールから航空会社を選定したのだけど、これが高い!感覚ではCOVID-19の前の二倍程度。理由は主に燃油サーチャージだった。航空券代より大体高く、昔は安くするとアメリカは10万円くらいでいけたものだけど、今は20万円は必要。海外旅行も減るわけだ。

事前にやること③:ホテルの予約

ある程度の学会の場合、学会が斡旋するホテルがdiscount価格で予約できる。今回は会場のホテルが予約できたが、大学の規定額の二倍だったので見送り。宿泊先の予約のサイトは大体Booking.comを使っているが、今回は大学のサイトを使ってみた。宿泊先を選ぶにもルールを設けている。

  1. 会場に歩いて、もしくは安全な公共交通機関で10分以内にいけるところ。

  2. Booking.comで評価が良いところ(少なくとも7以上)。三つ星以上。特に「清潔」の項目が良いところ。

  3. 口コミで安全・危険の判断ができそうなところ。なければ危険な地域から離れているところ。

  4. できれば朝食付き。

  5. その中で安いところ。

海外のホテルの鉄則は、欧米系ならできれば四つ星、少なくとも三つ星のホテルを確保することだ。二つ星は割と覚悟しないといけない。三つ星でも大分微妙なところが多いので、本当は四つ星がほしいのだけど、今は高額なので断念。そもそも大都市なので、高いのかも。
今回はBooking.comの口コミで安全だ、との評価が多かったホテルに決めた。それでも大学に規定ギリギリ。
Booking.comとかの評価で気をつけないといけないのは、海外の旅行者の評価が含まれているということ。日本人の感覚では「これはちょっと」と思うような基準で高評価をしている場合があるので、日本人のコメントを重視している。

なんやかんやでBooking.comは使える!

あとは、google mapとかで位置を確認しておく。やばい地域を通らないと会場に行けなかったり、遠かったりすると困るので、これもチェックしておく。

事前にやっておくこと③ VISAやパスポートの確認

割と忘れがちなのが、これ。入国に必要な手続きをすることだ。今回はアメリカなのでESTAが必要。ESTAは3日前には最低申し込むように!とのことなので一週間前に行った!忘れていた。。。
VISAは大分前からやっておかないといけないし、パスポートの残存期間の縛りがあったら結構焦らないといけなかったりする。気をつけよう。

ESTAは偽サイトもあるらしいので気をつけよう

大学の事務手続き

大抵の大学は出張の際に旅費の事前申請の手続きがあるはずだ。これを忘れずにしておく。うちの大学は少なくとも渡航2週間前までにはやっておくことになっている。経理担当の事務員がいる人はいいが、これが結構苦痛。
細かな経路などを書いたり、謎の形式があったりして割とストレスが溜まったりする。早めにやっておこう。

後半に続く。。。

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