見出し画像

UFOの日

もう40年以上前のこと。
朝刊を配り終えて自宅近くまで戻ってくると
山の向こうの雲の中で何か光っているのが見えた。

飛行機にしてはでかい。
飛行船かと思った。
映画で観たヒンデンブルグ号より巨大だ。
ゆっくりゆっくり、海側、つまり北方向へ移動している。

まだ、山向うから顔をだしていない太陽の光が
その物体の底面に反射しギラギラと輝かせている。
金属製に見えるそれがギラギラしながら、雲の中を移動していく。

こんな飛行船がこの東北の地で飛ぶのだろうか?
はたまた、レンズ雲のような気象現象なのだろうか。

ボーッと見とれていると、その<典型的な葉巻き型UFO>は
雲海の奥へ姿を消した。

このようなものを見たのは一度きりだ。
青森での話である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?